きっとあんな事件があったから甘えたいのかなと思い、気安く許してしまいました。
晃の洗いたての髪がシャンプーの芳香を放ちます。
その時、はっと気がつきました。
バスローブの下に何も着けていないことを。
でも大丈夫だと思いました。
「母さん、またキスしてよ」
「しょうがないわね、そんなにお母さんのキス良かった?」
「うん」
「じゃあちょっとだけよ」
膝に乗せた頭と顔に軽く触れると、昔主人に同じことをしたときのことが思い出されました。
ほんの一瞬のつもりでしたが長いキスでした。
でもさっきと同じように、体の中心部に電気が走ったような変化がありました。
「どうしたの、母さん?」
「ううん、別に。ただ私も女だから、あまりしてたら変になっちゃうわ」
「何が変になっちゃうの?」
「体がよ」
「僕はもうとっくに変になっちゃってるよ」
「え?」
晃の下半身の方を見ると、すでにトランクスを大きくしていました。
「そ、それはできないのよ。いい?」
「だって母さんのことを大事にしたいんだもの」
晃は『大事にする』という意味を完全に履き違えていました。
「あきちゃんとセックスすることがお母さんを大事にすることじゃないの」
「僕は母さんとセックスすることが母さんを大事にすることだ思う。だって一生母さんを守るんだから」
「そ、そんなこと言ったらだめでしょ?だって、あきちゃんは大学を出て立派なお医者さんになって、お嫁さんをもらって子供を作って幸せな家庭を作らなくちゃ。お父さんにちゃんと報告できないでしょ?」
「それじゃ母さんはどうするの?知らない人と再婚するの?僕、そんなのヤダ。母さんとずーっと一緒にいたいんだ。そして母さんに僕の子供を産んで欲しいんだ。だから結婚式も挙げたいんだ」
「な、何を言ってるの。気は確か?そんなことできるわけないでしょう?」
「どうして?親子で子供を作って夫婦生活を送ってる人たちだっているんだよ」
「え?そんなのあるわけないでしょ?第一奇形が産まれちゃうわ」
「本当だよ。この間ネットサーフィンしてたら偶然変なサイトに入っちゃって、近親相姦のサイトなんだけど、子供だって医学的に大丈夫なんだって」
頭がクラクラしてきました。
晃は本気でそんなことを考えているのです。
おろおろしているうちにいつの間にか晃の手はバスローブの間から私の胸に侵入していて、私の胸を優しく揉んでいました。
私の頭と体はますます錯乱していきます、耐えられないほど。
胸を優しく揉まれ、恥ずかしい部分から愛液がじわっと出るのがわかります。
「ね、ちょっと頭をどかして。もうこれ以上はダメ。手もダメよ。ほら」
「いいじゃない、もう少しだけ」
「ダメだったら。ほら、ね、ね」
私は必死に晃の頭をどけてバスルームに駆け込みました。
もう心臓はバクバクです。
もう一度シャワーを浴びてあの部分をきれいにしていると、晃が全裸で男の部分を大きくさせて入ってきました。
犯されると思いました。
たぶん恐怖で顔が引き攣っていたのだと思います。
声すら出ませんでした。
「母さん、そんなに怖い顔しないでよ。母さんとエッチしたいけど、母さんが悲しむようなことはしたくないんだ。だから母さんが僕とエッチしてもいいと思うまで我慢するから」
そう言うと晃のその部分は急速に小さくなっていきました。
本当に私を気遣ってくれているんです。
でもこの一線だけは越えられないし、越えてはいけないことです。
しかし・・・私の女の部分がいつまでこの責め苦に耐えられるか自信がありません。
晃のあまりにも大きなモノを見てしまった今では・・・。
主人のそれを凌駕するほどのそれが目に焼き付いてしまいました。
晃は、そう言うとさっさとバスルームから出ていってしまいました。
私はどうしていいかわからず、涙だけが止め処なく溢れ出て、言いようのない悲しさを感じました。
「あきちゃん、ちょっといいかな?」
「うん」
ノックした手が震えます。
