男同士の話になっちゃうんだけど、暇だったら、まぁ聞いてくれ。

俺は中高と男子校に通っていた。
いわゆる進学校で、当然だが男ばかりで、ガリ勉というかオタクっぽい奴らばかりだった。
俺はアクティブすぎる親父にあちこち引っ張り回されて育ったので、結構なんでもできるタイプだった。
スキー、スノボ、クライミング、サーフィン、ゴルフ、ビリヤード、ダーツ、トライアルバイク、レーシングカートなどをする。
多趣味とも言えるが、どれも中途半端とも言える。
そんな俺なので、インドア派が多い学校の奴らとは反りが合わなかった。
とは言っても、クライミングジム、ビリヤード場、ダーツバーなどに学校帰りに入り浸っていたので友達は多かった。

俺が高2の時、いつものように学校帰りにビリヤードをしていると、見かけない顔が入ってきた。
俺が通っていたビリヤード場はわかりづらい場所にあって、おまけに結構ガチな人が多いところだったので、一見さんは珍しかった。
子供みたいな見た目のそいつは、マイキューを持って1人でフラッと現れた。
まだ時間も早く、俺も連れがまだいなくて1人で突いていたので、声をかけた。

「1人なの?四つ玉?ポケット?」

「あ、どっちも好きです」

ちょっと緊張気味に答える彼。
近くで見ると本当に子供といった感じだ。
俺も高3だったのでガキと言えばガキだが、彼は子供と言った方がしっくりくる感じだった。

「じゃあフォティーン・ワンやらね?」

「いいんですか?ありがとうございます!」

嬉しそうに頭を下げる彼。
名前は『マコト』で、幼く見えるが高2だそうだ。
しかも俺と同じ高校だった。

「じゃあ先輩ですね!よろしくお願いします!」

オタクみたいなヤツの多い高校だが、マコトはなかなかイケメンで、服装もおしゃれな感じだった。

ゲームがはじまると、舐めていたけどかなり上手かった。
と言うか、余裕をカマしてられないくらい強かった。
かなりの熱の入った接戦になり、気がついたら周りにギャラリーができるくらいだった。
そして僅差で俺が勝つと拍手が起きたくらいだった。

「先輩、すっごく強いですね!このゲームで初めて負けました!」

「いや、マコトも相当強いよね!マジ驚いた。ナインボールでもするか?」

フォティーン・ワンでかなり精神が消耗したので、気楽なナインボールに切り替えた。
これもほぼ互角で、勝ったり負けたりしながら楽しく突いた。
俺の周りには、俺よりかなり弱いか、歯が立たないくらい強いかという両極端な人達しかいなかったので、マコトの登場はマジで嬉しかった。

この日から、よく一緒に突くようになり、学校でも学食で一緒に飯を食べるようになった。
最初の頃は、ネコでもかぶっていたのか、マコトはかなりおとなしめだったが、慣れてくると結構馴れ馴れしいヤツに変わった。
高校の頃なんて、1つ上というだけで絶対権力でも持っているような感じで偉そうにするものだが、マコトのキャラと俺の性格もあってか、友達のような感じになってきた。
マコトも学校の連中とは馴染めないようで・・・。

「あいつら、ヤフーのコメント欄とか、まとめサイトのコメント欄に、まるで自分が全能ですべてわかった人間みたいな感じで書き込むような奴らだしwどんだけ他に話を聞いてもらう場所がないのかって感じだよねw」

「あぁ、なんとなく言ってることわかるわw自分の価値見が絶対だと思ってる感じなw自分は消費するだけで、何も生み出さない空っぽのくせになw」

「でも、それは僕らも同じでしょ?何も生み出さないw」

「まぁそうだけど、少なくとも文句は言わないw」

「確かにwでも、あいつらずっと張り付いてて、ホントにご苦労さまだよねw」

意外と口も悪く、考え方も俺と似ていた。
そして俺もマコトも意外とモテた。
マコトはどこから見てもイケメンだし、俺は社交的でスポーツ万能という感じだからだと思う。
たまにナンパで引っかけて、4人で遊んだりしていた。
ただ、マコトは女の子達と遊ぶよりも俺と2人で遊ぶ方が好きっていう感じで、ナンパもその後のコンパ的なのもいまいちノリが悪かった。
俺もすでに童貞ではなかったけど、女と遊ぶよりはマコトと真剣に勝負している方が楽しいと思っていた。

