すっかりその気持ちよさにはまってしまった僕と嫁は、人目を盗んではあっちこっちでチューチュー頻繁にやってました。
最初は心配になるほどだった嫁もだんだんと慣れてきて、結構大胆に舌を動かすようになってきました。

嫁に少し変化が出てきたのがこの頃です。

PCMAX
日頃は今まで通り控えめで恥ずかしがり屋なのですが、なんというかスイッチが入るようになったというか、僕と2人っきりの時は少し大胆になってきました。
と言っても積極的に襲ってくるというわけじゃなくて、“襲ってオーラ”みたいなエッチな雰囲気を出すようになってきたのです。
例えばそれまでの嫁は僕がクラスメイト(女子はもちろん男子とすら)と仲良く話しているとヤキモチを焼いて、しょっちゅうヘソを曲げていました。
当時、女の子はしょうがないにしても、なぜ男子にまでヤキモチを焼くのか不思議でしたが、後々嫁が言うには、友達自体が少ない嫁にとって僕は、彼氏以上にとても貴重な友達でもあったからだそうです。

そんなヤキモチの焼き方が変わってきたというか、嫁が僕に構って欲しくなると目が明らかにいつもと違う感じなって、8割は僕から誘うことの方が多いのですが、時々凄く抑えが利かない感じになって、クラスでみんなと喋ってる時もなんかいつもより口数が減ったりして、(どうしたのかな?)と思って注意深く見ると、なんというか凄く甘ったるい目になってて、顔や表情はいつもの笑い顔なのに目だけが全然違ってるのです。
嫁の気持ちが透けて見える僕としては、僕だけにしか伝わってないだろうなと思いつつも、なんだかみんなの前で『エッチなことしよう!』と堂々と発言されたような、(おいおい大丈夫かよ)という焦りすら感じました。
もちろん、最初は判らなかったのですがだんだんと構って欲しいのがわかるようになり、それが嫁に女を本格的に感じた瞬間かもしれません。
カップル同盟繋がりでそれなりに女子の中心部に入り込んだといっても、いつもは地味目の大人しい嫁が、陰でいっぱしに大人の女みたいなオーラを感じさせる一面は、やっぱり迫力があると思いました。
積極的な子よりも、こういう襲ってオーラ出すような子が好きなのは、たぶん嫁のこういう性格が僕に影響したのか、もともと僕がそういう子が好きなのかちょっとわかりませんけど、とにかくそういう嫁の変化は僕もいっそう大胆にしていきました。

性教育も始まり、エッチに興味を持つ年頃の小学6年生。
目の前には嫁との3回目の夏休みが控えていました。
夏休み近くになってくると僕達は、2人っきりでの遊びを色々と計画してたりしていました。
もちろんお互いの家での勉強は例年通り海水浴、バーベキュー。
今年は嫁のお父さんの誘いで両家、家族ぐるみで温泉旅行。
それに加えてカップル同盟で特に仲のいいメンバーとカラオケやグループでの遊園地。
嫁も僕も凄く楽しみにしていました。

そして何よりお互いはっきり口にしませんでしたが、この夏休み中にたぶんエッチなキスの先に進む予感がありました。
それまでだって僕はキスの最中に盛り上がりすぎて嫁の胸やお尻を無意識に触りまくる事がありました。
その行為を嫁は嫌がるどころか、僕が嫁の体をひと撫でするごとに体から見る見る力が抜けていくのです。
最初は緊張してるのに、抱き合い、舌を絡め合っているうちに嫁の体は僕の腕の中でふにゃふにゃになっていきます。

嫁流に言わせると、「ふわふわでトローンになるの」とのこと。

要するに意識が体だけ残して空にフワフワ飛んでいくらしいです。
というわけで、やる気の塊の僕に抵抗する気全くなしの嫁。
場所とタイミングが合えばもういつそうなってもおかしくないところまで来ていて、そして夏休み、2人っきりになれる時間と盛り上がるだけのイベントは山ほどありました。

あの神社にも相変わらず2人で行きました。
昔みたいに石を集めたりどんぐり拾ったりはしなかったけど、近所の駄菓子屋で買ったブラックモンブランと嫁はカップのカキ氷。
とっても暑い日で2人で神社の屋根の日陰に腰掛けて食べました。
セミが五月蝿く鳴いていて、木の葉の間からキラキラの日差しが注いでいました。

ちなみにブラックモンブランと言うのはバニラアイスの外側をチョコレートと砕いたアーモンドをコーティングさせているアイスで、当たりが出るともう一本もらえるという奴です。
当時これは全国区だと思ってたら、大阪ではブラックモンブランと言っても誰も知りませんでした。