「ちょっとリビングに来てくれる?」
「うん」
晃はトランクスにTシャツ姿で現れました。
「お母さんね、あきちゃんの気持ちを大事にしたいの。でもお母さん、心の準備がまだできていないの。わかるでしょ?だって、これってとってもいけないことだし、絶対にしちゃいけないことなのよ。わかるでしょ?」
「じゃあ僕、母さんの心の準備ができるまで待つよ」
しまったと思いました。
つい口を滑らしてしまったのです。
心の準備さえできれば晃とセックスをしてもいいと言ってしまったようなものでした。
「あきちゃんはとてもいい子だからお母さんの言うことを理解してもらえると思ったんだけど、やっぱりダメ?」
「ううん、わかってるよ。母さんが僕としてもいいなと思えるまで待ってる。僕だって母さんをレイプなんかしたくないし、母さんを悲しませたくないもの。だから、いつまでも母さんの気持ちが決まるまで待ってるよ。それでいいんでしょう?」
晃は私をレイプしてまで強引に関係を結びたいと考えていたんです。
でも晃は私を気遣って、合意の上でのセックスを望んでいるのです。
私はどうすればいいのでしょう。
「と、とりあえず今日はもう寝ましょう。明日話すことにしましょ」
私は強引に話を中断して晃を部屋に追い返しました。
もう後には引けない所まで追いつめられたような気がしてきました。
その夜は昨日の疲れもあってぐっすり眠ってしまいました。
2時過ぎにトイレに起きると、晃の部屋の電気がまだ点いていました。
僅かに開いた扉の向こうでベッドに座り、さかんに体を揺すっています。
それが何を意味しているかはすぐにわかりました。
晃は絶頂に達したとき、「母さん」と小さく叫びました。
私の心臓はバクバクです。
手は震え、足取りもおぼつかない状態で部屋に戻りました。
なんらかの結論を出さなければならないと悟りました。
翌朝、朝食の準備をし、まだ起きてこない晃を残して職場に向かいました。
電車で1時間30分の通勤時間はかなり辛いものがあります。
晃が中学生になった時に今通っている職場近くのマンションから現在のマンションに移り住んで来ました。
まさかその翌年に主人が死ぬなんて夢にも思いませんでしたが、生命保険のおかげで借金もなく生活ができることは有り難いことだと感謝しています。
私の親も主人の親も、「いつまでも1人でいないで」と再婚を匂わせていますが、今の私はとてもその気にはなれません。
たぶん主人を今でも忘れられないからだと思います。
ましてや晃のことを考えたら、とてもそんな気にはなりません。
子供のために一生を終えるのだと、私は自分の運命を素直に受け入れていました。
でも、ちょっと違ってきました。
同じ子供のためにでも、我が子と夫婦同然の関係になる。
もう正常な思考が難しくなってきました。
私はどうすればいいのでしょうか。
もうわかりません。
ふとなぜか、「なるようにしかならないのさ」と言う主人の口癖が聞こえたような気がしました。
その時、私は覚悟ができたのかもしれません。
いずれ晃に抱かれる。
それも私の運命なのだろうと。
でもまだ心の倫理観は警鐘を鳴らしています。
その日、私は6時過ぎに帰宅しました。
晃はまだゼミに行っていて帰っていません。
夕食の準備をしているところに帰ってきました。
「ただいま」
「あれ、今日はずいぶん早かったのね」
「うん。とても勉強にならないんだ」
「どうして?」
「・・・」
私が理由であることは明白です。
それを聞く方が残酷です。
「じゃあ、お母さんがキスしてあげたら勉強に集中できる?」
私はそう言って晃の顔を両手でそっと包み、軽くキスをしました。
すると晃が強引に舌を絡ませてきたので、「あとはご飯の後ね」って、ちょっと意地悪をしちゃいました。
夕食後、ソファーでテレビを見ている晃の横に座り・・・。
「お母さん、あきちゃんにお話があるの」
「何?」
