俺は隣に座ってる女の子と話した。
女「◯◯くんね、よろしくね!」
俺「◯◯ちゃん、よろしくね!」
女はビックリした顔をして泣き出した。
理由を知ったのはかなり後だが、俺が言った『◯◯』は呼び方が間違っていた。
例えば『仁美(ひとみ)』と書いてあるのを、『じんみ』と読んだような間違いだ。
俺が呼んだ名前は、彼女の小学校の頃の悪口のあだ名だったのだ。
俺はこの女を中心とした女グループにいじめられることとなった。
いじめは肉体的なものではなくて、無視や俺がなんかを発言してる時に小さく「キモい」という言葉が聞こえるといったものだった。
この頃は顔に油がよく出てニキビがひどくなっていた。
俺は「ワセリン」と女グループに呼ばれた。
小学校から上がってきたばかりの俺には精神的に辛すぎた。
自然と学校に行きたくなくなり、仮病を使うようになった。
親は俺をどうしても学校に行かせたかったのか、無理やり車に乗らせ、学校まで300メートルの距離を送っていく。
久しぶりに学校に行くと、小声で「ワセリンが来た」などが聞こえてくる・・・。
友達「聞こえてんぞ、コラァ!」
男友達はいた。
たまにキレてくれるが、全く効果はない。
もう学校に行きたくなかった。
親と毎日喧嘩しながら学校を休んだ。
半年間くらい学校に行かなかった。
何度も担任が来たり、親に怒られたりした。
ある日、親は俺を車に乗せ、ある人の家に連れて行った。
そこには不登校の子に説教をして学校に行かせることを仕事とする人がいた。
たまにテレビとかで見るやつだ。
おっさん「なんで学校に行かないんだ?」
俺「辛いからです」
バシィンと張り手をされた!
おっさん「甘えてんじゃねぇぞ。お前のお母さんはお前が学校行かなくてもっと悲しいんだぞ!」
そんなことを言われた。
俺は泣きながら誓約書なるものを書かされた。
『何月何日から学校に行きます』みたいな内容だ。
誓約書に書かれた日付が近づくにつれて俺はどんどん病んでいった。
毎日泣いて、悩んでいた。
ある日、俺は親父のベルトを使い、首を締めて自殺をしようとした。
ギリギリと締めていき、呼吸ができなくなる。
後は金具を止めるだけだ。
俺は怖くて死ねなかった。
その場で泣き崩れた。
泣いて泣いて、もう体の水分がなくなったのではないかと思う頃、怒りが込み上げてきた。
なんであの女どもにキモいなんて言われないといけないんだ。
いつか見てろ、復讐してやる。
俺は徐々にだが学校に登校し始めた。
「キモい」と言われるたびに俺の復讐心は増幅していった。
中学2年生になった俺は、女グループとは全く話さず日々を過ごしていた。
友達の教えで、この辺りでオナニーを知ることになる。
親父のAVを隠れて見てオナニーをする、大体が無修正だったのを思い出す。
女グループに嫌悪感はあったが、性に敏感な年頃だ、セックスに憧れを持つ。
夏休み明けの席替え。
俺は目が非常に悪い。
今はコンタクトをしているが、当時は牛乳ビンのような厚さのメガネだった。
席替えの時間は苦痛だった。
目が悪いため、立候補して俺の席が決まると、女グループにとっては俺の隣は罰ゲームの席になる。
「私も目が悪いです」
俺の隣が立候補で決まった。
みゆきだ。
みゆきは大人しい子で小学校は一緒だった。
女グループに入るような子ではなく、メガネをかけた影の薄い子だ。
数回だけ遊んだことがある。
あれは確か小学校6年の時の夏休み、飼育係だった俺は鶏に餌を与えに学校に行っていた。
掃除が終わり、一緒の飼育係の女の子となんかして遊ぶことにした。
女の子は俺をみゆきの家に連れて行き、3人で遊んだ。
飼育係の女の子(A子)とみゆきは親友だった。
その後、何回か3人で学校の会談や金田一の映画を見に行った記憶がある。
懐かしいなと思っていた。
遊んでた当時、俺はみゆきのことが好きだった。
席替えが終わり、今度はクラスの係決めだ。
最初にクラス委員長が決まり、ワイワイガヤガヤ進んでいく。
みゆき「久しぶりだね」
俺「懐かしいね。中学に入ってあまり喋らなかったね」
みゆき「そうだね」
俺「A子は元気?よく3人で遊んでたよなー」
みゆき「元気だよ。たまに家に電話が来るの」
A子は別の中学に行っている。
俺「遊んでる時、ずっとみゆきのことが好きだったんだよね」
みゆき「え!?・・・ちょっと考えさせてもらっていい?」
告白したつもりはなかった。
懐古話に花を咲かせたかっただけだった。
でも考えてくれるらしい、答えは聞きたい。
みゆきが「もうちょっと待ってね」と言って数日が経った。
放課後手紙を渡された。
みゆき「絶対に家で開けてね、絶対だよ」
俺は走って家に帰った。
中学は家からかなり近かったので、すぐに家に着いた。
俺は玄関で手紙を開ける。
手紙を急いで読み上げる。
結果はオッケーだった。
手紙は便箋2枚にびっしり書かれてる長文だが、要約すると・・・。
