T美「ねえ、あたしの好きなようにしていい?」
予期せぬ言葉に戸惑う間もなくT美は俺に跨がるようにのしかかってきた。
すぐさま入り込んでくるT美の舌。
それに応えるかのように舌を絡める俺。
T美の舌を吸い出したり噛み付いたり・・・そんなキスが続いた。
T美が唇を離し、首筋にキスをしてきた。
そのまま肩、胸、ヘソとチュッチュッと音を立てながら次第にT美の唇は下半身に向かう。
ムスコはスルーという肩透かしを食らったが、そのまま太ももからつま先へ舌を這わせる。
元カノに対してはいつも責めの姿勢だったので受け身の愛撫は初めてだった。
俺の全身を舐め上げるT美に俺のムスコは風呂場で大量に射精したとは思えないほどビンビンだった。
T美「こんなことしたの初めてだよ。舐められるのって気持ちいいんだね」
風呂場で首や耳を舐められたT美はそれと同じことを実践したようだ。
「あえてアソコに触れなかったのも焦らしてみたの・・・」と照れ笑い。
意外とセックスの素質はあるのかも?
俺とカラダを交えることでT美の隠れていたセックスに対する潜在意識が引き出されたようだ。
T美「もっと気持ちよくできるかな・・・」
そう言うと俺のムスコを手に取り、優しく擦った。
パクリと口に咥え込む。
風呂場で指導したように、舌と唇を巧みに使いフェラチオに没頭するT美。
このままではまたイッてしまうという危機感に俺もT美への愛撫を始めた。
「今度は俺の番」と言わんばかりに力任せにT美を抱えると、そのままベッドに押し倒す。
そのまま両手を頭の上にあげ、右手でしっかり押さえつける。
両手の自由を奪われたT美は急激に荒々しくなった俺に少し不安そうな表情。
そんなT美にお構いなしに、そのまま自分のムスコをT美の口にねじ込んだ。
アブノーマルなセックスは未経験かつ、ついさっき初フェラを経験したばかりのT美には激しすぎか・・・という懸念もあったが、T美の素質を見抜いた俺はイケると思った。
案の定、T美は自ら頭を動かし俺のムスコをしゃぶり始めた。
そこでT美の両腕を開放すると、待ってましたと言わんばかりに両手で俺のムスコに貪りついた。
ここまで来ればT美は何をされても抵抗することはないだろう。
T美の口からムスコを離すと、今度はT美の両膝の下に手を回し、開脚するように持ち上げる。
そのまま一気に引き寄せ、腰を浮かせたような状態のT美の秘部に顔を埋める。
T美「ちょっ、ダメだよぉ・・・そんなところ汚い・・・」
俺「T美は俺の舐めてくれたじゃん」
T美「でもでもぉ・・・」
逃げようとするT美のクリトリスを舌で舐め上げた。
ビクン・・・とカラダを震わせるT美。
クリトリスはやはり性感帯なのだろう。
そのまま何度も何度も舌先でクリトリスのみを責め続ける。
気がつけばT美は自ら腰をくねらせ、俺に股間を押し付けている。
そのまま両手でT美の割れ目を開き舌を這わせる。
硬くした舌先をT美の穴に差し込む。
T美「ん、んん、あん・・・」
喘ぎ声は極めてソフトだ。
まだ心のどこかに解放仕切れていない部分があるようだ。
言葉で責めでその未知のゾーンへT美を導こうと考えた。
俺「気持ちいいだろ、もっと声出していいんだよ」
T美「あん、そんなのダメだよぉ、あたしそんなにエッチじゃない・・・あぁ」
俺「じゃあ、やめちゃおうかな・・・」
動かしていた舌を止める。
T美「ダメ、やめないで・・・お願い・・・」
俺「どうして欲しいの?」
T美「M君にたくさん舐めて欲しいの、もっともっとたくさん。お願いだから」
T美の秘部はすでに愛液が溢れている。
そのまま俺は人差し指をT美の中に差し込んだ。
1本でもキツイ・・・。
親指でクリトリスを刺激しつつ、人差し指はGスポットの辺りを責める。
T美「あぅ、変になっちゃう。ダメ、ダメ~」
T美はイッてしまった。
はぁはぁと虚ろな表情のT美。
