起きた時にそれが夢だと分かってどれだけがっかりしたか。
これは、そんな夢の後に起きたリアルな話。
時々エキストラのアルバイトに出ていることがあって、今日も群衆の中のエキストラの仕事だった。
その日は、エキストラはみんな赤のジャージで、大体100人以上でメインのキャストを囲って、体育館のようなところで座って野次を飛ばすというシーンだった。
100人が座って円を囲むような形になっているのだが、とにかく人の密度がかなり濃い。
体育座りで座っている俺の前に20代くらいの女性がいたのだが、四方八方を人に囲まれている中で、彼女がちょうど俺の目の前に座っていた。
「もっと円を詰めて間隔を空けないで」
監督からそう指示があったので、みんなで隣との距離を詰めていった。
かなり無理な指示だったが、みんな監督の言う通りにパンパンに詰めていった。
結果、俺の前にいた女性が体育座りしている俺の両足の間にグイッと背中から入ってきた。
(その女性の名前は知らないが、仮に『加奈子』とでもしておこう)
すると加奈子の長い黒い髪が俺の鼻に当たり、シャンプーのいい香りがしてきた。
実際、この辺りからかなり興奮してきた。
こんなに女子と密着することなんて久しぶりだった。
「もっと詰めて」
すると監督がまたしても言ってきた。
もちろんみんな必死に詰めているが、さらに詰めろと言ってくる。
加奈子も俺にもっと密着してくる。
もう完全に股で加奈子を挟んでいるようなものだった。
背中は壁、でもさらに加奈子は押してくる。
女の子の匂いと、女の子の背中が股間に当たるせいで異常に興奮してしまい、頭が変になりそうだった。
俺はなんとか我慢していたが、勃起を抑えることはできなかった。
カチカチになったムスコと加奈子の背中が擦れ合う。
もちろん向こうも分かっているだろう。
しかし、こっちだって生理現象なのでどうすることもできない。
加奈子のいい匂いと背中の感触で今にも精子が暴発しそうだった。
と思った次の瞬間、大きな波が来てしまった。
今にも精子が出そうな状態である。
「はい、OKです」
監督のその声で群衆は一気に離れていき、加奈子の背中の感覚も俺から離れていった。
加奈子は去り際に冷たい目で俺を睨んだ。
しかし、こっちだってどうしようもなかったのだ。
加奈子の匂いが残っているうちにトイレでオナニーしたのは言うまでもない。