東京はおしゃれな子がたくさんいるから、負けじと洋服も買った。
父や母は笑いながら呆れ顔・・・。
そんなこんなで出発したが、雪はちらつく程度で、まさか通行止めになるなんて。
情報掲示板にも大雪警報がなかったので安心していたら、山近くのインター手前から大雪が降りだした。
兄は雪道の運転は上手なので不安はなかったが、その兄がぼそっと、「ヤバイな・・・」と。
「どうしたの?」
「こりゃ見えなくなるぞ、ホワイトアウトだ」
「えっ!?どうするの?」
「安全策だ、次のパーキングで様子見だな」
「うん・・・」
正直、大雪の不安を感じた。
兄の勘はかなり当たる。
普段からキャンプ好きの兄は、季節問わずあちこちに行ってるし。
30分くらい待ってるとさらに大量のベタ雪が積もってきた。
「ダメだ!降りるぞ」
パーキングにあるETCレーンから国道に向かった。
「ああなったら高速は身動きとれないから、ある程度まで下道でいこう」
「うん、兄さんに任せる」
後になってこの判断は正しかったと分かり、さすがだなぁと尊敬した。
「瞳、トイレ大丈夫か?」
言われるとしたくなってくる。
「ちょっと行ってくるね」
用を済ませて戻ると、兄はカップラーメンや水、おにぎりを買い込んでいた。
「どうしたの?」
「最悪を考えてな」
しばらく行くと峠の手前で動かなくなり、向こうから人が走ってきた。
「あんたらどこに行くの?」
地元民らしきオジサンは雪まみれだった。
「東京です」
「あ~、そりゃ無理だ!この先でトレーラーが事故って立ち往生しとるわ。この雪で警察も来れんから時間はかなりかかるぞ」
「どのくらい?」
「わからん。下手すりゃ明日かも知れん」
楽しみにしていた旅行だけにショックだった。
連休前の夕方に出ていたので辺りはすっかり暗くなり、泣きたくなってきた。
「よし、泊まるとこ探すぞ」
またしても兄の即断によりホテルを探したが、スキーの予約で満室状態。
5軒当たったが全部ダメ。
「仕方ない・・・次がダメなら車中泊だな」
「え~、それはやだよぉ・・・お風呂に入りたい!」
「わがまま言うな!仕方ないだろ!」
兄に窘められ、向かった先に見えてきたのはラブホだった。
「えっ?ここに入るの?」
「この辺りはここしかないんだ。車中泊よりはマシだろう?」
(兄とラブホなんて考えられない・・・でも仕方ないか?)
そんな葛藤を無視して入ると、1部屋だけ車庫が開いていた。
「ラッキー!」と兄は車を入れた。
私は葛藤が続きながら、兄に催促されて荷物と一緒にフロントに向かった。
田舎の割にはキレイなホテルだった。
部屋も広く、暖房も効いて、それで少しだけホッとした。
兄はすぐにテレビを点けてiPadを弄りだした。
私は着替えて、お風呂の準備。
しばらくして兄から、「高速は通行止め、あのパーキングにいた車は埋もれたのもあり、非難を強いられていたようだ」と言われた。
つまり兄の判断は正しく、あのまま迷っていたら、今ここにいなかったのは確実だった。
そう思うと、ラブホでも居心地良く思えた。
「兄さんの勘は当たるね」
「だろ~?とにかく良かったよ。あっ、お袋に電話しとけ、心配してるだろうから」
褒められて照れ臭そうな兄、ちょっと可愛い。
「食べ物も飲み物もあるし、ゆっくりしよう」
「うん!」
親は心配していたが、ホテルに非難したこと、2人が無事なのを聞いて安心していた。
その後、お風呂に入り、晩ご飯にした。
カップラーメンとおにぎりという、誕生日にはあまりに寂しいご飯だったが、兄が冷蔵庫から小さいホールのケーキを持ってきた。
「えっ?なんでケーキがあるの?どうしたの?」
「さっきコンビニで見つけたから買っておいたんだよ、瞳の誕生日にこの飯じゃわびしいと思ってな」
ちょっとしたことなのに、すごく胸がキュンキュンした。
やばいくらい兄が素敵に感じた。
こんな気持ちは彼氏にも感じたことがない・・・。
涙が出るくらい嬉しくて兄に抱きついた。
「ありがとう」
「誕生日おめでとう!」
「ありがとう、兄さん大好き!」
ホッぺにチュッとしちゃった。
「瞳は子供だなぁ」
なんて言いながら、また照れてる兄。
それからテレビを見ながらおしゃべりをして、11時過ぎると兄は、「眠たくなったから先に寝るわ」とベッドに横になった。
私はまだ眠たくなかったから部屋の電気を薄暗くして、ケーキに付いていたローソクに火を灯した。
ゆらゆらと火がなびくのを見ながら、今日のことを思い返していた。
