肌に心地よいくらいの気持ちいい風が吹き、空は雲ひとつない晴天だったが、それが逆に俺を虚しくさせた。
こんな日にテレクラに入り浸って俺は何をしているんだろうと、暗く狭い個室で弁当を胃袋に突っ込みながら落ち込んでいた。
それから2時間くらい過ぎた頃、1本の電話が入った。
そのとき俺は虚しさからあまりエッチしたいという気分ではなかったが、いつものように受話器を取った。
「もしもし、初めまして」
「もしもし、お兄さんいくつなの?」
声は明らかに10代か20代前半の可愛い声だった。
「俺は35だよ。君はいくつ?今日なにしてるの?」
とりあえず話を切り出した。
テレクラに興味本位で電話してきた子なんだろうと思いながら暇潰しのつもりでいた。
「そっちはいくつ?声が可愛いから若いでしょう?もしかして高校生とか?」
確かに声は可愛くて若そうな感じだった。
若い女の子と話すのはとても萌えるので楽しい。
そういう時は逆にこっちから「高校生でしょ?」と聞く。
たとえ高校生じゃなくても女の子は悪い気はしないようだ。
お話が目的の女の子っぽそうだから、嘘でもいいから高校生と言ってほしい。
「えーと、18歳。声で分かるんだ?すごいね」
基本的にロリコンな俺は(若い!ラッキー!)と思いながら、少しテンションが上がってきた。
「名前は?」
「マリだよー」
電話の向こう側の可愛い声にさっきまでの虚しさが徐々に薄れていき、俺は電話に没頭していた。
高校生とエッチな話をしたりするのはかなり興奮する。
大体こんなタイプの子の場合、エロ話をして、「いつか会おうね」と言って絶対会わないパターンだ。
「友達のうちで遊んでるの」と電話の向こうのマリは言った。
やはり友達と冗談半分、興味本位で電話をしてきただけなのだろう。
友達と一緒の時は話が盛り上がってきたところで勝手に相手がワイワイ騒ぎだし、いきなり切られるパターンが多い。
なるべく電話を切られないように、優しく話を進める。
「友達は隣にいるの?」
「ううん、今買い物に行ってる。今1人なの」
高校生にいきなりエッチな話をすると切られることが多いので、いつものように遠回しにエロ話に持ち込もうと思った。
「そうなんだ。友達の家から電話して友達は平気なの?」
「うん、友達が楽しいから電話してみなって言うから。友達がここの番号教えてくれたの。仕事はなあに?」
「一応サラリーマンかな」
「よく来るの?」
「そうだねー。ときどき来ては暇潰ししてるかな」
「会ったことはあるの?」
「もちろん」
「エッチした?」
「当然!」
俺はまだテレクラで2、3人としかエッチしたことがなかったが、10人の女の人と出会ってエッチしたと話を大きくして教えてあげた。
「わー!すごーい、いっぱい遊んでるんだね」
少しずつエッチな話には進んできたが、かなり純情そうな受け答えであるため、マリからエロさが伝わってこなかった。
それでもマリは本当に素直な子で、俺の質問には言葉を詰まらせながらもまじめに答えていた。
友達と話している感覚なんだけど俺を年上として認めている話し方で、俺も気分がいい。
「マリちゃんもテレクラで出会ってエッチしたことある?」
「だから、私は今日初めて電話したの。緊張してるんだよー」
「そうかー、テレクラ初体験かー、いい出会いがあるといいよね」
「うん、そうだねー」
18歳だからというわけではなくて、なんというか話し方や雰囲気が可愛い。
まじめな明るい女子高生のようで俺の想像を掻き立てた。
「そうなんだ、マリちゃんは色んな人とエッチしたいんだ?エッチだねー。どんなエッチが好きなの?」
「どんなエッチって言われても、あまりしたことないから分かんないよー。普通のかな」
「マリちゃんは今まで何人くらいのおちんちんを見たことある?」
「ははは、おもしろーい。いきなり聞くなんて」
女の子に話がウケるのは気分がいい。
しかもあまり遊んでなさそうな雰囲気がしてきた。
マリは些細なことでもよく笑った。
「そうかな。普通聞くでしょう?で、何人?10人くらい?」
「うーん、まだ1人・・・」
「1人かー。相手は?先生?」
「先生とはしないよー。彼氏だよ」
「彼氏がいるのにこんなとこ電話して浮気じゃん、大丈夫?」
「あっちも何してるか分からないからいいの!」
俺もそのあともエッチな質問をかなりハイテンションで聞いた。
マリは夏休みに同級生の彼氏と初体験を済ませたばかりで、それからは時々エッチをしているそうだ。
ただ、彼氏ではあるが一途になるほど好きではないと言っていた。
友達も彼氏がいるし、嫌いではないのでとりあえず付き合っているという感じらしい。
「いいなー、彼氏!マリちゃん可愛い感じがするから羨ましいよー。今度エッチさせてよねー」
まったく期待などせずに流れでこう話した。
すると、「うーん、いいよ」と言ってくる。
本当に期待していなかったので、電話越しならなんでも言えるからなと思いながら意地悪なことを言った。
