哲のクンニに感じながらももじもじと我慢している真里にただでさえ史上最大の興奮を覚えているのに、その上手コキをされて俺は暴発寸前だった。
真里も、もう限界だったと思う。
かなりハァハァ息を荒げていた。
もうイクんじゃないだろうか?ってくらい身体をひくつかせていた。
PCMAX

そんな折、俺の息子を握る真里の力が急に強くなった。
小さく柔らかい手で急にぎゅっと握られて俺は射精してしまった。
真里はその射精をとろんとした顔で見ながらも搾り出すように手コキを続けた。
哲はそんな俺らをちらちらと見てたけど、クンニに専念。
俺が射精しきるとわかると真里は、「んんんん」と苦しそうに顔を歪めて、腹筋の要領で一気に上体を起こすと、哲の頭を自分の股間からぐいっと押しのけた。
突然の抵抗に哲はぽかんとしていた。
真里は無言ではぁはぁと呼吸を荒くしてたんだけど、ばたっとシーツを被って不貞腐れるように寝てしまった。

俺と哲がぽかんとその様子を見てると、シーツからにゅっと手が出て俺の身体を掴むと、「◯◯君、もう寝ようよ」といつもの真里の声が聞こえてきた。
哲がいそいそとズボンとパンツを脱ぐと勃起したちんこが見えた。
まぁ平均的な普通のちんこだと思う。
他人のちんこって、なんか興奮する。
そんな哲と目が合い、俺たちは無言で頷きあった。

「哲がさ、真里とエッチしたいって」

そう言うと俺の身体を掴んでいた真里の手がぎゅうっと皮をつねってきた。
哲が、もう我慢ならんって感じでシーツの中に潜り込んでいった。

「ちょ、ちょ、ちょ」と慌てる真里。

シーツの山がぐしゃぐしゃと動いてそれが静かになると、「マジで?マジで?」と真里の弱気な声。
シーツの中から真里の片手だけが出ていて、それを指を絡めて握る。
するともう1回、「マジで?」と聞いてきた。

「だめ?」と聞くと5秒くらい間を置いて、「・・・シーツ取らない?」と聞き返してきた。

このときの俺の脳内は『ひゃっはあーーー!』って感じで、色んな脳汁がだだ漏れだった。
(やばくね?やばくね?)って一瞬の間で自問自答しまくった。

初めて胸を揉ませた直後くらいから俺は真里にそういう趣味をそれとなく伝えていき、この時の直前には、「将来結婚して倦怠期になったらスワップとかもいいかもなー」と、何気なくアピールしていた。
真里はどちらかと言えば『結婚』というキーワードに反応していて、ニヤニヤしながら、「・・・結婚」と小声で何度も繰り返し口に出していた。
そういう地道なアピールもあって、真美は半ばこういうことがあるんだと諦めてたんだと思う。

「・・・ゴムしてる?」

「まだ」

「今すぐして」

シーツがぐにょぐにょ動く。
哲が真里とセックスするために避妊をしている、その光景だけで涎が出た。
友人と恋人がセックスの準備をしているって、それだけでうわぁってなった。

薄っすらと見えるシーツの中の2人の影が重なる。
その瞬間、俺と握り合っていた真美の手にぎゅっと力が入る。
同時に、「絶対にシーツ取らないで」と、どことなく冷たさも感じる口調。
ゆっくりと、ぎっぎっぎっ・・・とベッドが揺れた。
ピストンが始まったということは挿入が完了したんだってわかって、胸がぐりぐり締め付けられた。
思ってたよりも衝撃はなくて、高熱を出した時みたいに現実味がないふわふわとした感じと息苦しさだけを強く感じた。

真美は一切声を出さなかったし、身体も動かしていなかった。
哲だけがぎこぎこと腰を動かしてた。
でも2人の結合部らしき場所からはにちゃにちゃと音が立っていた。
それが恥ずかしかったのか、それとも全般的に恥ずかしかったのか、俺と握った真美の手は絶えずその形を変えていた。
俺の人差し指だけ握ってみたり、指の腹同士を合わせてみたり、おそらくは照れ隠しだったんだろうと思う。
俺は俺でシーツを取ろうという気にすらなれなかった。
見たいという気持ちもあったけど、怖いという思いのほうが強かった。

シーツの中からは何度か、「キスは駄目」という真里の声が聞こえてきた。
やがて真里の口から、「んっ、んっ、はっ、はっ」って息が漏れてきた。
それと同時に俺の手を握る真里の手にぎゅっと力が入った。
さっきまでみたいに指でお遊びをしている余裕がなくなった。
俺はまださすがに再勃起まではしていなかったけど、もう涙を流す寸前って感じで興奮していた。
訳のわからない興奮の仕方だった。
すごく悲しくて辛くて胸が焼けるような、恋愛してるときの高揚感に似てるかも。

苦しそうな吐息を漏らしながら、「んっ、んっ、んん・・・ごめん、やっぱ無理」と真里が言った。
俺は今すぐやめて欲しかったけど、やめて欲しくもなかった。

「俺、いないほうがいい?」

「・・・わかんない」

それは肯定の意味での「わかんない」だとすぐにわかった。

「哲、すぐ終わる?」

哲ははぁはぁ言いながら、「たぶん・・・真理ちゃん、めっちゃキツい」と答えた。
その瞬間、2人の腰の辺りがぐるぐると回ったから、真理が無言の抗議をしたんだと思う。

「すぐ戻るから」と言って俺は腰を上げた。

2人の返事はなかった。
返事の代わりに、部屋を出ていく時にギッシギッシとベッドが再び揺れ始めた。

そのとき俺は、以前ここで読んだ話を思い出していた。
扉を開けて出ていくふりをして、そのまま残る方法。
俺は駄目で元々と思い、扉をわざとらしく大きく音を出して開けて、そして閉じた。
玄関からでも、ぎっぎっぎっぎっとベッドが軋む音が聞こえた。
俺は念のため、そこから一歩も動かなかった。
というよりは動けなかった。