思うのは兄のことばかりだ。
男性の決断力と優しさ、しかもそれが自然に出来ちゃう兄に私は惹かれていた。
ベッドを見ると兄の寝顔が見える。
(兄さん、ずるいよ・・・あんなとこでケーキなんか出すから・・・)
心で呟く。
そっと近づく。
静かな寝息が聞こえる。
躊躇いもあったが、ゆっくり、そっとキスをした。
兄は起きない。
またキスをした。
まだ起きない。
3回目は少し長くキスした。
その時に兄が起きた。
「どうした?」
慌てることもなく冷静に呟く兄。
どうやら気づいていたみたい。
私は自分からしたくせに固まっていた。
「ごめんね・・・」
それしか言葉が出てこなかった。
「寂しくなったのか?」
「ううん、なんか兄さんのことばかり考えてた」
「なんで?」
「たぶん・・・」
「たぶん・・・?」
なかなか言えなかった。
実の兄に恋をした・・・。
なんてこと、言葉に出してはいけない、理性がブレーキをかけている。
兄が口を開いた。
「まさかと思うが俺に惚れたか?(笑)」
(ダメだ・・・黙っていられない・・・心に閉じ込めていられない・・・)
こんな短い時間で、こんなに好きになるなんて、ありえないような現実が頭を頷かせた。
「そうか・・・」
兄は悟ったみたいで私の頭を撫でた。
(ダメ・・・もっと好きになっちゃう・・・)
私は撫でられると弱い。
そんなこと知らないくせに、私の胸を貫くことばかりする。
「おいで」
兄は私の腕を掴み、ベッドに導いた。
抵抗する気なんかない、素直に腕枕に身を任せた。
その間、兄は無言で頭を撫でてくれた。
私はたまらず兄の首に手を回した。
お互いの顔がすごく近くにあって、目をずっと見つめていた。
もっと近づく。
あと少しで唇が触れる・・・。
兄は小さく頷き、そっとキスをしてきた。
今なら兄と妹のじゃれあいで済む・・・。
(でも・・・もっとキスがしたい)
私は兄の唇を軽く噛んだ。
それが兄に火をつけたようだ。
後で聞いたら、噛んだ瞬間に兄は私が欲しくなったと思ったと教えてくれた。
兄は濃厚なキスをしてきた。
私も負けじと求めた。
兄の舌が勢いよく入ってきた。
まるで口が犯されてるように・・・何度も何度も舌が絡んでくる。
体が溶けるような感覚が襲った。
息が荒くなる。
兄の手は私の全身を触りまくり、力強く抱き締めた。
唇が離れて、兄が聞いた。
「瞳・・・いいんだな?我慢出来なくなるぞ」
「うん、私も我慢出来ない」
激しいディープキスを始めた。
溶けるような感覚が止まらない。
たぶん兄だから・・・。
してはいけない相手だから・・・。
兄の唇が耳を愛撫をしたとき、私はかなり仰け反ったらしい。
「あっ、ああっ・・・アン」
兄の腰が密着したらアソコが硬くなっていた。
(感じてる・・・兄さんも感じてくれている・・・)
私は嬉しくて兄を抱き締めた。
兄の愛撫は首から下にいき、脇を舐め始めた。
「あっ、イヤ・・・だ、ダメよ・・・そんなとこ」
でも兄は止めない。
それは初めてだったから、恥ずかしくて仕方なかったが、メチャメチャ感じた。
「美味しいよ、瞳・・・たまんないよ」
「アァッ・・・」
脇を舐めながらブラをずらして乳首を指で弄り、右手は兄に押さえつけられた。
乳首を転がすようにされると、今まではない気持ち良さが体を包んだ。
兄の唇は乳首を舐め、舌先で愛撫する。
「アン!あっ、アン」
ねっとりと乳首を舐める愛撫にもう何も考えられない。
「気持ちいいか。下はどうなっているかな」
兄はショーツの上から触ると・・・。
「うわ、すっげー濡れてるぞ、べっちょり」
「嘘?」
「触ってみな」
兄は私の手をショーツのアソコにあてがった。
信じられないくらい濡れていた。
凄く恥ずかしくて顔を隠したが、兄に手を避けられ、耳元で呟いた。
「こんなに濡らして悪い子な、瞳は」
(自分がしたくせに・・・)
「兄さんがしたから・・・」
「違うね」
「違わな・・・」
瞬間にまたキスされた。
また舌が絡んでくる。
兄はショーツの上からゆっくりとクリトリスを触り始めた。
ゆっくりゆっくり回すように、しかも上下にも動かした。
「あっ!!あっ!!だ!ダメ。アン!あうっ!あぁぁ・・・」
体は痺れと快感でいっぱいになっている。
指の動きがだんだん速くなってきた。
「いっ・・・いい!すごく、あっ!!アァッ・・・アン!」
「中はどうなってるかな?」
わかってるくせに、兄は意地悪だ。
<続く>