前の彼女ともやっと2桁になるくらいしかエッチはしなかったが、ほとんど正常位、一度だけバックがあったが、それも偶然に近い状況だった。
彼女からの奉仕も多少手で触られた程度しかなく、榎本の正反対な積極性は嬉しい反面、強引さがちょっと興醒めようにも感じられた。

榎本は俺の真ん中辺りを掴んで、自分の的に狙いを定めるように腰を前後させている。

PCMAX
やっと位置が決まったのか、榎本は俺の顔を見下ろしてちょっと照れたような表情をしたが、すぐに眼を瞑り真顔に戻ってゆっくりと腰を沈めだした。
亀頭に一瞬圧迫感があってすぐヌルリとヒダが両側に分かれ、茎の側面をニュルニュルと下りてくる。
全体的に包み込むような緩やかな締めつけがあって、全部が榎本の中に納まると榎本の腰から力が抜け、今度は俺の腰に榎本の体重がかかった。

「ン・・・ンン・・・ぅふ~」

榎本は目を開け、いたずらっぽくニヤリと笑うと、不器用に腰を上下に動かしだした。
なんとなく難しい表情をしながらしばらくそうしていたが、リズム感の悪い動きだったので俺はあまり気持ち良くはなかった。
しかし、榎本の仕草を見ているだけで充分にエッチな気分だった。

「あかんなぁ~、上手いことでけへん。下手くそやろ?」

俺は初めてまともに答えた。

「そんなん、慣れてるほうが恐いわ。当たり前やん」

榎本は嬉しそうに俺に抱きついてきた。
当然俺にしても女性が上の体勢は初めてだったが、榎本が抱きついて動かないので試しに下から腰を動かし始めた。

「ぅんぅんぅんぅんぅ・・・ぅぅん・・・ぁは」

榎本は喘ぎ声というよりは俺の腰の動きに合わせて息を吐いてるような感じだったが、ベッドの反動が上手くリンクしてだんだんと強く突き上げるようになってきて、体重の軽い榎本の身体はそのたびに跳ねるように腰の上で浮き上がった。

「ぅふぅふぅふ・・・ぅんんん、あ・・・ァァァァァァァ・・・ぅふぅふぅふ」

だんだんと吐息がはっきりとした喘ぎ声に変化してきた。
と同時に繋がった部分からも、くちゅ、ぷちゅ・・・クチュクチュクチュクチュクチュ・・・といやらしい音が出始めた。
榎本は俺の腰で跳ね飛ばされないようにギュッと首にしがみつき、耳元でなんとも言えない息遣いを俺の鼓膜に送り続けている。
もう限界だ。
でもよく考えるとナマであることを思い出した。
俺は動きを止めたが、榎本はまだしがみついたままだった。

「ちょっと・・・」

「・・・ぇ・・・?」

「ごめん、ゴムまだやねんけど・・・」

「は?・・・ああ・・・」

「下りてくれへん?」

「・・・」

「ん?」と榎本は体を起こしてトロンとした目で俺を見下げながら、「終わったばっかりやからええ・・・」と言って自分で腰を前後しだした。

(き、気持ちいい・・・)

「ぅ・・・ほんまええんか?大丈夫なん?」

「うっさいなぁ、うちがええてゆうてるやん・・・ぁぁぁ、ぅうん」

俺はもう何も言えなくなった。
実際会話できるほどの余裕もなくなってきていたが・・・。

「ぁ、ぁぁぁぁぁ・・・ぅうん・ぁふ、ぁぁぁぁぁぁぁ」

榎本も没頭するように目を閉じて一生懸命腰を振っている(下手くそだが・・・)。
俺のモノは榎本の中で溶けてしまうのではないかと思うくらいカウパーとバルトリンが絡み付いてぐちゃぐちゃになり、今にも爆発しそうだった。

「ぅぅぅぅぅぅぅ・・・」

「はぁはぁ・・・終わるの?」

俺は返事が出来なかった。
陳腐な表現で申し訳ないが、そのとき俺は『ブチュー・・・』という音がホントに聞こえたように思うくらいの勢い射精した。
マジで一瞬気が遠くなった。
俺の下っ腹が硬直したようになったので榎本は気づいたのか・・・。