無言の中、ぎっぎっぎっぎっとベッドの軋む音だけが聞こえてきたのが逆に辛かった。
でもすぐに、「んっ、んっ、んっ、んっ」と真理の苦しそうな、でも先程とは比べ物にならないほどはっきりとした喘ぎを我慢した吐息が聞こえてきて、俺はその声を聞いてその場に腰を下ろした。
すぐにばさっと布が捲れる音がした。
シーツを取ったんだと思った。
その直後、やはり先程までとは比べ物にならない音でベッドが軋み出した。

「んんっ!んっ!ああっ!やだ、ちょっと、速いって」

不規則なリズムで踏ん張るような真里の声。
それはすぐに、「はっ、はっ、はっ、はっ」とリズムカルな声に変わった。
マラソンの息切れにも近いような声の最中、「キスは駄目だって」という弱々しい声が聞こえた。
その直後、「あんっ・・・」と甲高い声が一瞬漏れて、それは「ああっ・・・あっあっあっあっあっ!」という普通の喘ぎ声に変わっていった。
真理はセックスではあまりイカない。
クンニでイカせることがほとんど。
でも、この時みたいに直前までクンニで焦らしたら中でも結構イク。
でもこの時はなかなかイカなかったので、相当我慢してたんだと思う。
加速度的に真理の喘ぎ声は甲高く、そして甘くなっていった。

「あんっ!あんっ!あんっ!だめっ!」

そしてついに・・・。

「あっ!あっ!あっ!だめっ!あっ!だめっ!・・・イクっ!」

さっきまでのベッドが軋む音や真理の喘ぎ声が嘘みたいに部屋が静まり返った。
俺は匍匐前進に似た四つん這いの体勢でゆっくりと這っていき、そして部屋の様子を廊下から顔半分だけ出してちらりと覗いた。
(哲は薄っすらと気付いていたらしい。後で「お前、覗いてた?w」って聞かれた)

真理がイッてから10秒くらいは経っていたはずだけど、哲に正常位で抱かれている真理の両足はカエルみたいに天井に向き、小さくピクピクと痙攣しているようだった。
そして何より、その時目に焼きついたのは、2人の顔がくっつくほど近づいていたことだった。
見た瞬間はキスをしているとは判らなかった。

哲が顔を離すと、「駄目って言ったじゃん・・・キスはぁ」と泣きそうな真理の声。
でも哲が顔を下ろすと、その唇を避けることなく受け入れていた。
それどころか哲がゆっくりと腰を前後させ始めると、顔を密着させたままチュプチュプって舌を絡める音まで聞こえてくる。
ベッドに放り投げられた真理の両手を哲が持ち上げると、そのまま抵抗なく哲の誘導通りに哲の首を抱き締めるように首に回った。
ゆっくりとベッドが軋んでいる音と、ちゅぷ、ちゅぷ、と舌を絡める音だけが聞こえてきた。
その合間に・・・。

「ね、ねぇ?秘密だからね?」

「何が?」

「キス」

「いいじゃんキスくらい」

「だ、だめ・・・本当は好きな人とだけなんだから・・・」

そう言いながらも、ゆっくりしたピストンをされながら真理は、哲の首に両腕を回したままチュプチュプと音を鳴らしてキスをしていた。
でもすぐに、「やっぱだめぇ」と首から両腕を離して、そのまま両手で哲の顔を押し退けた。
哲はその抵抗には何も言わずに上半身を起こして、真理の両膝に手を添えると、少しずつピストンを強くしていった。
2人がキスをやめて顔が離れたことによって俺の方を見られる危険が出てきたので、覗き見るのをここで諦めた。
廊下の端で壁にもたれて座る俺に真理の喘ぎ声が聞こえてきた。

「あっ、あっ、あっ・・・や、やっぱりあたし、言うからね」

「何が?」

「キスしたって」

「別にしたら駄目って言われてないじゃん」

「で、でもぉ・・・あんっ!あんっ!あんっ!・・・でもぉ、嘘つけないよぉ・・・」

その後しばらく真理の喘ぎ声だけが響いていた。
途中、「ま、まだ?」「もう少し」という会話があって、そのすぐ後くらいにピストン音がやたらと激しくなり、「あっ!あっ!あっ!あっ!」と真理がより一層激しく喘ぐと、今度こそ完全に静かになった。

ゴムの片付けをしてる最中だろうか。
真理が、「ねぇ、いつもそんな硬くなるの?w」と笑っていたのが印象的だった。
あと、「だめ。もうキスはだめ」とも言っていた。

その後、わざとらしく音を立てて扉を開閉した。
服をすでに着ていた真理はダッシュで俺に駆け寄って胸に飛び込んできた。
そのまま無言で部屋の外まで押し出されて、アパートの外で「ごめん、キスしちゃった・・・」とバツが悪そうに報告された。
俺は怒るでもなく、「そ、そうか・・・俺こそごめんな?」と謝ると、2人で部屋に戻り、くつろいでいる哲をやはり2人がかりで追い出すと、滅茶苦茶に燃え上がった。