私(仮名『A子』)には、保育園の時からの幼馴染み(仮名『K』)がいる。
同い年だけど大人な性格で、頼れるお兄ちゃん的な存在。

私「ねぇ、今日は何するの?」

PCMAX

K「ん?A子の家遊びに行くわ!」

私「わかった!じゃあ待ってるね」

K「オッケー♪」

小学2年生に上がった頃に、Kは身長が高いからバスケ部に誘われていたけど、サッカー部に入った。
いつも通りアホみたいな会話をしつつ遊んでいたのを覚えている。

中学生になって、学校にはサッカー部がなかったので、Kはクラブのサッカー部に入った。

私「ねぇ?部活決めた?」

K「クラブと部活の両立はしんどいよなー」

私「Kは昔から無茶するよね」

K「それはお前が一番知ってることだろ?一応さ!テニス部に入ろうと思ってる」

私「そうなんだ!私はどうしよっかなぁー」

K「A子も女子テニ入れよ!」

私「でもやったことないし・・・」

K「でもスポーツできる方だろ!俺も初めてやし一緒に頑張ろうぜ!」

私「うん!じゃあ私も入る」

Kは2年生の時には団体に選ばれていた。
なんでもできるKが少し羨ましい気もした。
私は平凡な成績を残した。
その頃からなんだかKと話す機会もなくなった。

高校受験が来た。

私「Bはどこの高校行くの?」

K「サッカー部があるとこ!」

私「中学はなかったもんね」

K「あれはミスった」

私「私は◯◯高校に行こうと思ってるの」

K「そこ、サッカー部ある?」

私「◯◯高校に来るの?」

K「だってお前いるし、なんか安心じゃん?」

私「・・・///」

K「どうした?」

私「なんでもない。ここね、サッカー部強かったと思うよ」

K「ほんま?1年から出たいなー」

私「ほんとにサッカー馬鹿だよね」

K「るせぇ!成績もトップだからいいの」

私「でもこの間の試験、私より下だったじゃん」

K「・・・はい」

この頃から少しKのことが気になってたかな。
周りの子もKのことカッコイイって言ってたし。
友達に、「K君と付き合ったりはしないの」って言われたけど、そういうことは考えなかったし、まだ一緒にいて楽しいって感じだった。

高校に入ってからは、私は帰宅部でバイトをした。
Kはサッカー部に入って、一緒に帰ることが減って少し寂しかった。
たまに一緒に帰って、どちらかの家で晩ごはんを食べるってこともなくなった。
2年生になった頃にKはもうレギュラーになってた。

ある日、バイトが昼までで終わったのと、サッカーの試合の場所が近かったので私は見に行くことにした。
見に行くと、その試合は勝っていて、Kも活躍してた。
試合が終わるとKの周りには何人か女の子がいて、私はなんか変な気持ちになった。
Kが私に気づいて声をかけてきた。

K「A子じゃん!来てくれたんだ!」

私「たまたまバイト終わったから。お疲れ!」

K「あんがと」

女1「Kくん、この人は?」

女2「先輩って付き合ってるんですか?」

私「!!!」

K「小さい頃からの友達や」

女「腐れ縁って感じですか?」

K「そんな感じかな。あっ!先輩、自販機行ってきます」

先輩「わかった!あっ!俺のもついでに買ってきて」

K「了解っす!A子、行こうぜ」

私「えっ?うん」

自販機で・・・。

私「Kってモテてるんだ」

K「あれはマネージャーや!」

私「そうなんだ」

K「まぁ、あれやな、試合来てくれてありがと」

私「うん!なんか久しぶりだよね」

K「そうやなぁ!てか、なんか敬語混じってない?」

私「そうかなー?」

K「うん!・・・ゴクゴク、はい!」

私「ゴクゴク、ありがと!」

K「昼からどうすんの?」

私「もう少し見て帰ろっかな?」

K「ほんま?じゃあ頑張るわ!次の試合があるから行くな!」

声が聞こえてきた。

女1「先輩?」

K「?」

女1「うそだ。彼女でしょ!だって清楚でやさしそうで、あんなに可愛い人・・・」

先輩「同じ学校やんな?俺にも紹介しろって。お前だけセコいぞ。あっ、ドリンクありがと!」

私「///」

K「だから普通の幼馴染みですって。紹介できません!」

女2「何してたんですか?キスとか?」

恥ずかしくなってきて、その場から少し離れた。
よく考えれば間接キスしたんだと思い、余計に恥ずかしくなった。
なんかKは楽しそうだった。
マネージャーの子も可愛い子いたし。
モヤモヤしつつ試合を見て帰った。

高校生になってから告白されることが多くなって断っていたけど、バイト先の2つ上の先輩に告白されて付き合うことになった。

K「彼氏できたんだ」

私「うん。Kも彼女いるんでしょ」

K「いないよ!」

私「そうなんだ。でもKはカッコイイし、すぐできるでしょ」

K「どうかな!まぁよかったやん」

これをきっかけに全然話さなくなった。
Kの気持ちとか全然考えてなかって後悔してます。

私は付き合って2ヶ月くらいで、初めて先輩とした。

私「先輩?私、初めてだから・・・」

男「大丈夫。優しくするから」

でも行為をして、すぐにヤリ捨てされた。
このことがショックで、もう付き合わないことにした。

何週間かして元カレがすごく謝ってきて、周りに恥ずかしくてすぐに許した。
元カレは殴られた跡とかあって、どうしたのか聞いたら、Kが謝るように言ったらしくて・・・。
私はその詳細を聞くためにKの友達に聞くことにした。

友「ああ、あいつ、なんかA子ちゃんが落ち込んでるんだけどって相談されてさ。友達に聞いて情報集めて、このこと知ってブチギレたんやで!それで俺が『どうするん?』って聞いたら、『謝らせる!』って言っててん」

私「そうなんだ!ありがと」

友「あいつのこと見とかんと、何するか分からんで。少し注意しといてやってや!仲いいやろ?」

私「うん!わかった」

バイトを辞めて帰宅部になって、Kの部活がないときに一緒に帰ることにした。

私「ありがと!」

K「何が?あー眠た」

私「友君に聞いたよ」

K「ああ?アッ!!?・・・あん!」

私は、昔から私の知らない所で助けてくれるKが好きになっていた。

私「でもね、言葉で解決しないと駄目だよ!」

K「・・・ごもっともです」

私「わかったらいいよ。でも、ありがと」

K「おう!ゴメン、この後用事があるから」

私「どうしたの?」

K「いや、隠してて悪いけど、今、付き合ってるねん」

私「・・・そうなんだ。うん!わかった。いってらしゃい」

家に帰ってから1日中泣いていたのを覚えている。
Kのモヤモヤを消そうと思っても、Kのことを考えてオナニーしてしまう日が続いた。
自分勝手でどうしようもないのはいつも私の方で、いつも頼ってたのは私だと思い、泣く日もあった。
そんなこともあったのと、行きたい大学があったので、Kとは違う大学に行った。

<続く>