国際遠距離恋愛3年目のクリスマスの日。
今まで3度会っているが、まだ彼女とはエッチはしたことがなかった。
以前にメッセンジャーで、『セックスは嫌い』みたいなことを彼女がポツリと言ったことが原因で、最後の一線を越えずにここまで来た。
基本的に一緒にいられるだけで満足していたが、童貞ゆえ、やっぱりクリスマスの夜は正直ちょっと期待していた。
PCMAX

エッチとかそういうこととは別に、2人でゆっくり過ごせるのは自分たちが宿泊するホテルくらいなものなので、この日はケーキを買ってホテルの部屋で食べることにした。
しかしケーキを切るものがなく、ケーキの箱についていた紐でケーキを切って、歪な形のケーキを2人で食べた。

ベッドの上で横になってテレビを見ていた。
クリスマスのロマンチックな雰囲気・・・というよりもむしろ家族でくつろいでいるような感覚になり、俺はエッチしたいなどと切り出しにくくなった。
若干焦ってきた。

このまま毎回、この友達感覚でいつまで続けるのだろう?
このまま、また家に戻って、次に会える日まで待つ日々なのか・・・。

今思えば、そんな焦りを見透かされていたのかもしれない。
彼女は当時寮にいたので門限があり、このまま夜を一緒に明かすことはできないことは事前に言われていた。
結構律儀な性格なので、帰ると言えば本当に帰る。
今年一緒にいられるクリスマスは残り時間僅かだと感じた。

彼女がすっと立ち、寮に戻るような雰囲気になったので、せめて寮の近くまで一緒に行こうと思い立った。
すると彼女は、「ちょっとあっち向いていて」と言い、とりあえず言う通りに反対を向いた。
続いて彼女が自分の両手を取り、後ろで交差させて、「ちょっとこのままね」と言い、手首に何かを巻いている。

(さっきのケーキの紐?え、なんで?)

俺は軽く混乱した。
そのままベッドに突き飛ばされた。

「いたっ」と小さく声をあげた。

彼女ははっとした表情で、「あっ、ごめん。大丈夫?」と不安そうな声で聞いてきた。
俺はすぐさま、「大丈夫」と返した。
彼女の顔が、妖艶というのか、今まで見たこととのない表情になり、俺の股間に手を伸ばしてきた。

「嫌?」

間髪入れずに「嫌じゃない」と答えた。
両手を縛られ、仰向けの状態でジーンズを半脱ぎにされた。
パンツも下ろされた。
やや嗜虐的な笑みを浮かべる彼女は、ちょっと強めに弄び始めた。
今までに感じたことのない刺激に悶え、自分でもわかるくらい変な声を上げてしまった。
痛いのとは違うし、気持ちいい・・・ともちょっと違う、不思議な感じ。

「あれ?あんまり気持ちよくない?」

しばらくして彼女が、キョトンとした顔で聞いてきた。
なかなかイカない感じだったからだろう。

「勿体ないから頑張ってる」

そう笑いながら答えた。
すると彼女は立ち上がり、両手を縛られて股間丸出しの俺に背を向け、少し離れたところでスカートを穿いたままストッキングと下着を下ろした。

(え、まさか・・・)

期待と緊張の両方が高まった。
宿泊費は節約のためにラブホテルに近いような安宿だったので、机の上には備え付けのコンドームがあった。
使われることはないだろうと俺も思っていたし、クリスマス以前の3日間、ずっと彼女もそれには無反応だったから忘れていた。
コンドームの封が切られ、彼女が戻ってきた。

ぐい・・・ぐい・・・。

「あっ、逆だった・・・」

たどたどしい手つきでコンドームをつけられて、もう一度ちょっと不安そうな顔で彼女が聞いてきた。

「嫌?」

もちろん、「したい」と答えた。
彼女はちょうど俺の腰のあたりに跨がるようにした。
スカートに覆われて見えなかったが、すぐに股間にものすごい熱を感じた。
とにかく熱い、そして心地いい。

彼女が動き始めた。
結合部はスカートで見ることができないが、ベッドの軋む音と彼女の荒い息遣いだけが大きく聞こえた。
彼女が少し疲れたようなので、今度は下から動こうと提案した。

「う・・・」

(そうだった・・・手を縛られて背中に回したままだった)

鈍痛に声を漏らした。

「ん・・・?どうしたの?・・・あ!イッたの?」

残念ながら手が痛いことを告げると、「あ、ごめん」と言い、慌てて紐を解いてくれた。

「・・・胸も見る?」

胸を見せてもらった。
このまま下から突き上げつつ胸を愛撫しようと思ったが、手が完全に伸びきる状態になって、疲労が増すばかりだった。
どうにもイメージ通りにいかない。
体位の変更を提案したら、なぜだか「下になるのはヤダ」と言うので後ろから突くことにした。
スカートをまくり、挿入箇所を探していると、彼女が手を添えて入れてくれた。
彼女の足はぴったり閉じられていたので中腰のまま腰を動かした。
AVのようにリズミカルに突こうと思ったが、体勢的に無理があって、ゆっくりと腰を動かすことしか出来なかった。
それでも何度か抜けてしまい、そのたびに彼女に入れ直してもらった。
しばらく続けていると射精できそうな感覚が高まってきたので、彼女の中で絶頂に達した。
すぐに抜くのが勿体なく感じて、少しの間そのまま繋がっていた。

バスルームから出てきた彼女が不意にハグをしてきた。
エッチの時よりも強く。
胸の奥から何かが込み上げてきたことを今も忘れない。