「初めて会う人としてもいいんだ?じゃあ、いつでもいいから連絡してよ。いっぱい大人のエッチを教えてあげるから」
すると、「うん、今からは?」と聞いてくる。
「ふーん、エッチしたくなってきたんだ?」
とりあえず会うことにした。
会ってみると、無理して大人の真似をしているという服装だった。
茶髪と言ってもほとんど黒で、よく見るとほんのり染めているという感じ。
はっきり言って高校生ならではの若さが自然に溢れていて、まだ何にも染まっていない純情な子という感じ。
幼さが抜けきっていない若さ、でも徐々に色気も出てくるぞと期待させるような感じの子だった。
「ちょっと待っててね」
そう言ってマリは近くに自転車を停めてきた。
俺は少し緊張して、返事もろくに出来なかった。
「友達がもう少し先に安いホテルがあるからって言ってたからそこに行く?休憩で3000円くらいなんだって」
そう言われて俺たちは歩き出した。
マリは歩きながらも豹柄のミニをしきりに気にしているようで、ときどき両手で太ももを隠すために下に引っ張っていた。
あまり効果はなく、細く夏に薄茶色に日焼けした健康的な太ももはバッチリ見えていた。
表面はすべすべして張りがあり、つい、ずっと眺めていたくなるほどだった。
すでに3時を過ぎていたので少し空気が冷たくなっていた。
歩きながらもこの子とのエッチは想像できなかった。
「よかった。普通の人で」
「そう、普通に見えるかな?普通の人ならテレクラには来ないんじゃない?」
「そうかー」
ころころと笑う。
スタイルはどちらかと言えば普通より少し細い感じがする。
ただ痩せすぎという感じではなく、程よくお肉がついていて、抱き締めると気持ちよさそうな感じがする子だった。
「18って言えば高3だよね。ばれないようにホテル入ろうね」
「私、電話で18って言ったじゃん?」
「うん。・・・18歳じゃないの?」
「じつは・・・16なんだー」
「うわー、やっぱりまじでー。そんな感じがしたよ」
「うそー、やっぱ分かっちゃうかな?18とかに見えない?」
俺はやっぱりなと思った。
この16歳とエッチしたら犯罪だと思ったが、やめる気はなかった。
「うん、全然見えないよ。これから綺麗な大人になるって感じ。かなりロリ入ってる俺はラッキーだけどね」
「いやだー。ロリコンなんだ?やばいよー」
「そうかなー、でも本能だからしょうがないじゃん」
とか言いながらホテルに入った。
マリの笑顔はすごく可愛くてなおさらエッチを想像させなかった。
部屋に入ると、緊張を隠すようにマリは、はしゃいでいるようだった。
見ていて微笑ましくなる。
「うわー、こんななんだー。初めて入るー」
「彼氏と来たことないの?」
「彼はお金持ってないもん。いつもどっちかのうちでしてるし」
「学校とかではしないの?」
「うーん。最後まではしたことないかなあー」
そして、「一緒に入ろうよ」とお風呂に誘ったが、さっきシャワーを浴びてきたばっかりだからと断られた。
少しこの場から離れるように俺は1人でシャワーを浴びた。
部屋に戻ると、一瞬マリの姿が見えなかった。
あれっと思って部屋を見渡すと、テーブルの上にはマリがさっきまで着ていた黒のワンピと豹柄のミニ、靴下、ブラジャーがきれいに畳まれて置いてあった。
ベッドの上に目をやるとシーツで体全身を隠したマリが顔を鼻のところまで隠し、両手でシーツの端をギュッと押さえて横たわっていた。
シーツのラインはマリの体のラインをなぞるように滑らかな流線を描いていて、腰のくびれから太ももにかけてお尻の形が分かるようなきれいな曲線を描いていた。
目眩がするような綺麗な曲線だった。
16歳のマリが作り出すシーツの曲線は完全に女の体そのものだった。
「えへへ」
俺が部屋に戻ったことに気付いたマリはシーツから顔を鼻の所まで出し、こっちを向いて照れ隠しで笑った。
その姿、声を聞いた瞬間、俺は理性が完全に吹き飛び、体の表面をすべてくっつけるようにシーツ越しにマリの上に覆い被さっていた。
体が本能のままに動作して抑えることが出来なかった。
右手はマリの右手を抑え、左手はマリの左の脇から腕を通しマリの健康的な髪を押さえるように撫でた。
両方の足はマリの細い太ももを両方から押さえるように蛇のように足首まで絡めて密着させた。
自然に俺の口はマリの唇に誘われるように吸い込まれた。
自然に唇がマリの唇を求めていく感じだった。
理性は、“最初はもう少し優しくスマートにキスするんだ”と言っていたが、俺は無我夢中で下唇を吸い、舌を口の中にねじ込み舌先と舌先をつつき合わせた。
強引なキスにマリは眉間にしわを寄せ、「うぅうぅ」と発していたが、俺の舌の動きに合わせて舌を絡ませてきた。
俺はマリの口から空気をも逃がさないという感じで唇に吸い付き、唾液を交換し合った。
その間、左手で髪を撫で、右手はぎゅっとマリの手を握っていた。
理性がはっきりしているのに本能を抑えきれない状況というものが本当にあるのだなと考えながらキスがやめられなかった。
<続く>