妻を怒鳴りつけてから数日間は何事もない日々でしたが、1週間後くらいから私が夜帰宅しても妻が家にいない日が増えてきました。
以前から時々学生時代の友人と食事に出かけたりすることはありましたが、せいぜい月に1、2回でした。
それが週に2、3日も外出している夜があり、それも帰宅が深夜ともなれば普通ではありません。
PCMAX
何か言えばまた喧嘩になるのでしばらく黙っていましたが、私も妻が一体何をしているのか気になって仕方がありませんでした。
食事の支度はいつもしてあったので生活自体には何の支障もなかったのですが、私の知らない妻の顔がもう1つあるように思えてきました。

私は嫌々ながらもママに電話をしてみました。
もしかしたらスナックの手伝いを始めたのではないかと思ったのです。
ママと話をするのはDVDを渡された時以来です。
ママは何事もなかったかのような明るい口調でした。

「あっ、雄治さんお久しぶり、その後お元気?」

「元気なわけないだろ!あんなひどいDVDを見せられて。いい加減にしろ!」

DVDの中身をママが知っていたのかどうかはこの際どうでもいいことでした。
大事な妻を社長の玩具にされてしまった、そして直前までその場にいて止めなかったくせに明るく話しかけてくるママに腹が立ってきました。
私が怒鳴ったために、しばらく沈黙の時間が流れましたが、気を静めてママに言いました。

「もしかしたら・・・美由紀はそこで働いているのか?」

「美由紀さんが・・・。ううん、うちには来てないわよ」

私はまた騙されているのではと思いました。

「本当だな?嘘をついたらどうなるかわかっているだろうな」

自分でもびっくりするような物騒な言葉がつい出てしまいましたが、ママも慌てて否定しました。

「本当よ、信じてよ・・・でも美由紀さん、どうしたの?」

「・・・最近、夜に出かけていることが多いんだ。帰ってくるのも深夜みたいだし・・・」

「そうなの・・・どうしたのかしら?」

ママの口ぶりでは妻はスナックには出入りしていないようでした。
しばらくしてママが言いました。

「全然関係ないかもしれないけど・・・明後日ね、社長が来るのよ。8時から貸切にしてくれって言われているの」

「そうか・・・それで他に誰が来るんだ?」

「それは聞いてないけど・・・5人くらいで行くからって聞いているだけなの」

明後日か・・・。
私は妻の後をつけてみようと思いました。

明後日はちょうど週末でした。
私はなんとか早めに会社を出て、妻の後をつけてやろうと思いましたが、ちょっとしたトラブルもあり、会社を出た時は9時を過ぎていました。
今から直接スナックヘ行ったとしても、到着するのは10時くらいになってしまいます。
私はとりあえず家に電話をしました。
息子が出て、お母さんは出かけていると言いました。

(もしやスナックに行っているのでは・・・)

息子に遅くなるから先に寝るように伝え、スナックに行ってみることにしました。

10時前にスナックに到着しました。
貸切にしているためか表の電光看板は消しており、繁華街から少し外れたところにあるため、辺りはやや暗くてひっそりとしていました。
私は中に入るべきかどうか迷いましたが、どうしても入る勇気が出てきませんでした。

もし妻がいたら、妻がDVDのように社長の餌食になっていたら・・・?
仮にそうなっていたとしても自分が止められるのか?
止めるどころか社長に叩き出されるのでないか・・・。

そう思うとダメでした。
情けないと思いましたが、どうしても入れません。
私は道を挟んでスナックの前にあるビルの影に隠れて、誰か出てくるのを待つことにしました。

11時を過ぎた頃でしょうか、スナックの前に1台のタクシーが止まり、運転手がスナックの中に入っていきました。
程なく運転手はスナックから出てきてタクシーに乗り込むと、スナックから体格のいい男と女が出てきたのです。
逆光になっていたため見えにくかったのですが、それが社長とママであることがわかりました。
するとママがタクシーの運転手に何か言っている時、スナックから2人の男とそれに続いて女が出てきました。
スーツを着た男たちは年配のような感じで恰幅がよく、会社役員のような雰囲気です。
2人はタクシーの後部座席に乗り込みました。
最後に出てきた女・・・。
身体のラインがくっきりとわかるミニワンピースにピンヒールを履いたその女は、紛れもなく妻の美由紀でした。

