何をしてるのか音で想像するしかなかったけど、明らかに分かったのは手マンの時。
クチョックチュッと音が鳴ってて、「あぁっんっ・・・んっ・・・はぁっ・・・んぐっ・・・」と、喘ぎながらキスされているとしか思えない音が聞こえてた。
しかもだんだん喘ぎ声がデカくなってきて、それと同時にグチョグチョ鳴りまくり。
かなり端折って書いてるけど、最後はもうアイの絶叫。
「やべぇ~、タオルで拭かなきゃだよ」
「あぁぁ・・・だってぇ・・・」
ドタドタと足音がして、どうやら風呂場からタオルを持ってきたみたい。
床を拭いてるのかガサガサ音がしてて、2人が会話しはじめてた。
「いつもこんなに潮吹くの?」
「えぇ~・・・もう何年かぶり」
「マジで?彼氏にしてもらってないの?」
「うん」
「もしかして上手くない系?」
「まぁ~そんな感じ」
アイが潮を吹くとか失禁とか見たことがない。
でもいつも「イク」とか言ってたから、完全に演技だったみたい。
あ、今だからこんな風に落ち着いてるけど、これ聞きながら涙が流れまくりだった。
聞きたくないけど気になって聞きたいって心境だったし。
頭を抱えながら泣きながら聞いてた。
「えぇ~いいの?マジで?あぁ・・・気持ちいい・・・」
ちょっと無言でガサガサ聞こえるなって思ったら、マサのそんな声が聞こえてきた。
(フェラまでしてんのかよ・・・しかも自ら・・・)
「超上手いじゃん、フェラ嫌いじゃないの?」
「ん?好きだよ~」
これも初耳。
ジュッポジュポ聞こえたり、マサのキモい呻き声が聞こえてた。
結局10分くらいしゃぶってた。
途中でマサもシャワー浴びてないことに気が付いたが、もうそんなどころじゃない。
つ~か、俺はシャワー浴びてない状態で舐めてもらった記憶はない。
さっきまで、「太い」とか「デカい」とか聞いてたから、頭の中はグチャグチャだった。
アイがデカチンをしゃぶってる姿が想像できたしさ。
「もう我慢できねぇ」
マサがそう言うと、「きゃっ」とアイの声が聞こえて、バタバタガサガサ聞こえた。
「ちょっ・・・だめっ・・・だめっ・・・んはぁぁっっ・・・」
「先っちょ入ったよ・・・すげー濡れてるね・・・」
「んやぁっ、あっ、だめぇってば・・・はぁっ」
「奥まで入れていい?入れるよ?」
「んぁぁぁぁっっんっ・・・おお・・・きいっ・・・」
とうとうフェラの後に挿入したらしい。
しかも、どうやら生のままで。
そこからはアイの喘ぎ声を聞かされた。
アイは俺には言ったことのない言葉を連呼しまくってた。
「奥がっ・・・いいっ・・・もっと・・・もっと・・・」みたいな言葉。
パンパン肉のぶつかり合う音も聞こえたけど、そんな激しく出し入れしてないっぽい。
たぶんローリング系だったと思う。
常にアイは喘ぎまくりだったから。
それから10分くらいして、「ベッド行こうよ」とマサが言い出した。
「それはヤバいってば」
アイが困ったような口調でそう答えていたが、結局移動したみたい。
足音が聞こえて2人の声がより大きくなった。
レコーダー置いたのって仕切りを取った寝室に近い本棚だったから、4枚の襖みたいな仕切りがあったんだけど、それを取って半分だけ布を垂れ下げてるのね。
その布の方に本棚があって、そこに置いたから、距離的には2メートルと離れてない。
(まさか俺のベッドでかよ)と思った。
でも、もうそれどころじゃなかった。
移動しすぐにまたアイの喘ぎ声が出はじめて、ギシギシと軋む音も鳴りまくり。
喘ぎ声が出ない時はキスしてるらしく、くぐもった声が聞こえてた。
「後ろは恥ずかしい」
どうやら正常位の後はバック。
バックはパンパン音が響いてて、それに合わせてアイも喘ぎまくり。
しばらくして、「上に乗って?」とマサが言い、座位か騎乗位がはじまった。
「やらしい動きだな」とか「そんなに激しく動くんだ」とか、マサは軽い言葉責めをしてた。
アイが「だって」とか言いながら喘いでたので、腰を振りまくってたんだと思う。
アイが上に乗って15分くらいして、「ちょっとそこに手ついて」とマサ。
パンパン音が鳴ってて「もうダメ、立ってられないから」とアイ。
「我慢しろって」とマサが言った瞬間、パンッ!と引っ叩く音まで聞こえた。
ケツを引っ叩かれたのか?
