性格は凄くいい娘で、ふとした時に話が凄く弾んで、それから何度もプライベートで出かけるようになりました。
周りからは「なんであんなのと?」みたいなことを軽い感じで言われたりしましたが、惚れた弱味か、私には可愛くて仕方ありませんでした。
それに内心、そんな風に周りが思っているなら取られることもないだろうと安心していました。
その慢心がいけなかったのかも知れません・・・。
派遣と合同での飲み会の席で、その会社で一番人気の娘と席が隣になりました。
嬉しくはありましたが、正直なところ彼女の隣に座りたかったので、素直に喜べません。
ですが話してみると美人で明るい性格なので話しやすく、その娘との話に軽く熱中してしまい、「今度どこか行く?」という話にまでなりました。
その時の遠くからこちらを見つめる彼女の視線が痛かったです。
その後、終電がなくなると言うのでみんな帰っていったのですが、終電がなくなっていた彼女ともう1人、40歳くらいの自分のことを「おいら」と呼ぶ、ちょっと痛いおじさんが残りました。
私はその日はあまり体調が良くなかったので帰ろうと思いましたが、彼女に付き合う形で残りました。
そのメンツで居酒屋で飲んでいたのですが、彼女が私に非難めいたことを言ったり、わざとらしくおじさんに甘えたりなどして、こちらを窺うように見てきます。
さっき美人の娘と楽しげに会話していたことで嫉妬していたのでしょう。
この時にそんな彼女を可愛いと思って優しくなだめてあげれば良かったのでしょうが、少しイラっとしてわざと素っ気ない態度を取りました。
すると彼女は涙目になりながら拗ねた表情で、「◯◯さん(美人な娘)と帰れば良かったのに」と、ぼそっと言ってきました。
その後は売り言葉に買い言葉で口喧嘩になってしまって、私は勢いで店を出てきてしまいました。
今思えば体調が良くなくてお酒も入っていた私は、正常な判断が出来なかったのかもしれません・・・。
家に帰り、少し冷静になってくると、彼女とおじさんを残してきたことに不安を感じましたが、おじさんも彼女に興味がない感じだったので大丈夫と思い直し、彼女に謝罪のメールを送って眠りました。
昼過ぎに目覚めると、彼女からメールが来ていました。
少しホッとしながらメールを開くと、ベッドに裸で横たわる彼女の写メ。
そして・・・。
件名:いただきました。
本文:彼女、おいらが初めてだったみたい。ごちそうさまでした。
おじさんのメールに呆然としながら、自分の心を落ち着けようとしましたが、無理でした。
押しとどめようとしても、彼女がおじさんに服を脱がされ、胸やアソコを弄ばれ、初めてを奪われて・・・といった想像が勝手に浮かんでくるのです。
結局、彼女に送ったメールに返信もなく、その日はずっと鬱々とした気分で過ごしました。
次の日、会社に出社すると彼女は普段通りな感じでした。
「二日酔いが酷くてメール返せなくてごめんね、心配させちゃった?」
軽くそう言うと自分の部署に戻っていってしまい、あの日のことを聞くことは出来ませんでした。
そんな状態だったので上の空で仕事をしていたのですが、トイレに席を立つとおじさんと通路ですれ違いました。
おじさんはニヤけた顔でこちらをジロジロ見てきましたが、私は無視して行きました。
内心は穏やかではなかったのですが、そういう風に見られるのが嫌で気丈に振る舞ったつもりでした。
でもトイレに着いたときには脚がガクガクしていました。
昼の休憩時間におじさんからメールが来ました。
『仲直りできたぁ?でも、てっきり君たち、もうそういうことしてると思ったから、彼女が初めてでビックリしたよ』
みたいなメールで、年甲斐もなく絵文字などが過剰に使われていました。
話は逸れますが、おじさんとはそもそも反りが合わず、そのメールの軽い感じもそうですし、似合いもしない赤いスポーツカーを乗り回して、やたら人を見下すような言動などもあり、あまりいい感情は持っていませんでした。
おじさんも私のことは嫌っているようでした。
なので、そのメールも無視していると、10分ほどでまたおじさんからメールが来ました。
『彼女、背は低いけどスタイルは凄い良かったよ。写メじゃ分からなかったでしょ?おいらも脱がしてみたらビックリしちゃった。脱がした時の恥ずかしそうな表情も良かったなぁ~。おっぱいもかなり大きいのに、張りがあって揉み応えがあったし。ほっっっんと最高!でもでも、君がいけないよね。あんな状況で女の子を置いていくって・・・。あの後お酒飲みながら朝まで慰めて口説き落としたからね。本当にごちそうさまです』
それを読んで、トイレでお昼に食べたものを吐き戻してしまいました。
ただでさえ体調も悪かった上に、前日もロクに寝れていなかったので、精神的にも肉体的にも限界だったんだと思います。
情けなかったですが、その日は早退しました。
彼女から心配そうなメールが来ましたが、とても返せませんでした。