家にいる時の姿からはとても想像できない、まったく別人のような妻がそこに立っていました。
薄暗かったのでよくわかりませんでしたが、満面に笑みを浮かべた顔はかなり濃いめに化粧をしているようで、襟足を強調するように長い髪の毛は後ろで結わえていました。
開けたままのスナックのドアから漏れる光が逆光となって、妻の身体がシルエットのように浮かび上がりました。
ボディラインがはっきりわかるくらいに身体と一体となっているワンピースは、かなり薄い生地のようでした。

妻は社長とママと3人で丁寧にお辞儀をしながら2人の男を見送っていましたが、何を思ったのかタクシーの右側後部に歩み寄っていきました。
丈が短く、身体に張り付いたようなワンピースは、妻が歩を進めるのに合わせて少しずつたくし上がり、タクシーの傍まで来た時は太跨がすべて露わになりました。
妻は、たくし上がったワンピースの裾を直すこともなく、身体を大きく折り曲げて改めてお辞儀をしました。
そんなに身体を曲げたらパンティが見えてしまう・・・。
しかし・・・当然見えてしまうはずの下着が・・・見えない。
その時、初めて気がつきました。
妻の上半身にはブラジャーのラインがくっきり出ていますが、下半身には下着らしいラインが何もありません。
下半身にあるのは、こんもりと盛り上がったお尻だけです。

(まさか・・・ノーパン?)

タクシーの後部右側の男は窓を開けて両手を差し出すと妻に握手を求めてきました。
妻もそれに応じるように両手で男の手を握ったのです。
2人の会話も途切れ途切れでしたが聞こえてきました。

「今日は楽しかったよ」

「ありがとうございました。今後ともよろしくお願いしますね」

「ああ、こちらこそ。これはいただいておくよ。家宝にするかなぁ(笑)」

「もーっ、いやですわ、会長さんったら」

名残りを惜しむように妻に手を振りながらタクシーは闇の中へ消えていきました。
タクシーが走り去るとママはスナックの中に入っていきましたが、社長は入り口に立って妻が戻ってくるのを待っていました。
ヒールの音を立てて妻は足早に社長のもとに駆け寄っていきました。
たくし上がったワンピースにはお尻の割れ目がはっきりと浮き出て、歩調に合わせて踊るように揺れました。

「お疲れだったな」

「あれでよかったの?自信なくてドキドキだったのよ」

妻は社長に寄り添いながら言いました。

「いやいや大成功だ。これで受注も間違いない」

「そう?よかった。お役に立てて光栄です」

妻はそう言うと再びお辞儀をしました。

「さぁ、とりあえずは祝杯だ。報酬も払わないとな、たっぷりと・・・」

社長は妻の腰に手を回してスナックの中へ導き入れました。
ワンピースはますますたくし上がり、お尻が半分近く見えました。
妻が下着はおろか、パンストも穿いてないのは明らかです。
目の前の光景は、あのDVDよりショックでした。
元の平和な生活にあわよくば戻れるかと思いましたが、ダメ押しされたような気持ちです。
時刻は間もなく日付が変わろうとしていました。
今日のところは諦めて、私はタクシーに飛び乗って家路を急ぎました。
ある決意を胸に・・・。

翌日の土曜日、会社は休みでしたが、私は仕事に行くふりをして出かけることにしました。
妻は帰宅しているようでしたが、話をする気にもならず、休日出勤で出てくるとだけ言い残して家を飛び出しました。
駅前の喫茶店に入り、すぐにママの携帯に連絡しました。