3人で遊んでた当時、A子が俺のことを好きだった。
みゆきは後から俺を好きになったが、親友が先に好きになっていたので気持ちを抑えていた。
告白されたときに当時の気持ちを思い出した。
時間をもらったのは、A子が今も俺を好きでいるか確認するため。
A子は中学で別の男を好きになっていたから付き合うことはできる。
そういった内容だった。
俺は玄関先で喜びまくった。
次の日から俺たちは付き合うことになった。
手紙を書くのが好きらしく、無印の500枚綴りのメモ帳を使い、授業中も手紙を渡し合っていた。
無印メモ帳の消費率は半端なかった、数日でなくなるほど。
安くて味気もない紙だが、俺は全ての手紙を保存していた。
徐々に噂が広がっていく。
思ったほど女グループからのバッシングはなかった。
俺は、(あれ?彼氏いないの?ざまぁwww)状態だった。
毎日、彼女を家まで送っていった。
俺の家は学校まで5分だったが、彼女は自転車通学で家は歩くと30分かかった。
彼女の自転車を押しながら雑談して帰るのが楽しみだった。
帰りは1人ダッシュだったが、苦痛ではなかった。
付き合って数ヶ月が経った11月。
彼女の誕生日のある月。
初めての彼女なので何をあげたらいいか分からず、選んだものは水晶の中に水が入っていて、逆さにすると銀紙が落ちてきてヒラヒラするあれだ。
それも直径20センチ級のだ。
センスが疑われる。
誕生日の帰り道、初めてキスをした。
彼女の家のすぐ近くの路上だった。
冬の期末テストが近い。
彼女は不登校だった俺より頭が悪い。
一緒に勉強をすることになり、みゆきの家にお邪魔した。
みゆきの両親には付き合ってることを伝えているので堂々と一緒にいれる。
こたつに入り、ミカンを食べながら勉強をする。
ある程度勉強して休憩をすることにした。
みゆきはこたつに突っ伏して寝ている。
セーターを着ていたが、編み目が荒く隙間がある。
それもおっぱいのところに。
俺は隙間から見える下着に興奮して、編み目の隙間を狙ってツンツンした。
みゆきが起き上がる。
みゆき「今、触ったでしょ?」
俺「ごめん、でもそういうのに興味がある年頃なんだよね」
みゆき「胸を触りたいの?」
俺「ずっとエッチしたいと思ってる」
みゆき「年齢的に早くない?私も興味はあるけど・・・」
俺「興味あるの!?」
みゆき「うん」
話を聞くとみゆきは小4からオナニーをしてるらしい。
大人しい子ほど性の欲求が強いのだろうか。
みゆきにお願いし、冬休みに挑戦することにした。
俺は楽しみで仕方なかった。
場所はみゆきの部屋。
親に呼ばれた時を考えて、着衣でエッチをすることにした。
布団に2人で潜り込む。
おっぱいを触ってみる。
当時Bカップで、とても柔らかかった。
俺はずっと頭に血が上ってる感じで意識朦朧状態だった。
当時、前戯の必要性を知らなかった俺たちはそのまま入れようとした。
部屋は真っ暗なままで場所もわからず、濡れてもいない。
童貞に入れられるはずもなく時間だけが過ぎていく。
みゆきに、「そこは違う」と何度も言われた。
どうしてもアナルに行ってしまう。
その日は断念した。
複数日に渡って何度も挑戦した記憶がある。
ある日、やっと入れることができた。
みゆきはものすごい痛いらしい。
前戯なしだからめちゃめちゃ痛かったと思う。
童貞を卒業することができた。
そこから俺たちは猿のようにヤりまくった。
場所はいつもみゆきの部屋だった。
数ヶ月が経った。
みゆきの親にバレた。
使用したコンドームは持って帰っていたが、コンドーム自体は某有名テーマパークのお菓子の缶の中に入ってた。
それを掃除中に落として見つけてしまったと説明された。
みゆきの親「付き合うことは許すけど、もう家には来ないでほしい」
それから俺たちは公園やラブホでセックスすることになった。
俺の家は資産家だった。
親は俺を学校に行かせたくて、学校に行ったら1日1000円くれる約束をしていたため、お金には困らなかった。
初めてのラブホは緊張したのを思い出す。
中学3年になった。
受験シーズンで俺は中2の途中から塾に通っていた。
不登校で5教科合計180点だった俺はグングン成績が伸びた。
中学3年の時には5教科430点まで上がっていた。
みゆきは勉強が苦手。
塾にも通っていたが志望校には届かなそうだ。
俺は特に行きたい学校がなかったため、みゆきと一緒の高校に願書を出した。
志望校に一緒に受かるために勉強を教えていた。
ある日、些細なことで大喧嘩をした。
俺たちは中3で別れた。
ずっと泣いていた気がする。
同じ学校に行くのは気まずかったので、志望校を期限ギリギリで変更した。
俺は近いという理由で地元の高校を志望した。
俺は地元の高校に受かったが、みゆきは落ちて私立に通うこととなった。
そんな中学生活だった。