「マコトって、なんで彼女作らねーの?」

ビリヤードをしながら聞いてみた。

「面倒くさいし、先輩と遊ぶ方が楽しいからw」

「そっかw俺もお前と遊ぶ方が好きかな?w」

笑いながら言ったのだけど、マコトはなぜか顔を赤くして、珍しくキューをペチンとか言わせてファールした。

「初心者かよw」

「先輩が恥ずかしいこと言うから!」

「え?何が?」

本気でわからずに聞き返すと・・・。

「いや、なんでもない・・・僕も好きだよ・・・」

「あ、そう・・・。まぁ、彼女ができるまでは俺と遊んでくれよw」

「わかった・・・そうするw」

妙にいい笑顔で言うマコト。
イケメンのマコトがそうすると結構ドキッとした。
よく見ると本当に整った顔をしている。
男の娘風のメイクをすれば、そこらの女よりもイケる気がする。

そんな風にマコトのおかげで楽しい高校生活になり、時は流れて大学に進学することになった。
俺が1つ上だからマコトは高3になった。

「先輩、大学生になっても僕と遊んで下さいよ!」

妙に真剣にマコトに言われた。
ちょっと涙目に近い感じで言うマコトは妙に可愛らしくて、ちょっとドキドキしてヤバいと思った。

「当たり前じゃんwていうか俺一人暮らしするから、いつでも遊びに来いよ!」

大学進学と同時に親父の方針で俺は一人暮らしをすることになった。
親父曰く、一人暮らしをしたことのない男は生活力もなく、嫁への気遣いもできない人間になるのだそうだ。
今の俺には意味が判らなかったが、一人暮らしができるのはめちゃ嬉しかった。

そして大学生活が始まった。
今まで周りにいなかった女子もいるので生活も変わってきた。
飲み会やコンパなどで意外と忙しかった。
たった2ヶ月ほどで女性経験も一気に10人近く増えた。
高校時代には2人としかしてなかったので、いわゆるデビューという感じだ。
ただ、その高校時代の2人も大学に入ってからの10人も、彼女ではない。
付き合って欲しいという感じにはなったりするが、なんとなく決め手に欠けるというか、面倒くさいと思って避けてきた。
なので俺は彼女いない歴が年齢と同じだ。

そして気がつくと、マコトと2ヶ月近く遊んでいなかった。
悪いと思ってメールをすると、これから遊ぼうということになった。
30分ほどしてマコトが来た。
ドアを開けるとマコトが泣きながら抱きついてきた。

「えぇ~?何?どうしたの?」

本気で驚いて『東京03』みたいなリアクションになってしまう。

「もう遊んでくれないと思ってた・・・もう会えないって思ってた・・・」

「ちょっ!大袈裟だって!落ち着けよ!」

慌てる俺だが、マコトはいきなり俺にキスをした。

「ちょっちょっ!ちょっとぉ!」

パニクる俺。
でもマコトの唇の柔らかさに、ちょっと勃起した・・・。

「僕、先輩が好きですっ!」

ストレートな告白をされた。

「それって何・・・?その・・・Likeってヤツじゃなくて?」

「はい・・・Loveの方です・・・」

そう言ってガシッとしがみついてくるマコト。
そこで、気持ち悪いとか、そういった感情が持てたら人生違ったのかも知れないが、逆に理解してしまった。
最近ゼミで一緒のかなり可愛い女の子となんとなくいい感じになってきたのに、まるっきりテンションが上がらない理由が・・・。
単純に、俺もマコトのことを好きだったということなのだと思う。

俺は思い切ってマコトにキスをしてみた。
ビックリして目を見開いたマコトだが、すぐに目を閉じてキスをされる顔になった。
そして、やっぱり唇を重ねてみても嫌悪感は湧かなかった。
それどころか、すごくドキドキしはじめた。
ゼミのあの子と遊んでいるときには、まったくドキドキしないのに、マコトと唇を重ねたらドキドキがヤバかった。