「社長の連絡先を教えてくれ」

「いいけど・・・どうするの?」

「どうするも何も、このままでほっておけないだろ。これから出会って直談判するつもりだ。美由紀にこれ以上近づかないよう言ってやる。昨晩だってひどかったじゃないか」

ママから社長の携帯と会社の住所を聞き出し、私はメモに取りました。

「雄治さん、昨日見てたの?」

「ああ、外でな。美由紀はママのところで働いているんじゃないのか?」

「違うってば。美由紀さんは後から来たのよ」

ママの話では、最初は社長とあの男性2人の3人だけで飲んでいて、妻はしばらく経ってからスナックにやって来たということでした。

「いずれにしてもノーパンで接待させるなんて度が過ぎている。美由紀はあいつにいいように利用されているだけだ」

「最初からノーパンじゃなかったのよ。美由紀さんのパンストが伝線しちゃってね。パンストだけ脱いでたんだけど、そのうちに男性の1人が美由紀さんのパンティが欲しいって・・・」

「信じ難い話だな。ママには騙されているからな・・・。あの男たちにはそれ以上のことはしなかったんだな」

「そうよ。割と紳士的な感じの方たちだったし・・・美由紀さんはすごく上手にお相手してたわ。順番にダンスしたりしてね」

「じゃあ、かなり触られたんだろ。あんな格好していたら、男なら誰でも触りたくなるからな」

「いいじゃない、少しくらい。楽しいお酒だったわよ」

男たちとダンスをしながら身体中を触られている妻の姿が目に浮かんできました。
今さら昨日のことを聞いてもしょうがなかったのですが、ついつい聞いてしまいました。

「それで・・・あの男たちが帰ってから、どうしてたんだ?」

「契約成立の前祝だとか言って祝杯あげてたけど、しばらくして社長が打ち合わせをするからって美由紀さんと2人で奥の応接室に入っていったわ」

「あの部屋にか?」

確かスナックには、奥の方に応接室のようなものがあったのを覚えています。
特定のお客しか入れないらしくて私は入ったことがありませんでしたが、どうやら妻はその部屋に連れ込まれていたようです。

「その部屋で・・・また社長の餌食にされたのか?」

「私は見てないからはっきりとはわからないけど・・・2人が部屋に入ってからすぐに社長にはお迎えの車が来たから、社長を呼びに行ったの。ドアを開けたら社長は背を向けて立っていたけど美由紀さんの姿が見えなくて・・・」

「どういうことなんだ?」

「『しばらく待たせておけ』って社長が言うからドアを閉めようとした時、社長の前で正座している美由紀さんの顔が見えたわ」

「それは・・・口でしていた・・・ということか?」

「・・・うん・・・」

もう妻は口で奉仕するまでになってしまっているのか・・・。
強制されたのか、それとも自ら進んでそんなことを・・・。

「それだけで帰ったのか?」

もう聞きたくないことでしたが、やけになって私はママに聞きました。

「1時間くらいして社長が部屋から出てきて帰っていったけど、美由紀さんがなかなか出てこないから部屋を覗いてみたの。美由紀さん、ソファで横になっていたわ」

「眠っていたのか?」

「『疲れたから少し休ませてください』って・・・。美由紀さん、何も着てなかった・・・」

「もういい!わかった」

接待の報酬はやはり身体だったのでしょう。
自分から望んだのかどうかわかりませんが、妻はクタクタになるまで社長に弄ばれたに違いありません。
ママが最後に言いました。

「雄治さん、気をつけてね。あの人はただ者じゃないから・・・」

ママの意味深な言葉も耳に入らないくらい私は興奮状態でした。
しかし、今にして思えばあの時のママの言葉を素直に聞いていれば良かったのかもしれません。

ママの電話を切ると、私は社長の携帯にかけました。
社長と連絡がとることができ、午前中なら会社にいるということでしたので、私は喫茶店を出て電車に乗り、社長の会社に向かいました。
繁華街の外れにある社屋は3階建で、土曜日でしたので中は従業員もおらず静かでした。

「どうぞ、中へ」

私が来るところをどこで見ていたのかわかりませんでしたが、入り口のドアを入ると奥の方から声がしたので私は中へ進みました。
すると社長がソファに腰掛けて煙草を吸っていました。