「なにそれ栗のケーキ?」みたいなこと言われました。

結構衝撃でした。

嫁は棒アイスが苦手です。
食べるの遅いので手がベタベタになるし酷い時は落ちてしまうからだそうで、小さい頃それで悲しい思いをしてからカップアイスオンリーだそうです。
僕がブラックモンブランを食べていると、嫁がじーっとこっちを見ています。

「どうした?」

「うん・・・それ美味しい?」

「ブラックモンブラン食べた事ないのか?食べてみる?」

「・・・うん・・」

なぜか頬を赤らめる嫁。
僕が差し出したブラックモンブランに控えめにかぶりつく嫁。

「美味いか?」

「うん・・・」

「どうした?」

「間接キスだね・・・」

「は?なんか今さらだろw」

散々キスしてきた仲なのに、今さらこの程度のことで赤くなってる嫁が面白くて笑ってしまいました。

「うー、ソウタ君・・・酷いよ・・・」

笑う僕を見て頬っぺたを膨らませる嫁。
それを見た僕はエロスイッチが入る。

「な、京子」

「はい?」

僕はそう言うと徐に残り少ないブラックモンブランを噛り、嫁にディープキスしつつ口移ししてみる。
嫁はビックリして、ほとんど溶けて残り少なくなったカキ氷を落とす。

「あっ・・・ん」

「・・・」

嫁と僕の口の中でアイスが少しずつ溶けていく。
ひんやりと甘いアイスの味とお互いの舌のヌメッとした温かさがたまらなかった。
嫁の手はいつの間にか僕の背中にまわってTシャツを掴んでいて、僕の手は崩れそうになる嫁を支えつつ、少しずつ嫁を押し倒すように倒れこむ。
2人の舌の音とセミの音が交互に聞こえてきた。

「はぁ・・・ビックリした・・・」

口を離すと嫁が僕の顔の下で惚けたように呟く。
さっきより頬を赤く染めて少し息が乱れている。

「お前が変なこと言うからだよw」

「アイスの味がしたねw」

「美味しかった?」

「うん・・」

「ソウタ君」

「ん?」

「私、ソウタ君とずっと一緒にいたい」

「なんだ急に」

「なんだろう・・・こういうの『シアワセスギテコワイ』とか言うのかな?」

「なにそれw」

「なんか前に見た大人のドラマで(嫁は昔、月9ドラマを『大人のドラマ』と言っていた)女の人が言ってた・・・『幸せすぎて怖い』って・・・」

「うーん・・・」

「私、ソウタ君好きすぎて最近変になっちゃったかも・・・」

「?」

「だって、前もドキドキしてたけど、そのドキドキと全然違うんだもん・・・」

「前と何が違うの?」

「わかんないけど・・・なんか胸がキュンキュンする・・・」

「ふーん・・・」

「ソウタ君はそういうの無いの?」

「いや、よく分からないけど前とは違うよ、俺も・・・」

「どういう風に違うの?」

いつもより積極的に話題を振ってくる嫁に少し戸惑う僕。
いつもは僕の方から行動に出して、あまり喋らない嫁を喋らせるという形なのに、この時の嫁はビックリするくらいに積極的に突っ込んだ話をしていた。

「上手く言えないかもしんないけど、前は少し妹って気持ちもあったかな・・・お前大人しいからほっとけなくて、まあ、今もほっとけないけどなw」

「うん・・」

「でも、今はそれだけじゃないかな・・・ほっとけないのは同じだけど・・・」

「同じだけど?」

クリクリの目が何かを期待するようにこっちを真っすぐに見上げている。

「今は・・・俺がお前をほっときたくないって思ってる・・・って、わかり難いな!やっぱ上手く言えないわ、ごめん」

「ううん!凄く嬉しいよ!」

嫁は何か伝わるものがあったのか、その後は凄く嬉しそうだった。
後で聞いた話、この頃の嫁はどうも僕が優しいから、自分のことを仕方なく相手しているだけかもしれない・・・という恐怖があったらしい。
自分より沢山可愛くて頭がいい子がいるのになんで?と、僕と深い仲になっていく一方で、いつか自分よりいい子が出てきた時、自分の魅力では太刀打ちできないかもという不安感が時々湧いてきたそうだ。

僕としては、欲求は大体嫁で解消されていたし、他の子に目が行くことなんてなかった。
嫁といる時が一番楽しかったから、他の子には本当に関心が無かった。
実際、本格的に付き合いだしてから、僕達はほとんど僕達だけで時間を積み上げてきていた。
純粋に使ってきた時間の比重で言えば、この頃の僕は今の僕よりも格段に嫁との時間を大事にしていた。
大人になってからはどうしても仕事の付き合いもあるし、それなりに女性に声をかけられることも増えたからこれは仕方ないかもしれないけど、でも嫁はこの一言で凄く安心したと言ってた。
自分だけの一方的な関係じゃないんだって思ったらしい。

