当然のようにあのカラフルなミニスカートは大きく捲れ上がり、あの白いパンティが僕の目にバッチリと映っている。
しかし、自分の白いパンティを見られているにも関わらず、ようこ先生はそれには一向に気づく様子もない。
「ん?どうしたの、わたる君?・・・変な声出して」
「う、ううん・・・な、なんでも・・・なんでもないよ・・・」
とはいうものの、僕はようこ先生のパンティから目が離せないでいる。
(こんな話の時に不謹慎だぞ。それにこんなにパンティばかり見てたら、ようこ先生に気づかれちゃう)
頭ではわかっているのだが、思うように目がようこ先生のパンティから離れてくれないのだ。
ムッチリとした艶めかしい太腿。
そして純白の魅惑のパンティ。
それらを一心不乱に見つめ続ける僕の息が少々荒くなってくる。
と、同時に・・・。
(あ、い、いけない!・・・また・・・)
僕は戸惑った。
ようこ先生のパンティを見ることで興奮を高められた僕のペニスが、またムクムクと膨らんできたのだ。
さっき曲がり角での時は、突然の大人のパンチラにすっかり悩殺されてしまい、自分の股間の変化にも気づかなかった。
けれど今度は僕もはっきりと自覚することができた。
(な、なんで?・・・何でこんなときにまた・・・や、やばいよ・・・こんなこと、ようこ先生に知られたら・・・)
じつは僕は、自分のペニスがなぜ大きくなるのか、その理由をまだわかっていなかった。
時折大きくなり、まるで石のように硬くなる。
もちろん、そういう経験は5年生になった頃から何度か経験したことはある。
けれど、この『性に対する興味』を人一倍強く持っている少年は、『性に対する知識』を決定的に欠いていた。
最近、小学校では保健体育でこのようなことを詳細に教えることが少なくなってきている。
しかも内気で恥ずかしがり屋な僕は、友達とその手の話をすることもできなかった。
なんのために勃起するのか・・・。
そんなことすら知らない僕。
性に対する興味があるとはいえ、僕の興味など所詮はただ(女の下着が見たい、できれば女の裸が見たい)という、至って幼稚なものだった。
ただ不思議なことに、なぜペニスが勃起するかも知らないくせに、僕はこれを知られることはとても恥ずかしいことだと思っていた。
理由はわからない。
本能なのか、それとももっと別のことなのか。
なぜかはわからないが、僕は自分のペニスの変化は人に知られてはいけないものだと感じていた。
(あ、ああ、どうしよう・・・このままじゃあ、ちんちんが膨らんでるの、ようこ先生にばれちゃうよ・・・)
両足を投げ出すようにしてペタンと床に座り込んでいる僕。
このままペニスが膨らめば、きっとズボンの前部分が不自然に盛り上がってしまうだろう。
「ねぇ、どうしたの、わたる君?なんかおかしいよ?」
そう言いつつ、ようこ先生はなおも僕に魅惑の白いパンティを見せつける。
「ねぇ、わたる君?どうしたの?気分でも悪くなったの?」
僕の視線の先など一向に気づく気配もないようこ先生は、とても不安げな表情だ。
「だ、大丈夫・・・だから・・・」
「でも、わたる君、やっぱりちょっとおかしいんじゃない?顔が赤いよ」
「な、なんでも・・・ないから・・・ほ、ホントに・・・な、なんでも・・・!!!」
なんでもないと言いかけて僕は言葉を詰まらせた。
なぜなら、ようこ先生が不意に組んでいた脚を解いたからだ。
ようこ先生のその動作は、僕の目にはまるでスローモーションのようにゆっくりと映っていた。
片脚をスムーズにスッと上げていくようこ先生。
つま先が滑らかな円を描くようにゆっくりと移動していく。
そしてその円の中心では、先ほどから見えていた悩ましい白いパンティが徐々に露わになり、より多くの面積を僕の目に晒していく。
ムッチリとした太腿の狭間で今や股布まで見せた大人の女性の白いパンティ。
その艶めかしさに子供の僕の股間はズキズキと疼きだし、一層硬度を増していった。
「わたる君?・・・ねぇ、わたる君ったら」
ようこ先生が椅子から立ち上がる気配をみせた。
きっと僕の側に寄り、僕の具合でも診ようというのだろう。
このままでは僕が股間を無様に膨らませていることがようこ先生にばれてしまう。
僕は戸惑った。
(あぁ・・・ようこ先生のパンティが・・・あ、で、でも・・・いけない、今近づかれたら・・・ば、ばれちゃうよぉ・・・く、くそぉ、仕方ない!)