「ご用件を伺いましょうか、私も忙しいので手短に願います」

私は社長の真正面に腰掛けました。
大柄の社長は私を見下ろすように見つめています。
さすがに威圧感もありましたが、身体中から出てくるオーラのようなものがありました。

(負けてはいけない・・・こいつをなんとかしないことには元の生活に戻れない・・・)

私は唾を飲み込んで言いました。

「では単刀直入に言います。もちろん私のことは知っていると思いますから、敢えて自己紹介はしません。私の妻、美由紀とは今後一切会わないでください」

すると社長は私の言うことがわかっていたのか、表情ひとつ変えず言いました。

「それは・・・あなたの個人的な要求ですね」

「そんなことはない。美由紀は何事もなければ普通に暮らしていたんだ。あんたがあの温泉旅行で美由紀を慰みものにしてしまったから・・・あんたさえいなければ妻は元に戻るはずだ」

私はやや興奮しながら叫びました。
社長に負けてはいけない・・・。
そう思うと、つい声が大きくなってしまったのです。

「確かにあの時はなかなかスタイルのいい奥さんをものにしてやろうと、入念に計画を立ててその通りに楽しませてもらいました。しかし、帰ってきてからは私からアプローチするようなことはしてませんよ」

「嘘を言うな。じゃあ昨日のことはどうなんだ?美由紀に恥ずかしい格好をさせて男の相手をさせて、その後で弄んだそうじゃないか!」

まったく表情を変えない社長に対して、私はまったく落ち着きがなくなりました。

「昨日は彼女が自分から来ましたからね。『お手伝いできることがあるならします』って・・・」

社長はそう言うと立ち上がって、ソファ近くの机の中から白い封筒を取り出してきて私の前に置きました。

「なんだ?これは・・・」

「まあ、中をご覧ください」

社長は含み笑いをしながら言いました。
私は前に出された封筒を手にしました。
たぶんこの中には妻に関する何かが入っているのでしょう。
私は手が震えているのを感じながら封筒の中身を見ました。

「ああっ!」

どんなものが出てきてもある程度の覚悟はできていましたが、実際目の当たりにしてしまうと落ち着いてはいられませんでした。
封筒から出てきたのは1枚の写真でした。
そして、そこには・・・何も身につけていない妻が写っていました。

「こっ、これは・・・合成写真だろ!」

私が思わず吐いた言葉は社長の笑いを誘うだけでした。

「ご主人、困りますね。これが合成写真かどうか見ればわかるでしょう。それとも、もう奥さんの身体をお忘れになったんですか?」

自分は美由紀の身体はすべて知っていると言わんばかりの言い方です。
私は改めて写真を凝視しました。
確かにここに写っているのは合成写真でもなんでもない、私の妻そのものでした。
やや垂れ気味ではあるもののふっくらと丸みを帯びたバスト、そしてその先端にあるこげ茶色の乳首、贅肉がつきかけたお腹にある妊娠線、Yの字に閉じられた股間に生い茂る陰毛・・・。
私の妻、美由紀に違いありません。

「どうやら納得されたようですね」

何も言わなくなった私を見て、社長は勝ち誇ったように言いました。
完全に主導権を社長に握られてしまった私は返す言葉が見つかりませんでした。
写真に写っている妻は両手を身体の両側にきちんと揃えて真っ直ぐ立っていました。
何のポーズも取らず、ただ真っ直ぐに立っているだけで、今から身体検査を受けようとしているようにも見えました。
カメラを見る妻の表情はほんの僅かに微笑んでいるようにも見え、無理やり撮られたものではないようです。
よく見るとバストの周りとお腹のあたりに下着の跡が残っており、少なくとも撮影する間際までは下着をつけていたことがわかりました。
しばらく写真を見た後、私は少し落ち着きを取り戻し、社長に言いました。

「この写真・・・どうするつもりなんだ?」

社長はニンマリと笑いながら言いました。

「さぁ、どうしましょうか?なかなかいい画像ですからね。ネットにでも公開すれば世の男性たちのオナペットかな(笑)本当に奥さんはいい身体だ。これからますます熟したイイ女になりますよ、きっと」