でもアイは、「あぁんっ」とか言ってる。
「もうダメ」とアイが言ってガサガサ聞こえ、また口を塞がれて出る喘ぎ声。
衝撃的だったのはその後。
「イッちゃうからダメ」
アイがそんな事を言い出し、マサが「イッてよ」と言う。
「ダメダメ」と言いながらも喘ぐアイは、軽い絶叫のなか昇天しやがった。
しかもマサはまだ動きを止めてないらしく、アイは喘ぎまくり。
そしたら数分もしないうちに、またアイが絶叫しながら昇天。
ぶっちゃけもうこの時点では、この音声がAVとかの創り物って感じがしてた。
声は確かに彼女なんだけど、リアリティーが無さ過ぎって言うか。
彼女の喘ぎ狂った声を聞いたことすらなかったし、イキまくるなんて想像できないし。
でも音声からは数分ごとに昇天しまくるアイの声が聞こえてた。
途中からは、「死んじゃう」とかも言ってた。
アイの絶叫の中、突然マサの携帯が鳴った。
数秒後に「もしもし?」と声がして、どうやらユミと喋ってるっぽい。
「なんだって?」
「あと1時間くらいで帰るって」
「じゃあヤバいじゃん」
「大丈夫だよ、まだ俺イッてないし」
「ダメだよ、バレちゃうよ」
「大丈夫大丈夫」
「だめっ、んあぁっ・・・」
結局電話を切って1分もしないうちからアイの喘ぎ声。
しかも今度はマサがイこうとしてるのか、腰を振る音が半端じゃなく聞こえた。
アイの喘ぎ声は次第に途切れ途切れになり、途中からは呻き声っぽくなってた。
遅漏だと言っていただけあって、その後10分近くは休みなくパンパン聞こえてた。
「どこに出す?」
「中はダメだよ」
「口は?」
「やだぁ」
「じゃ~中?」
「だめぇ」
「口でいい?」
「んっ・・・」
キスしはじめたらしく、アイの途切れ途切れの喘ぎ声が聞こえてた。
最後はAVみたいに、「イクよ、イクよ」とマサが言い、「あぁ・・・あぁ・・・」とキモい声。
ジュルッジュルッと聞こえてたので、しっかり口でキャッチしてたっぽい。
「ヤバかった?」
「死ぬかと思った」
「彼氏よりいい?」
「知らない」
「俺はユミより良かったよ」
「ばかぁ」
チュッチュとキスする音が聞こえる中のピロートーク。
「時間ないから2人でシャワー浴びようよ」
マサの提案にアイも乗り、そのまま風呂場へ行ったみたい。
シャワーの音とキャッキャとはしゃぐ声が遠くで聞こえてた。
数分で出てきたマサは、「あ、俺、どう?じゃあそっちに行くよ、うん、うん、じゃーね」とユミに電話してたっぽい。
出てきたアイに、「やっぱ行くわ」と言ってた。
「ここにアイツが来たらなんかバレそうだし」とも。
ガサガサ音が聞こえる中、時々クチュッという音。
もう明らかにキスしてるっていう音が何度も聞こえてた。
「また会いたいな」
「ダメでしょ!」
「いいじゃん、時々でいいから?ね?」
「だめぇ~んっっ・・・」
「絶対バレないようにするから」
「もぉ~~んっんっっ・・・」
玄関の扉が閉まる音が聞こえてからはドライヤーとテレビの音だけ。
そこに俺からの電話があり、切ってすぐにテレビの音が消えた。
俺が帰ってきた時にアイが寝てたのは、たぶんセックスしたらバレるからだろうね。
何も知らないあの時の俺が、「もう寝てんの?起きろよ~」とか言っててアホみたい。
全部聞き終わったのはもう早朝だった。
意識が朦朧としてたけど、そのまま用意していつもより早めに出勤した。
1人で部屋にいるより良かったし。
毎朝来るアイからのメールはシカトした。
昼に『どうしたの?寝坊した?』とかメールが来たけど、それもシカトした。
夜、家に帰って、何度も何度もあの音源を聞いた。
アイから電話がかかってきたけど、「具合が悪い」と言って即切りした。
もうその時にはどうでも良くなってた。
次の日の朝、アイに「今夜会いたい」と連絡し、ICレコーダーを持参で会った。
待ち合わせの駅で会ってすぐに、「これあげるから」と渡して、そのまま無言で駅に行った。
アイは、「何?えっ?なんなの?ちょっと!」とか言ってた。
でも追いかけて来なかったから、途中で直感したんだろうね。
その日以降、アイからは連絡なし。
俺の精神状態はかなり不安定になって、こりゃ鬱病になったかもと思った。
鬱とか自分は絶対ならないと思ってたんだけどね。
それでも瞬間的な鬱みたいな感じで、1週間くらいしたら割と平気になった。
悶々とした感じは抜けなかったけど、今はかなりスッキリしてる。
いくら俺が下手だったとはいえ、彼女があんなに尻軽だったとは。
何も知らずにそのまま付き合っていくより、早めに分かって良かったかもって今では思う。
でもとりあえずしばらくは彼女とか怖くて作れないかも。
書いたらかなりスッキリした。
最後まで読んでくれた皆さん、ありがとうございました。