「なんかエッチなことばっかりして不安にさせたか?ごめんな・・・」

「ううん・・・ソウタ君は悪くないよ」

二人並んで座り直す。

「アイス、落ちちゃったね・・・」

「また買ってやるよ」

「うん・・・またココに2人で来ようね」

「ここならいつでも連れて来てやるよ」

ふいに嫁が頭をトンと僕の肩に寄せてきた。

「ソウタ君、背大きいね・・・もう、うちのお父さんより大きいよね・・・」

「まあなw最近馬鹿みたいに伸びてるんだぜ」

「ねえ・・・抱っこ・・・」

なんかやたら甘えモードな嫁が可愛いので、いつも嫁の部屋でしてやるように膝の上に乗せて抱いてあげる。
するとギューッと強い力で抱きついてくる。

「ずっと一緒にいたいよ」

「わかってるよw」

頭を撫でてやるとネコのように目を細める。

「なんか今日甘えモード?」

「うん・・・そうかもしれない・・・凄く甘えたい・・」

「最近よくそういう目で俺のこと見てるよね」

「えっ・・・?」

「意識してやってると思ってた」

「うーん・・・わからないけど・・・今みたいな気持ちは最近・・・良くなる・・・。みんながいてもなんか・・・すぐにでもソウタ君に抱きつきたい気持ちになる時がある・・・」

「京子にしては大胆だなw」

「だってソウタ君、他の子と話してる時も楽しそうなんだもん・・・」

「別に他の奴らと話してても楽しいのはしょうがないだろw」

「わかってるんだけどね・・・ごめんね・・・『ソウタ君は私のなの!』って言いたくなるの・・・」

「別に謝らなくてもいいけどさw」

「うん」

「大丈夫だよ、俺なんか誰もとりゃしないだろw」

「・・・どうかな・・・」

「俺ってそんなに陰でモテてるの?」

「知らない!」

「イタッ!つねる事ないだろ・・・」

「ふん!」

そう言うと力いっぱい抱きついてくる、少し苦しいくらいに。

「京子ちょっと・・・苦しい・・・」

「知らない!」

「・・・」

その後もしばらく引っ付き虫みたいに離れてくれなかった。

海にも行った。
もちろん今年もお父さん同伴で。
嫁は最初水着を買おうと母親とデパートへ行ったらしいが、カラフルに並ぶ子供用水着売り場で試着してみたものの、コレを俺に見せるのかと思ったら土壇場で恥ずかしくなって、結局スクール水着にしたらしい。
お母さんが海へ行く当日、玄関にやってきた僕に笑いながら教えてくれた。

「もー!お母さん言っちゃだめって言ったのに!!」

「はいはい、ごめんなさいねw」

「別に見せたくないわけじゃないんだよ・・・恥ずかしくて・・・」

車の中で必死に謝る嫁。

「別にいいよw」

僕が笑いながら言うと。

「うー、その言い方はなんか女の子としてヤダ・・・」

魅力がないと端的に言われた気がしたのか、小6でもさすがに女の感性だと思った。

「結構おっぱいもおっきくなってるんだよ・・・」

高速のパーキングでお父さんが車から先に降りた隙に、嫁がそっと呟いた。
僕はその一言が頭の中でグルグルしてて、嫁の話に適当に相槌を打ちつつも、海に着くまで頭の中で『第一回嫁のおっぱい会議』が行なわれた。
実に白熱した議論が交わされた革命的会議だったが、客観的にかなり馬鹿馬鹿しいので割愛する。

海に着いたらいつもの見慣れた嫁のスクール水着姿だった。
確かに去年より出るところが出てきた気がする。
服の上からは結構触ってるけど、実際のところ、がっつリ揉んだことはなかった。
2人で浜辺でボール投げしたりしてる時に、(今度揉んでみよう)と誓ったのだった。

ちなみに僕はどちらかと言うとオシリスキーだ。
オッパイスキーさんには申し訳ないが、嫁はそんなに立派な乳ではない。
無くはないが特筆するほど大きくはない、形はいいと思うけどね。
結構細身の華奢な体つきだが、脱ぐと結構お尻のボリュームがある。
本人は内心気にしてるみたいだが、僕は大好きだとはっきり言っているので微妙なところらしい。
まあ、2人でウォーキングとかもしてるので、大きくてもキュとしててなかなかきれいなお尻だ。
ただだらしなくデカいだけではない。
嫁の尻なら何時間でも撫で回したい、実に良い尻だ。
髪はショートの少し長い感じ?
活動的な髪型のはずが、嫁の場合はどう見ても大人しそうにしか見えない。
あと指が綺麗。
僕が嫁を好きだからかもしれないが、よく見ると可愛いというタイプだと思いたい。
日頃下を向いていて、人見知りで、人と目を合わせて話せないから印象が良くないだけで、笑うと凄く可愛いと思うのだが、まあそういう魅力は僕だけが知っていれば良いと思うので直させてない。

嫁は料理が上手い。
お母さんが言うには、「この子はこんなだからお料理でも出来ないと貰ってくれる人いないかも」と小学校高学年から色々と教えてきたらしい。
女の子の親ってそんなうちから心配するもんだろうか?