社長は私をバカにするような言葉を並べました。
私は腸が煮えくりかえるほど腹が立ちましたが、返す言葉が出てきませんでした。

「ははは・・・ちょっと冗談が過ぎましたね。ご安心ください、どうもしないですよ。世間に公開するつもりもないですし。ご主人がせっかく来られたので見せてあげただけです。DVDに続く第2弾みたいなものです」

私はあの忌まわしいDVDを思い出しました。

「・・・一体何をするつもりなんだ?何の目的があってDVDや、こんな写真を撮ったんだ?」

社長は一呼吸置いて口を開きました。

「まあ私の趣味みたいなものですよ」

「趣味?」

「そう、ただの趣味です。そこに、今まで私が堕してきた数十人の女のDVDや写真がありますけど、ご覧になりますか?」

社長はソファの後ろにあるサイドボードを指差しながら言いました。
DVDらしきものが何十枚も並んでいました。

(一体こいつは・・・)

この社長は何を考えているのかわからなくなりました。

「それに、奥さんの変わりゆく姿を、ぜひご主人に見せてあげようと思ってましたから」

「変わりゆく姿だって?自分から仕掛けておいてそんな言い草はないだろ!」

妻が自ら変わろうとしている。
自分は何もしていないような言い方をする社長にますます腹が立ちました。
しかし社長は相変わらず落ち着いていました。

「先程も言いましたが、温泉旅行から帰ってきてからは、私から奥さんを誘うようなことはないですよ。そのヌード写真は旅行から帰ってきた夜に撮影しましたが、奥さんが私に会いたいと言ってここまで来られたんですから」

(やっぱり・・・あの日、妻は社長と会っていたのか・・・)

確か買い物があると言ってどこかへ行ってしまいましたが、やはり社長と会っていたのです。

「本当に・・・妻が自分から会いたいと言ったのか?」

社長は黙って首を縦に振りました。

「それで・・・ここに連れ込んで・・・あの夜と同じことをしたのか・・・?」

社長はニタッと笑いながら言いました。

「連れ込むなんて・・・人聞きの悪いことを言わないでくださいよ。奥さんが家に帰る気にならないって言うから、とりあえずここに入れてあげたんですよ」

「なら・・・なぜ・・・ヌードになんか・・・?」

「奥さん、自分から脱ぎましたからね・・・『もう1度見てください』って」

「美由紀が自分から?そんなバカな・・・信じられるか!」

「まあ、別に信じてもらわなくて結構ですよ、他に誰もいませんでしたから証人はいませんけど事実ですから」

社長は余裕の表情でした。

「美由紀を脱がして・・・また慰めものにしたんだな?」

社長は再び笑いながら言いました。

「それはご想像にお任せしますよ。どうせ信じてもらえないようですからね(笑)」

社長の言葉が終わらないうちに、私は手に持っていた妻のヌード写真を破りました。

「もういい!とにかく今後、美由紀には近寄らないでくれ」

相変わらず余裕の表情の社長は私を見上げながら言いました。

「ええ、こちらからはね・・・」

「俺たちとあんたたちとはそもそも人種が違うんだよ、人種が」

「人種?」

『人種』という言葉に社長が反応し、表情が変わりました。
私は一瞬言い過ぎたと思いましたが、もう後には引けません。
私はそのまま逃げるようにして帰りました。
一変した社長の表情が気になりましたが、とにかく家に帰って妻と話し合おうと思いました。

昼過ぎに帰宅すると、妻が1人でリビングでテレビを見ていました。

(本当に自分から社長の前でヌードになったのか・・・)