「ぁ・・・ふ・・・おしまい?」

俺は頷くのがやっとだった。
榎本は一気に崩れるようにベッドに倒れこんだ。

「はぁ~~~」

大きく一息つくと榎本はしばらく放心したように動かなかった。
俺は中出しのザーメンが気になって、やっとのことで起き上がると榎本の脚の付け根を覗き込んだ。
少し開き気味のソコからいっぱいの愛液で薄められた俺の分身たちがいやらしく垂れ下がろうとしていた。

「行ける?はよ流そうや、手ぇ引っ張ったろか?」

榎本は気だるそうに、でもめちゃめちゃ可愛らしく、「・・・うん」と返事した。

差し支えない程度に榎本のことを書きます。
前にも書いたように俺はエッチをする前は榎本を避けていたし、初エッチは状況的に話が出来るような雰囲気ではなかったので、俺は自分のことは榎本に色々聞かれたが、逆に榎本のことはほとんど知らなかった。
で、2度目のエッチの後、初めて榎本のプライベートな話を聞く気になったが、それもちょっと予想外の榎本の一言からだった。

「うち、来月誕生日やねんけど。なんか買ぉ~てぇや!」

「いつ?」

「◯◯日、ちょうど日曜やし、あかん?」

俺はやっぱりちょっと榎本の強引さに気が悪くなったので、話題をプレゼントから逸らそうとした。

「・・・あ・・・あの、そうか!やっとこれで淫行条例に引っかからんようになるな」

「はぁ?・・・」

特に意味があって言ったのではなく苦し紛れの言葉だったのだが、続く榎本の言葉に俺は焦りまくった。

「何ゆうてん、うち今度16やで、今1年やし、ダブッてないし・・・。言うてへんかったっけ?」

「ぇええええええ!!」

俺は今の今まで榎本が高3だと思っていた。

「何驚いてるん、しょうもな」

「せやけど・・・単車乗ってたやん・・・」

「無免に決まってるやん」

そんな訳で俺はどうしても色んなことを確認しとかないとダメだと考え、気は進まなかったが榎本のプライベートなことを聞いていった。
それによると、最初俺が蹴り倒された日は、松島(中学の同級生だそうだ)が入っているレディースに誘われて集会に行く途中だったそうで、原チャリは松島のもの(でも無免)。
でも事件(俺のこと)を起こして逃げたので、榎本は結局レディースには入らなかったそうだ。
結果的に俺が非行を止めたようになった(のか?)。
髪がマッキンキンだったのは集会用にスプレーで染めただけで、次に会った日に微かな茶髪に戻っていたのはそのためだった。
ちなみに松島は警察にパクられて、すでにその頃は高校(榎本とは別)を退学していた。

大学のすぐ近くの中学出身で、その頃は松島とあと2人を加えて4人で無茶苦茶暴れてたそうだ。
そのうちの1人は鑑別所の経験が2回、家庭裁判所は4人とも常連だった。
親はお互いが再婚同志でそれぞれに連れ子があったので、榎本には4つ上の血の繋がらない姉がいるが、すごく仲が良くて俺のことを色々相談してアドバイスしてもらってる。
姉は17歳からスナックで働いていて、話を聞く限り榎本よりもヤバそうな人みたいだった。
父親は建築関係だが一応社長さん、母親は見た目は普通だが若い頃はパンクをやってて、裸になるとあちこちタトゥーとピアスの穴だらけと言っていた。

俺は話を聞けば聞くほどますますブルッてきた。
聞かない方が良かった・・・。

榎本はそれ以降週2回くらいのペースで俺の部屋にやってきたが、その代わり大学には来なくなったし、不思議なことに土日もめったに来ない。
ただ、俺が部屋にいると突然やって来ては、しばらくいてエッチをして、たまに簡単で下手くそな料理を作ってくれる。
榎本は制服とかにはヤニの匂いがするが、俺の前では一度もタバコを吸ったことがない。
俺も吸わないので気を遣っているのか?
ただし酒は結構いけるようなので何度か冷蔵庫からビールを取り出して勝手に飲んだりした。

まぁ普通に考えると俺にとって都合の良いセフレと言えなくもないが、当然俺からいついつと指定することはない(いや出来ないし・・・)。
かと言って、来ることを拒否するにも勇気がない。
一度ツレが居るときに突然来たことがあって、それ以来ツレのほうが気を使って俺の部屋に来なくなってしまった。

正直、やっぱり俺の心の中では榎本を“彼女”だとは認めていないところが残っていた。

<続く>