震災の影響で物不足になっているニュースを聞いて心配になり、『お米や水を送ろうか?』と母にメールを打つと、『そんなものはいらないから早く帰ってきて』とのメール。
昔から臆病で恐がりの母は地震が死ぬほど嫌いで、今も余震が続いている中でどれだけ怖い思いをしているのだろうかと考えると居た堪れなくなって、簡単な食料だけを積んでアパートを出た。
PCMAX

道路状況はさほど悪くもなく、3時間ほどで実家に辿り着いた。
すぐに家に入ると、玄関に出迎えに出てきた母は僕の顔を見た途端ほっとしたのか、泣きだしそうな顔で走り寄ってきて、僕にしがみついてきた。
華奢な肩を震わせながら潤んだ瞳で見上げる母に、「ばかだな」と笑って口づけた。
本当なら震災直後に帰ってやりたかったが、こちらも停電や仕事の絡みですぐに帰ってやることができず、今日まで延び延びになっていた。

「駄目だよ」と言えば我慢できる人だったから、電話やメールを送ってくることもなかったが、きっと母は一日千秋の思いで僕を待っていたに違いない。
久しぶりにメールをして悲痛な訴えを小さな液晶画面の中に見たら居ても立ってもいられなくなって、わずか1泊しかしてやることはできないが、久しぶりに実家に帰省したのだ。

「親父は?」と尋ねると母は、「仕事・・・」とだけ言い、僕の胸にしがみついたまま、もう甘えた顔になっている。
おそらく僕の帰郷を父には告げていないのだろう。

「じゃあ今夜は?」

「帰ってこないわ・・・」

水道会社に勤めている父は、3日に一度は夜勤になる。
今は震災の影響で、日勤でも帰れない日があると言う。
だが、あいつが家にいたところで、何も遠慮なんかするつもりはない。

「そっか・・・」

母の細い腰を引き寄せて、もう一度口づけた。
きれいにウェーブの掛けられた髪の毛の昔と変わらぬ甘い匂いを胸いっぱいに吸い込んでいたら、沸々と込み上げるものがあって、体は素直に反応していった。
唇を離すと、さっきまで泣きそうな顔をしていたくせに、もう嬉しそうに微笑んだりしている。
僕が帰ってくるとわかっていたからか、母は綺麗な格好をしていて、唇には薄いルージュも塗ってあった。
昔から若々しい顔立ちの人で、いまだにスタイルも維持している母は、見た目には30代くらいにしか見えない。

「お腹、空いてない?」と訊かれて首を横に振った。

母は僕の顔を見てほっとしていたが、僕だって、こんな間近に母を感じて嬉しいのは同じだ。
僕の荷物を運ぼうとしていた母を何も言わず抱きかかえた。
不意に体が浮いた母は「きゃっ!」と小さな悲鳴を上げ、一瞬だが怯えた目を僕に向けた。
もう母に乱暴なんかするつもりはない。

「まだ明るいよ・・・」

腕の中で恥ずかしそうに子供じみた言い訳をする母を、無言のまま2階へと連れて行った。
高校生の頃の僕は、お世辞にもまともな人間じゃなかった。
僕が犯罪者にもならず、こうして今でも真人間として生きていられるのは、母の献身的な支えがあったからに他ならない。

「恥ずかしいよ・・・」

小さな声でそう囁いた母は、耳たぶまで真っ赤にして本当に恥ずかしそうだった。
彼女の細い身体をベッドの上に横たえて、その傍らに胡座をかいて座り、ずっと眺めていた。
スカートは大きく捲り上げられ、僕のために穿いたのであろう洒落た模様の小さな下着が、すぐ目の前で露わになっていた。
ただ、ずっと眺め続けた。
焦ることなんてない。
血の絆のない女性には、僕はこんなことをしない。
彼女たちの腹の中が読めないからだ。
だが、母は違う。
と言っても、考えが読めるわけじゃない。
ただ、僕を絶対に裏切らないとわかっているから、僕は落ち着いて、思いつくままのことをするだけでいい。

すぐにでも母を抱いてしまいたかったが、久しぶりなこともあってじっくりと楽しみたかった。
むっちりとした太ももを、そっと撫でると・・・。

「んっ!・・・」

小さく呻いて、母は身体を震わせた。
まだ若々しく張って、脂の乗った肌だった。
その吸い付くような手触りの良さは、これまで抱いてきたどんな女も遠く及ばない。
高校生の頃は、この肌に取り憑かれたようになって、寝ても覚めても飽きることなく抱いていた。
あの頃は、自分の腹の下で悶えさせることだけが、母を、人を手に入れる方法だと思い込んでいた。
しかし、20歳を過ぎた今はそんなこともなくなった。
肉体だけではなく魂でも繋がっている。
そう思えればこそ、僕の中には不思議な余裕も生まれている。

母は目は固く閉じたままで、足もぴたりと閉じたままだった。
焦ることなんて全然ない。
じっくりと楽しめばそれでよかった。
ふっくらと盛り上がっている股間に手を伸ばした。
軽く触れて撫でてやると、さも切なそうな甘い声を出す。
荒々しさなんて必要ない。
そっと、そっと撫で続けた。

「お願い・・・」

今にも泣き出しそうな顔で見つめられて、優しく口づけた。
切なさを訴えるように口の中で母の舌が暴れる。
一生懸命、母は僕にしがみついていた。
こうなってしまえば、母はもう僕の言いなりでしかない。
まだ服は着たままだった。
仰向けに寝転がると、すぐに母が僕のシャツを脱がせにかかる。
少し怒ったように僕を睨んでいた。
意地悪をされて悔しいのかもしれない。

ボタンをすべて外し終えて、シャツの前を大きく開けると、中のTシャツをたくし上げて胸に唇を寄せてくる。
そうやって僕を気持ちよくさせながら、母の手はしっかりとズボンのベルトを弛めている。
ベルトを外してしまうと、パンツごとズボンを下ろしてしまった。
足先から抜き取り、下半身だけが露わになると、もう待てないと言わんばかりに手のひらに包んでいく。
いかにも大事そうに頬ずりを繰り返し、丁寧に舌を這わせてから、口の中奥深くまで味わうように飲み込んでいった。

僕はその様子を頭の後ろで両手を組みながら眺めていた。
本当に大事でならないという母の気持ちが、眺めているだけでもよく伝わってくる。
僕の視線など気にもせずに、ひたすらペニスに口づけていた。
自分の唾液で頬が濡れるのもかまわず、両手にペニスを握り締めながら何度も頬ずりを繰り返す姿は、オモチャを取られまいとする子供のようにも思えてひどく可愛らしかった。
きっと母は、僕が次のアクションを起こすまで、ずっと舐め続けていることだろう。
そんな風に躾けてきたのだから。

目を閉じて、しばらくは母の口での奉仕を愉しんだ。
股間が母の唾液でぐっしょりと濡れ、冷たさを覚えた頃に手を取った。
口の周りどころか頬まで、びっしょりと唾液で濡れていた。
顔を寄せ、舌できれいに舐め取ってやった。
母は気持ちよさそうに目を閉じていた・・・。