普段のままの妻を見ると信じられませんでした。

「仕事じゃなかったの?」

妻はややびっくりした表情で私を見ました。
私は妻の問いには答えずに妻の正面のソファに座ると、テレビを消して言いました。

「さっき社長に会ってきた。そして、今後美由紀には近づくなと言ってやった」

「そう・・・」

妻は一瞬驚いたような顔をしましたが、すぐに無表情に戻りました。
相変わらず何も考えていないような態度の妻に腹が立ちましたが、私は落ち着いて言いました。

「俺がスナックのママと浮気をしていたことは謝るよ。本当に悪かったと思ってる。だか、美由紀はちょっとひどすぎないか?さっき社長のところへ行ってお前のヌード写真を見せられたよ。温泉旅行の時に社長に弄ばれているお前の淫らな姿も見せられたし・・・。お前が昨日スナックで恥ずかしい姿で接待していたことも知っている。一体これからどうするつもりなんだ?俺と離婚して社長のところへ行くのか?俺とお前と洋介の3人の生活を捨てて、すべてを捨ててしまうのか?どうなんだ・・・はっきり言ってくれ!」

私の言葉を聞きながら妻はその場に泣き崩れました。
まさに号泣でした。
妻は声を上げて泣き続けました。
私はなんと言っていいかわからず、妻が泣き止むのを待ちました。
数分余りの間、妻は泣き続け、ようやく涙と鼻水でぐちゃぐちゃになった顔を上げました。

「・・・落ち着いたか?・・・美由紀の本当の気持ちを聞かせてくれ・・・」

妻は涙を拭きながらようやく話しはじめました。

「私・・・あなたと別れるつもりなんかないし・・・これからもずっと洋介の母親でいたい・・・」

妻の言葉を聞いて私は飛び上がりたいくらい嬉しくなりました。
やっぱり美由紀は、私の妻であり、洋介の母親なんだと。

「・・・でも・・・」

「でも?どうしたんだ・・・?」

「私・・・あの社長に何回も抱かれたのよ、あなたに言えないくらい・・・」

私はDVDやヌード写真、そしてスナックの前でのお尻が半分見えた妻の姿を一瞬思い出しましたが、それを振り払うように言いました。

「それはお互い様だ。俺だってママを何度も抱いてしまった。もう終わったことは忘れよう。これからのことを考えればいいじゃないか」

「あなたの浮気はすごく嫌だったし許せなかったわ。でも、私はそれ以上に・・・社長と・・・」

私は気になっていたことを聞きました。

「お前、まさか・・・妊娠はしていないよな?」

妻が返事をしてくれるまでかなり時間があったような気がしました。

「・・・わからない・・・わからないわ・・・」

妊娠なんか絶対していないという返事を期待していた私にはややショックな言葉でした。

「中に・・・出されたこともあったんだな?」

「・・・うん・・・もし、妊娠してたら・・・?」

「・・・もちろん・・・堕ろしてもらうよ。もしそうなら確かにショックだけど・・・美由紀に対する思いは同じだ」

「・・・ありがとう・・・」

妊娠しているかもしれない・・・。
妻の前では強がって言いましたが、私は心の中では動揺していました。
妻は今まで何をしてきたのか、されてきたのか?
私は聞きにくいことを思い切って言いました。

「美由紀、今までのことを聞かせてくれ。俺はDVDやヌード写真を見せられたり、ママからも色々聞かされたけど本当のことがわからないんだ。どうも騙されているような気がするし・・・。一体どんなことがあったんだ?」

妻は意を決したように、ポツリポツリとあの温泉旅行の夜のことから語り始めました。
妻はなかなか多くを語ろうとはしませんでした。
ただ、それは無理もないことです。
自分の淫行を曝け出すようなものですから。
夫である私の手前、言い難いことも多々あったと思います。
でも私は妻のことがすべて知りたいし、どんなことでも受け止めるつもりでしたので、「絶対に怒らないから全部言ってくれ」と言いました。

妻も徐々に生々しい話をはじめました。
私が最初に驚いたというか、やっぱりと思ったのは社長とママが裏で繋がっていたということです。
妻が語った話をここで公開したいと思います。
うまくその場の雰囲気を伝えられるか自信がありませんが、つまらなければご容赦いただきたく思います。