「お母さん、色々考えたんだけど、眠れないほど考えたんだけど、あきちゃんのことをとても大事に考えているの。だからあなたの求めに少しでも応えてあげたいんだけど、でもやっぱりあなたとセックスはできないのよ。お父さんに申し訳ないし、しちゃいけないことだから。だけどあなたがどうしても苦しいときは手伝ってあげる。それで我慢してくれない?」
「本当にいいの?」
「本当に悩んだんだから。でもあなたとセックスはできないもん、仕方ないわ」
「わかった。でもすごく嬉しい。やっと母さんが僕の気持ちをわかってくれて」
「じゃあお風呂に入っちゃいなさい。後でお部屋に行くから」
私はとうとう踏み込んではいけない領域に入ろうとしているのです。
もう自分では止められない所まで来てしまったようです。
晃はそそくさとお風呂に入り、出ると自分の部屋に行きました。
私は夕食の洗い物を終えてお風呂に入りました。
もう覚悟はできました。
臨月の頃、主人にしてあげたようにすれば晃も満足してくれるだろうと。
でもちょっと甘かったかも知れません。
私はあまり刺激的ではないパジャマを着て、晃の部屋の扉をノックしました。
「あきちゃん、入るわよ。いい?」
心臓が爆発しそうです。
「うん」
晃はすでに上半身裸でベッドに座っていました。
トランクスは完全に三角形になっています。
私はゆっくり晃の横に座り、優しく抱き締めました。
そして静かに唇を重ね、舌と舌とを絡ませ合いました。
そしてトランクスの上からいきり立ったそれをそっと握りました。
主人と比べて1回りほど大きいそれは私の手の中でドクンドクンと脈動し、トランクスに僅かな染みを作り、今にも爆発しそうな状態です。
私はゆっくりと晃のトランクスを脱がせ、その分身を上下に擦りました。
やはり息子は初めてだったようです、すぐにその時が来ました。
「か、母さん、で、出る。あー」
私は慌ててティッシュを取ろうとしました。
でも間に合いません。
すごい量でした。
右手は晃のそれを握り、左手は亀頭にかざしました。
手のひらにびゅっ、びゅっと次から次に当たります。
手のひらに見る見るうちに精液が溜まっていきます。
あっと言う間に手のひらからこぼれ落ちそうになりましたが、まだ射精は止まりませんでした。
ようやく終わったあと、手を洗おうとバスルームに行きました。
その大量の精液が実の母親に向けて放たれたものだと思うと、その栗の花のような匂いと相まって私の頭はクラクラしてきました。
「あきちゃん、いっぱい出たわね。びっくりしちゃった。お母さんとそんなにセックスがしたいのね。だからこんなにいっぱい出るのよね」
もう頭の中は真っ白です。
再び晃のそれをティッシュで拭いてあげようと触ると、分身が見る見るうちに硬く大きくなっていくのがわかります。
「もうこんなに硬くなって、すごいわね」
「だって、母さんがとてもきれいだから、どうしてもセックスがしたいから」
「あきちゃん、お母さんもあなたの求めには応じてあげたいけど、これ以上はできないのよ。わかってね。その代わりあなたがしたい時はしてあげるから。ね、これで我慢して。お願い」
でも、とうとう私は一線を越えてしまったのかもしれません。
いつか女性週刊誌で読んだ記事のように、とうとう息子の性処理の手伝いをする母親になってしまいました。
でも不思議と、その記事を読んだときのような嫌悪感はありません。
これから先、私と晃の関係は普通の親子の関係ではなくなっていくのでしょうか。
私は自分が堕ちていくような気がします。
いつ最後の一線を越えてしまうかわかりません。
晃の深い愛を受け止めてあげたいという衝動を抑えきれなくなる自分がとても怖いのです。
社会に背を向けて生きられるものなのでしょうか。
たとえ晃が私を求めても、それに応じてしまって彼の将来を台無しにしてはいけないのはわかっています。
私の考えはぐちゃぐちゃになっています。
<続く>