エクスタシーの余韻が覚めぬうち、素早くコンドームを装着した俺は一気にT美の中にムスコを沈める。
T美「あぁ・・・M君、今入ったね」
T美の両手を握り、指を絡める。
正常位のまま深く浅く、速く遅くとリズムを変えながらのピストン運動。
揺れるT美の乳房。
快感に身を任せたT美はすでに我を失っているかのように声を上げる。
T美「気持ちいい、すごくいいの。M君・・・いいよぉ、気持ちいいよぉ」
まだそれほど使い込まれていないと思われるT美のアソコは締まりが抜群にいい。
ゴムが抜けてしまうのでは・・・と不安に思うほどで、何度も確認したほどだった。
このままイクかもっと楽しむか悩んだが、T美の締め付け、可愛い喘ぎ顔に俺も限界だった。
俺「T美、イキそうだ」
T美「あん、ダメ、変になっちゃう。遠くに行っちゃいそうなの、もっともっと」
俺「このままイクよ」
T美「うん、あたしももうダメ、ああぁ~」
カラダをガクガクと身震いさせ、T美は2度目のエクスタシーを迎えた。
同時に俺はT美に挿入したまま放出。
コンドームをしているとはいえ不安はあったが、ここまで来たらそんなことを考えている余裕はなかった。
T美は話すこともできない。
はぁはぁと上を向いたまま目を閉じて動かない。
ムスコを抜き取るときに、「あん」と声を出すと薄っすら目を開けた。
こんな淫らな表情のT美は見たことがない。
おそらくダンナもないだろう。
T美が俺に抱きついてきた。
ギュッとT美を抱き締める。
さすがに2度の射精のあとは裸のT美に抱きつかれてもすぐには回復しなかった。
俺の腕枕でスヤスヤと眠りに就いたT美。
優しく頭を撫でてあげると俺の胸元に入り込んできた。
いつしか俺も眠りに就いてしまい、気がついたのはコトが済んで2時間が経過した頃だった。
ふと目覚めるとT美がいつもの笑顔でニコニコと俺の顔を覗き込んでいた。
T美「M君の寝顔、可愛いね」
いつから見ていたのだろうか、T美はずっと俺の寝顔を見ていたようだ。
T美「ねぇ、M君はあたしじゃなくても今日みたいなことするの?」
俺「ん、なんで?」
T美「だってあんなことみんなにしてあげるのかなぁって思うと・・・」
ちょっと嫉妬しているのだろうか。
俺「俺、元カノ以外に経験ないですからね。元カノとはこれくらい激しくしてましたけど」
T美「そっか、そうだったね」
俺「T美さんはこういうセックス初めてなんですよね」
T美「うん、すべてが初めての経験だと思う。愛していることを確かめ合うかぁ・・・そんなこと考えたことなかったな」
俺「これね、実は中学時代の国語の先生の言葉なんだ」
T美「中学で?へぇ~、そんな話をしてくれた先生がいたんだ」
俺「うん、もうおじいちゃん先生だったんだけどすごく厳しい先生でさ、それが卒業間近のある授業で突然、『セックスとは愛だ~』みたいなことを話し出してさ。みんなビックリだったけど真剣に話す先生にみんな真面目に聞いていたのをよく覚えている。話の結論としては、『愛する者同士が一番幸せなのはセックスをしている時だ』ってことだったんだけどね」
T美「あたしもそういう話を聞いていたらまた違ったのかなぁ。ねぇ、ところでM君はあたしのこと愛しているの?」
俺「当たり前です」
即答する俺、急に目を逸らすT美。
T美「いやだ、ちょっとは考えるとかしてよ。そんなに即答されたら照れちゃうじゃない」
俺「だって考える必要ないですもん」
T美「ねぇ、これ使わなかったね」
T美はホテルに入ってすぐに購入したローターを指差した。
俺「じゃあ、今度はそれ使ってみますか?」
T美「うん、いつでもいいよぉ」
俺「こらこら、あなた人妻でしょ」
この言葉に2人は急に黙り込んでしまった。
(そうだ、T美は恩師で上司の妻だった・・・)
その現実に戻ると急に虚しさがこみ上げてきた。
俺「やっぱりこういうのはこれっきりにしましょう」
T美「・・・」
黙り込むT美。
俺「T美さん?」