温泉旅行の夜、社長の部屋で妻が眠ってしまったのは以前お話した通りです。
私とママの浮気を知らされ、涙を流しながら社長に慰められ、社長と話をしながら前に置かれた水割りを飲むうちに深い眠りに入ってしまったのです。
妻の話では、水割りの中に何か入っていたのではないかと思うくらい妻は眠ってしまい、気がついた時は奥の部屋で全裸にされ、社長が上から覆い被さり唇を塞いでいたのでした。
部屋の隅にビデオがあることもわかったようですが、私への当てつけもあったようで、そのまま社長を受け入れたとのことでした。
この後、あの凄まじい拷問セックスが繰り広げられます。
社長の部屋で飲んでいた時から、下着越しに社長の下半身の大きさを目の当たりにしていた妻は、正直なところ興味があったようです。
自分より年下の男性、しかも逞しい巨根男性に抱かれてみたい・・・と。
私の浮気への腹立たしさも手伝って、何の抵抗もせず濃厚な性行為に身を任せてしまったようですが、予定外だったのはその大きさでした。
子宮を押しのけて内臓にまで達するような長さ、そして膣の中を掻き出すような太さ、バックから突かれて凄まじい激痛が身体を駆け抜け、妻は気を失ってしまいました。
しばらくして気がついてからも、次は指で掻き回され生まれて初めて失禁したとのことでした。

DVDは確かその途中で途切れていましたが、妻はその後も撮影されていると思っていたようです。
ほとんど失神状態だった妻はその後しばらく眠ったようでしたが、目が覚めた時に社長に抱かれていることがわかりました。
お互い全裸のままで、社長は全身を妻の身体に密着させていました。
先程までの強引な態度ではなく、社長は年上の妻に少し甘えるように愛を囁きはじめました。

「すまなかった・・・許して欲しい、だがあんたのことを本気で好きになってしまった」

「ご好意は嬉しいですが、私には主人も子供もいます。それに、主人は一緒に旅行に来てますから・・・」

「そんなことは百も承知さ。それを分かった上で言っている。旦那と別れろとは言わないけど、俺の女になって欲しい」

一方的に愛を囁く社長。
言い寄られて悪い気がしない妻は、社長の顔が近づいてくると唇を重ね合わせました。
やがて再び社長の巨大なモノが妻の中に侵入していきました。
またもや激痛に襲われる妻・・・。
しかし激痛を伴いながらも、少しずつ妻の身体は変化していってしまったようです。
社長のゆっくりとしたピストン運動を受けるうちに、やがて心地よい痛みに変わり、今まで感じたことのない官能の世界へ妻は徐々に堕ちていきました。
まだ1度も射精していない社長もさすがにその時が近づいてきたのか、ピストン運動の速度が徐々に上がりはじめると、妻は社長の首に両手を回し、自分から社長の舌を貪るように吸いはじめ、両足を社長の腰に絡めて、子宮の奥を突き刺す快感に酔いしれてしまったのです。
そして、社長は妻の中に大量の精子を放出しました。

社長が妻の中で射精した・・・。

やはり、妻の口から聞くとショックでした。
両手を首に回し足を絡めるようでは、抵抗すらしていないのでしょう。
社長は、膣の奥深く挿入し子宮を押し込むような状態で射精したようです。
膣の中で社長のモノがヒクヒクと何度も脈打つのがはっきりとわかったらしく、大量の精子が妻の身体に注入されてしまったのでした。

「俺の身体に馴染んできたみたいだな」

射精した後も挿入したまま、社長は妻の髪の毛を撫でながら言いました。

「・・・社長さんのすごく大きいですから、まだ痛いです。でも・・・ちょっぴりですけど感じてしまいました」

「これからもっとよくなるよ。美由紀の中には俺のDNAがいっぱい入ったからな。もう俺の女さ」

しばらく2人は繋がったままでしたが、やがて社長はゆっくりと起き上がりながら極太棒を抜くと、妻の背中に手を入れて抱え上げました。
そして左手1本で妻を抱いたまま、奥の部屋を出てリビングに入りました。
リビングにあった大鏡に2人の姿が映り、妻はこのとき初めて社長の背中に刺青があることを知りました。
さすがに恐怖心も覚えたようですが、それ以上に刺青の男性とセックスをした背徳感のようなものが、逆に妻をさらに堕落させていったのでした。