僕は背中の痛みを堪えて勢いよく立ち上がると、クルッとようこ先生に背を向けた。
突然の僕の動作にようこ先生もびっくりしたようだった。
「キャッ・・・ど、どうしたの?・・・わたる君?いきなり・・・」
「な、な、なんでもないよ・・・な、なんでもないから・・・」
なんでもないことはなかった。
背中の痛みはもとより、ようこ先生のパンティにすっかり膨らまされたペニスがズボンの中で窮屈で痛くて仕方がないのだ。
しかし、そんなことをようこ先生に悟られてはいけない。
慌てて僕は話題を変えた。
「そ、それで・・・ようこ先生はこれからどうするの?」
「え?・・・どうするって?・・・なによ、急に」
「幼稚園がなくなっちゃって、ようこ先生はこれから何するの?・・・どっか行っちゃうの?」
ようこ先生に背を向けたままズボンのポケットに手を入れ、こっそりと股間の膨らみの位置を調整する。
手で押さえつけておけば、なんとかようこ先生に股間の膨らみを悟られないで済みそうだ。
「そうねぇ・・・他の幼稚園に移るのも今は難しいし・・・どうしようかなぁ・・・まだ先のこと考えてないんだよね」
「そ、そう・・・」
「もう実家に帰っちゃおうかな」
「え?じ、実家?」
再びようこ先生の方を振り向くと、ようこ先生は椅子に座ったまま、またしても脚を組み、窓の外を見つめていた。
どこか遠くを見つめているような、そんな寂しげな表情だった。
「うん。ちょっと田舎なんだけどね。ここにいて別の仕事を見つけるのも・・・。田舎に帰っちゃってもいいかなって、ね」
ぼんやりと外を見つめるようこ先生を見ているうちに、なぜだろう、僕も切ない気持ちがこみ上げてきた。
「そ、そうなんだ・・・よ、ようこ先生・・・い、いなくなっちゃうん・・・だ・・・」
「え?」
僕のあまりにも気落ちした言葉に、ようこ先生は少し驚かされたようだ。
「あ、ごめんごめん・・・さっき謝ったばかりなのにね。ごめんね、またこんな話しちゃって・・・でも、いなくなっちゃうなんて、わたる君、大袈裟だよ」
「で、でも・・・」
「あはっ、や~ね、そんな顔して・・・別に死んじゃうわけじゃないんだから」
「そ、それはそうだけど・・・」
「でも・・・」
「え?・・・で、でも・・・」
ようこ先生の表情を見る。
するとようこ先生は、ふっと微笑むと椅子から立ち上がり、僕の側に寄ってきた。
「ど、どうしたの?よ、ようこ先生先・・・うわっ!」
僕はようこ先生に抱き締められていた。
「でも・・・ありがと、わたる君。先生、嬉しいな」
「え?」
「あんなに小さかったのに・・・こんなに大きくなって、先生の心配までしてくれるようになって・・・先生、嬉しいな。ホント、ここで・・・わたる君の担任でよかった」
「せ、先生・・・」
瞬間、何が起きたかわからず身体を硬直させた僕だったが、徐々にその緊張が解れていった。
ようこ先生は自分を心配してくれたことを感謝しているのだ。
そして僕の成長を喜んでくれているのだ。
ようこ先生の優しい抱擁を僕はとても心地よく思った。
140センチの僕は、やっとようこ先生の肩に届くくらいの大きさだ。
僕の顔は、ちょうどようこ先生の胸の辺りに位置している。
とはいえ、この時の僕には本当にいやらしい気持ちはなかった。
(あぁ・・・せ、先生・・・と、とってもいい匂いがする・・・優しい・・・とってもいい香りが・・・)
優しい腕にスッポリと包まれ、そして大人の女性から漂う良い香りを胸いっぱい吸い込んだ僕は、ともすれば居眠りをしてしまいそうになるほどの安堵感を感じていた。