T美「M君、人を愛するって簡単なことじゃなかったんだね」
俺「えっ?」
T美「あたし、今日M君に抱かれて、これが本当の愛なんじゃないかって思ったの」
俺「俺にはその意味がよくわからないです」
T美「あたしはあの人と結婚して1年。結婚前にはデートもたくさんしたし、セックスだって人並みにしていたと思うの」
俺「うん」
T美「でもね、あの人とのセックスでは今日みたいな気持ちになったことは一度もないの。正直に話すとね、結婚してからほとんどしてないんだ。あの人が忙しいっていうのもあるんだけどね。一度だけあたしから『しよう』って言ってことがあるんだけど、あの人に『女からそんなこと言うもんじゃない』って怒られた」
俺「そうなんだ・・・じゃあ自分からは誘えないんだね」
T美「うん・・・あたしが体調悪くても、あの人に求められたらしなきゃいけないしね」
T美「2月にM君のお家に行ったじゃない?あのときはあの人に行くように言われたって話したけど、本当は違うの」
俺「ん?」
T美「あの日、大喧嘩してさ。あの人、仕事で遅くなるっていうし、家にいると色々考え込んじゃうからM君のところに行ったんだよ」
俺「じゃあ、自分の意思で看病に来てくれたの?」
T美「うん・・・忘年会のときから気持ちはずっとM君に傾いたままなの。ふと気がつくとM君のこと考えていることが多い」
俺「でも、そう思ったってどうにもならないでしょ?」
T美「あたし仕事辞めるでしょ?本当の理由は誰にも話していないの」
俺「えっ、本当の理由って?」
T美「あたしね、あの人とはもう離婚しているの」
衝撃の事実だった・・・。
学校では誰が見てもお似合いのカップルだった。
確かに日常の業務では夫婦という関係ではなく職場の同僚。
そんなこともあって、確かに社内で仲良くしている姿は見たことなかった。
俺「離婚って・・・みんな知らないんでしょ?」
T美「うん、たぶん知っているのは校長と、あたしの上司の事務局長くらいじゃないかな」
俺「いつ離婚したの?」
T美「3月に入ってすぐだよ。あの人、一度決めると行動早いの知っているでしょ」
離婚の引き金は忘年会での出来事だったようだ。
自分を守ってくれるはずのダンナがみんなに混じって自分をいじめている。
いくらお酒が入っているからと言ってもT美には耐えられない屈辱だったようだ。
さらに決定的だったのは俺が体調を崩していた日の喧嘩だ。
T美は俺を心配するあまり、様子を見に行きたいと言ったそうだ。
するとダンナは、「体調管理のできんヤツの見舞いなんて行く必要がない、甘やかすな」と突っぱねたと言う。
確かに恩師は厳しい人で、とにかく体調管理については学生時代から耳が痛くなるほど言われていた。
自分の教え子がだからこそ厳しく当たっていたようだが、T美にはそれが理解できず、「あなたの教え子が苦しんでいるのにひどい」と反論。
「あなたの考えはよく分かったわ」という言葉を残し、T美は俺のところに来たようだった。
日頃から朝早く仕事に出かけ、夜遅く帰ってくるダンナと顔を合わせることもなく、会話もない2人。
離婚という結論が出てくるまでに時間はかからなかったようだ。
当初は家庭に入るために退社ということだったので表向きの理由はそのままだった。
ただ世間体を気にするダンナは退職の理由が『離婚のため』とするのは避けたかったようで、4月に入って改めて離婚をみんなに知らせるということになっていた。
T美は離婚している事実を伝えれば俺が簡単にT美を抱くと思ったらしい。
俺の気持ちを確かめるためにわざと、『私は人妻だけどあなたに抱く勇気はあるの?』と迫ったのだそうだ。
俺が諦めればそれはそれで自分のことを大切にしてくれているっていう証だし、それでも抱くと言った場合は俺の気持ちを知った上で抱かれる覚悟だったようだ。
結果として俺とT美の行為は不倫ではなかった。
その晩、T美とホテルで朝を迎えたのは言うまでもない。
<続く>