嫁は夏休み中も2人で出掛ける時は、朝早くから起きて弁当を作ってきてくれた。
毎回すごく手が混んでて、さすがの僕も申し訳なくなるくらいにすごい。
今も僕の弁当は嫁が作ってくれる。
毎日のことだから、「手軽に作ってくれれば」と言うけど、「ソウタ君がお外でプロとして仕事してるなら、家事は私の仕事だからプロとしてちゃんとします!妥協はしません!」と言われたので頭が下がった。
こう言われて、プロとして稼いで来ない男はいないはずだ。
一時期は職場の人が昼飯時に、「今日の三宅(僕)の弁当はどんなのだ?」と見に来るくらいだった。
なかには嫁さんが毎日早起きして作ってくれることを信じない人もいて、「どっかに愛人がいるんだろ」とか「お前が自分で作ってんじゃないか?」とか言う人もいた。
どうも奥さんが長年そこまでしてくれることが信じられないらしい。
個人的には毎日空弁当箱渡す時に、「今日も美味しかったよ、ありがとう」と一言言うだけでいいと思うのだが、どうなのだろうか・・・。
嫁はそれで凄く喜んでくれる。
たった一言で毎日美味しい飯が食えるなら安いものだ。

もちろん休日は出来る限り一緒に家事します。
僕も料理は嫌いじゃないのでね。

そのお弁当でちょっとした事件が起きた。
その日はちょっとしたハイキングというか、近所にある山登りコースを2人で歩こうという事になった。
ちょうどその日はウォーキング大会みたいなことをしてて、お年寄りから家族まで沢山集まっていた。
麓からスタートして、頂上でお昼を食べて、スタンプを貰って下山するというものだ。
自治体が企画したイベントで嫁のお父さんが役員だったのだ。

嫁は気合いを入れてお弁当を作ってきた。

「今日のは特別なんだよ」とスタート前は嬉しそうにしていた嫁だったが、その日は記録的な猛暑だった。

そう・・・、頑張って頂上に着いた時、その自信作の弁当は見事に悪くなっていたのだった。
一部は食べられる感じだが、いくつかは気温の変化に弱かったらしく明らかにヤバい臭いがしていた。
嫁は泣いた。

「せっかく作ったのに食べれなくなった」とシクシク泣いた。

頂上には大会が用意した参加者に配る弁当もあった。
こっちは専用の山道から頂上へ車で運んだ物だから大丈夫だった。
参加者の多くは大体このお弁当を食べる予定だった。
みんなが支給のお弁当を食べる中、嫁はずっとシクシク泣いてた。
思えば最初はお父さんが、「頂上まで持っていっておこうか?」と言ったのを嫁が、「自分で持っていく!」と言い張ったのも原因かもしれなかった。

「ごめんなソウタ君・・・お腹空いただろうから、気にせずこっちを食べなさい」

お父さんは、そう言うと僕に弁当をくれた。

「ほら・・・京子も泣いてないでご飯食べよう?」

そう言っても嫁はショックなのか食欲がないのか手をつけない。
僕はそんな嫁を見ていたらどうにもたまらなくなった。
嫁が作ってくれた弁当を僕が食べて、それをニコニコ笑ってる嫁、今日もそうなるはずだったのに・・・。
このまま今日がこういう風に終わってしまうのが悔しかった。
僕は決心した。

(腹壊すくらいなんでもねぇ!)

僕は嫁の持ってきた弁当箱を開けると比較的臭いがない物を優先して食べ始めた。

「ソウタ君・・・」

お父さんが心配して止めようとする。

「大丈夫です、コレはまだ食べれますから!」

「京子美味いぞコレww、でもお前はお腹弱いからそっち食えよw」

臭いは若干していたけど、口に入れてみるとそんなに味は悪くなっていなかった。
親にはよく意地汚いとか食いすぎだと言われてたが、食が太い人間で良かったと思った。

「ソウタ君・・・お腹壊しちゃうよ・・・」

「京子の作った弁当なんかでお腹は壊さねーよ、俺はそんなに弱くねーよw」

「ううう・・・」

嫁は泣きながら抱きついてきた。

「良かったな京子・・・」

お父さん、なぜか涙目だった。
翌日、やっぱりお腹壊したけど、京子には今でも秘密にしてる。