中高と彼女がいなくて、大学で彼女を作ろうって意気込んだはいいけど、どうすれば彼女ができるのかとか分からなくて、気が付けば最初の夏に突入してたってやつ。
サークルではなく部活(体育会系)に入ったのが、そもそもの失敗(恋愛対象を探す上ではって意味だけど)だったようにも思う。
サークルのような軽いノリでなく、上下関係の厳しい男だらけの体育会系。
女の子との出会い?何それ?な体育会系。
それまでの自分のチャラい感じが嫌いだったし、運動をやってる方がモテるかもとか思ってたけど、まったくそんなことはなく、女っ気もなく、ただひたすらに汗を流す毎日。
とはいえ、部活は部活として有意義だとは思ってた。
バイト先での出会いも考えたけど、部活でヘロヘロになった上にバイトは無理とあえなく断念。
大学→部活→(たまに飲み会)→家→寝る→大学→部活。
そんなルーティンワークのような生活が夏休みまで続いていた。
そうなってくるとますます自分の出会いのなさに絶望する。
そして夏、講義がないぶん、時間的な余裕がある。
ここで何か行動しないと俺はこのまま死ぬまで童貞なんじゃないか?
そんな強迫観念はあったと思う。
なので部活の1つ上の先輩に素直に相談したんだ。
「先輩、彼女とかいますか?」
「おるよ。お前おらんの?」
「はい」
「今まで一度も?」
「はい」
「マジ?」
「マジっす」
なんかこんな会話だったと思う。
「じゃあナンパでも行くか?」
先輩にそう誘われて、内心(彼女がいるんじゃなかったでしたっけ?)と思うものの、「いいんですか?」と即答した俺。
ナンパなんかもちろん生まれてこの方やったことがなかった。
なので、先輩に彼女がいるとか普通に心の片隅に追いやってた。
先輩は何回もナンパしてて、ベテランな雰囲気に俺はすごく安心してた。
部活帰りに先輩と繁華街に足を運んだ。
「で、どうするんですか?」
てっきり俺は先輩が女の子に声をかけてくれるものだと思ってた。
他力本願と言われそうだけど、なんせ一度もやったことがないわけだし。
見知らぬ女の子にいきなり声をかけるのって、どうするのか全く分かってなかったのもあった。
「とりあえず声かけてみ?」
「え?」
「いや、お前が」
「そんなの無理っすよ」
「こんなの経験だから、ほら」
いきなりの先輩の無茶振りに結構戸惑った。
慣れてる先輩が声かけてくれるのでは?って甘い幻想はその時点で粉々だった。
仕方なく先輩に言われるまま、挙動不審に女の子に声をかける俺。
ほぼスルーされる。
「やっぱ無理ですよ」
「いいっていいって、続けてみ?」
先輩に助けを求めるも、先輩は助けてくれる様子もない。
「もう少し声を大きくな」
「楽しそうに声かけようぜ」
「2人組にしとけよ」
そういう指示があるものの、助け舟とかは一切なし。
慣れてくるとっていうのも変だけど、だんだん声をかけることには抵抗が薄れていく。
断られて当然って感覚があったからかもだけど、(また駄目だったか)くらいの感覚にはなってたと思う。
むしろ、その中で完全無視じゃなく、少しこちらを見たとか、「ごめんなさい」と一声かけてくれるとか、反応も色々だと見る余裕も少し出来てきてたと思う。
「難しいっすね」
「こんなのは数撃ってなんぼやしな」
そう言って先輩は繁華街からショットバーに移動。
「じゃあ今度はここで行ってみようか」
そう言って俺の背中を押す先輩。
繁華街で声をかけることに比べたら比較的声はかけやすかった。
一応は女の子はこっちを振り向いてちゃんと断ってくれるし、「何?ナンパ?」と会話をすることができるケースも圧倒的に増えた。
「どうしよっか?」と考えてもらえる段階にまで行ったのも、そこが初めてだった。
「いいよ」と返事が貰えたのは、確か3組目くらいだったと思う。
OL(?)という風貌のお姉さん2人組。
どちらもそこそこ以上に綺麗で、無理目だと思ってたところが、「一緒に飲んでもいいよ」とOKしてくれて、俺はかなり喜んだ。
アルコールは一切飲んでなかったけど、それでもテンションが上がるのを抑えられなかった。
「君たち大学生?」
「どういう関係?」
そんな質問をお互いにして・・・。
「彼氏とかいるんですか?」
「どう見える?」
そんな他愛のない会話をしてたと思う。
会話が進み、杯が重なっていくと、2人のうち1人が「そろそろ終電だし帰るね」と言い出して、楽しかった時間も終わりかなと思った。
でも先輩は違った。
「お姉さんはどうします?もう少し飲んできませんか?」
そう言うと少し考えたのちに、「じゃ、飲もうか」と言ってくれた。
男2人に女1人、場所を居酒屋に変えて飲むことになった。
居酒屋ではその人は結構友達のことを話してくれて、もっぱら俺と先輩は聞き役になっていた。