俺はもっと自分の気持ちを確かめてみようと、舌を入れてみた。
するとノータイムでマコトの舌が絡みついてきた。
俺の口に舌を突っ込みたくてたまらないのだけど、必死で我慢していた感じだ。
俺が舌を差し込んだことでマコトも必死で舌を絡めてくる。
そのままかなり長い時間キスをしていた。
たぶん女ともこんな長時間キスをしたことはないと思う。
そして唇を離すと、「あぁ・・・」とマコトが名残惜しそうに声を上げた。
そして、潤んだ瞳で俺を見つめる。

「ヤベw俺も好きだわw」

「本当にホント?好き?僕のこと好き?」

言い終わる前に唇を重ねてまたキスをする。
キスを終えると、「好きって言ってるだろw」と言ってみた。
マコトは嬉しそうに涙目で笑った。

この日から2人の関係は恋人同士になった。
ただ、さすがに俺はホモでもゲイでもないので、恋人モードの時はマコトに女装してくれとお願いをした。
そんなお願いをしたら怒るかなと思っていたが、逆に喜んで受け入れてくれた。
マコトはメンタリティは完全に女のようだ。

そして初めてマコトが女装する日が来た。
もともと家で1人の時などに女装していたらしく、ウィッグもメイク用品も持っていて、服も持っていたマコトは、俺の部屋に大きめのカバンを持って現れると・・・。

「先輩w30分くらいしたら戻ってきて。それで絶対に『マコ』って呼んでねw」

と、嬉しそうに言った。

俺はマコトのことを受け入れたものの、まだ愛情なのか友情なのか判断がつかずにいた。
キスはしたが、恋人としてマコトが好きなのか、まだ自信が持てなかった。
しかし、30分が過ぎて部屋のドアを開けてマコト・・・いや、マコの姿を見て息を呑んだ。
普通の・・・いや、かなり可愛い女の子が立っていた。

「へへw自分でも驚くくらい上手くできたw」

ドヤ顔のマコ。

確かに、ウィッグの感じもナチュラルなメイクも、違和感なく上手くはまっている。
服装はブラウスに淡いピンクのカーディガン、スカートはタータンチェックのフレアミニだ。
そしてニーハイのストッキングで絶対領域を作り出している。
俺は、この絶対領域に弱い。
スカートの中が見えるよりも、この絶対領域を見ていたいと思うタイプだ。
そしてウィッグは肩より少し長く、クルクルとウェーブしている。
もともと背もそれほど高くなく、170センチあるかどうかのマコトなので、本当に女の子にしか見えない。

「いや、すごいね・・・マジで・・・」

と、言葉に迷う。

「惚れた?」

マコがすごく顔を近づけて言ってきた。
たぶん、今俺の周りにいるどの女子よりも可愛いと思った。

「ば~かw惚れるかよw」

本当は、かなり心を持っていかれたのだが、強がった。

「これでも?w」

そう言ってミニスカートの裾を両手で持って、少しずつ持ち上げた。
パンツが見えそうなギリギリまで持ち上げるマコ。
思わず覗き込みそうになると、パッと手を離すマコ。

「見たいの?」

可愛らしい笑顔で聞いてくる。

「バ、バカッ!条件反射でつい・・・」

「ねぇ・・・まだ迷ってると思うけど・・・僕は本気だよ。ねぇ、先輩のことを思っていつもどうしてたか見てくれる?それ見てから決めて欲しいな」

「あ、あぁ・・・見せてくれ・・・」

心の中の迷いを見透かされて、ちょっと焦りながら答えた。

「じゃあホントにいつも通りにするから・・・恥ずかしいぁ・・・」

そう言いながら持って来ていたカバンを手に取り準備をはじめるマコ。
床のフローリングの所に移動すると、そこにペタンと女の子座りをする。
ミニスカートの奥の方が少し見えるが、暗くて影になっていてよくわからない。
不思議なもので、男とわかっていても三角地帯が見えそうになると必死で見てしまう。
マコはカーディガンを脱ぎ、ブラウスも脱ぐ。
男なのに服を脱いでいく姿にドキドキする。
マコは可愛い顔を少し赤らめながら上半身ブラだけになった。
ピンク色の可愛らしいブラだが、当然ぺったんこの胸なので不自然に浮いて凹んでいる。
だけど、この格好になっても、まだ全然女の子に見える。
貧乳女子といった感じだ。
そして妙に照れているマコ。

(かわぇぇぇ・・・)

俺は心の中で叫んだ。

<続く>