仕事の愚痴だとか、友達関係の話なんかを聞いては相槌を打ったり、「大変っすね」とか言ってた。
居酒屋を出た後、「どうします?」って聞いたとき、先輩が「家近くなんで、そこでもう少し飲みませんか?」と誘った。
女の人は、「いいねー」と割と即答。
俺は帰った方がいいのかなって思ったけど、「お前も来いよ」と先輩に誘われて、初めて先輩の家に行くことになった。
途中のコンビニで飲み物と摘みを補充して先輩のマンションに移動。
先輩の家はマンションの一室で、結構小ざっぱりと片付いていた。
女の人は割と普通に、「お邪魔しまーす」と上がってた。
自分はその時はなんとなく緊張してたと思う。
先輩の家で、見知らぬ女の人1人に男が2人(先輩と俺)。
(もしかして・・・?)とかって思ってた。
先輩と女の人が普通に楽しそうに笑ってたりする中、たぶん自分だけが少し緊張で引き攣ってたと思う。
居酒屋と違って対面に座ってないのもあって、どちらかと言えば先輩と女の人の会話を眺めながらお愛想で笑ってるような感じ。
でも、2人の会話に割って入れないんだから仕方がない。
しばらくすると先輩が女の人にキスしたり、その大きな胸を揉みしだいていた。
「ちょ、やん」
とかって女の人も言ってる割に先輩の首に手をまわしてるしで嫌がってる様子はなかったが、傍から見てる自分からすると、(これどうすんの?)状態。
(こうなるんだったら俺、帰ったのに・・・)とさえ思った。
先輩は女の人の服を脱がしにかかってるし、俺の目にも女の人の大きな胸とブラが普通に見えてる。
画面越しに見るAVとかでなく、目の前でセックス(の前段階)が行なわれてるのを、俺は部屋の隅で小さくなって眺めてた。
なんか、声かけたりして邪魔しちゃいけないような雰囲気だった。
本当にあの時は、「じゃ、俺は帰りますね」って言うべきなのかどうかで悩んでたけど、結局黙ってそれを眺めることにした。
女の股間から卑猥な水音とか聞こえると、どうしようもなく興奮するものの、そこで自分でしごくのも躊躇われたし、むしろ(2人とも俺の存在を忘れてないか?)というくらいに、なんか自分の異物感がどうしようもなかったと思う。
「悪い、ゴム取って。そこの下に入ってるから」
いきなり先輩に声をかけられて、俺はびくっとなった。
「これっすか?」
「そうそう、ありがと」
(先輩って、見られてる中でセックスできるんですね)
とか、色々別の意味で尊敬しそうになってたし、俺のことを忘れられてないって思ったことで少し安心したのかもしれない。
「もっとこっちで見てみろよ」
「お前も触ってやれよ」
そう言われて、なんであんなに嬉しかったのかよくわからないけど、(ここにいていいんだ。それに触ってもいいんだ)と思ったのもあったのかも。
初めて触れた女の人の胸はゴム毬みたいな柔らかさで、しっとりと汗ばんでるような感じ。
そこに初めて触れたときは、(うわぁ・・・)という何とも言えない感動があった。
「お前も脱げよ」
先輩に言われて俺も慌てて服を脱いだ。
あそこはビンビンになってて、どうしようもないくらいに硬くなってたと思う。
女の人に触ってもらうと、自分で触るのと全然違うとか、手が冷たいとか、もう全部がうわぁって感じ。
目の前で先輩に突かれながら喘ぐ女の人の姿はエロかった。
「咥えさせてやれよ」
先輩に指示されるまま、俺は女の人の口に自分のモノを押し当てた。
女の人の口の中は・・・あったかいというか、なんか想像してたのと違うけど、なんだろう?って感じだった。
(後ろから先輩に突かれながらだから中途半端になってるのかな?)
なんて思いながらも、初めてフェラチオしてもらってる感動は大きかった。
気持ちよさで言えば、『手>口』って印象だけど、(これがフェラチオなんだ!)って知った喜びは強く残っている。
女の人が叫ぶように震えて、「イク!」と言っていた。
(うわぁ・・・イッたんだ)
目の前で見ると、どこか現実感がなかった。
「お前も入れてみるか?」
「いいんですか?」
「いいんじゃないの?」
そう言われて入れようとしたら・・・。
「お前、ゴムはつけろよwww」
先輩に言われて慌ててコンドームをつけようとしたのだが・・・。
「あの、先輩、これどうやって開けるんですか?」
「お前、コンドーム触ったことないの?」
「・・・すみません」
先輩に「こうだよ」と袋を開けてもらい、コンドームを初めて手に取ったはいいが・・・。
「これ、どっちが表なんですか?」
装着の仕方がわからない!
「こっちだよww」
先輩に言われるまま、先っぽの精液が溜まるところを指で掴んでくるくると自分のモノに巻きつけていくと、これからセックスするんだという実感が湧いてきた。
<続く>