子供心に恋心が芽生え、中学の制服姿の彼女を見るたびに心臓がドキドキしていた。
しかし1年後、彼は地方へ引越してしまい、お姉さんの姿を見ることもなくなった。
それから4年、意外な形で彼女と再会することに。
僕の父が副業でマンション経営をしていたのだが、写真の専門学校に入学するために上京した彼女がそこに入居することになったのだ。
4月の初め、挨拶に来た彼女は、ますますきれいになっていた。
ショートカットで色白、サバサバした性格の彼女は僕にとって憧れの存在だった。
「潤一郎君、お久しぶり。よろしくね」
中3になったばかりの僕はすっかり照れてしまい、「ハ、ハイ」としか答えられなかった。
母が、「うちのも写真をやってるので教えてやって下さいね」と言うと、彼女は「私もまだ習い始めたばかりですから」と答え、「へー、潤君も写真好きなんだ!」と僕に話を振った。
僕はまたしても、「ハ、ハイ」としか言えなかった。
父からは、「何照れてんだ?」とからかわれ、とにかく緊張しっぱなしだった。
彼女の住むマンションは家からすぐそばにあるので、登下校や遊びに行く途中、何度も顔を合わせるようになった。
「こんにちは」
挨拶を交わすたび、僕はドキドキしていた。
ある日、僕が家の外で暇潰しに壁当てでキャッチボールをしていると、彼女がやってきて、「これからレンタカーで高尾山へ撮影に行くんだけど、よかったら一緒に行かない?」と誘ってくれた。
僕は例によって「ハ、ハイ」としか言わなかったが、内心嬉しくてたまらなかった。
極度の人見知りである僕は、彼女が話しかけてくるのに丁寧語で答えるだけで、自分から話しかけることはできなかった。
色々な場所で撮影したのだが、彼女から撮影のレクチャーを受けるたび、僕はドキドキしっぱなしだった。
「私たち、知らない仲じゃないんだから、もっと普通に話して。私のことはなんて呼ぶ?千佳子でいいよ」
帰り道、彼女はそう言った。
僕は照れながら、「それじゃ、千佳子さんで」と答えたが、以降もそう呼ぶことはたまにしかなく、しばらくは相変わらず丁寧語で話し続けた。
その後も何度か撮影旅行に誘ってもらい、相変わらず緊張しっぱなしではあったのだが、僕から話しかけることも増えていった。
冗談めかして、「姉さん、今日はどこへ撮影に行く?」と話しかけてから、彼女を「姉さん」と呼ぶようになった。
話し方もフランクにしたつもりだが、4つ年上であるという意識が強かったので、相変わらず丁寧語で話すことが多かった。
彼女は実家が裕福な上にアルバイトもしていたので金回りが良く、遊びに行った際にはファミレスや喫茶店でご馳走してくれた。
6月頃には2週に一度の割合で、2人で出かけるようになっていて、僕はその日が待ち遠しくて仕方なかった。
同じ時期、僕はオナニーを覚えた。
同級生たちがエロ本を貸してくれて、彼らが言う通りにチンチンをしごいてみていたが、射精に達することはできなかった。
僕は毛が生え始めたのも中3のはじめで、本当に晩生だったのである。
7月のある晩、僕はベッドの中で、千佳子姉さんを後ろから犯している場面を想像して、ついに射精した。
その日以来、僕はオナニーに嵌ってしまった。
拾ってきたAVをオカズにしたこともあるが、射精時はいつも千佳子姉さんを想像していた。
好奇心から真夜中に自販機でコンドームを買い、それを装着してオナニーしたこともあった。
8月、夏休みで両親は実家へ帰省し、高校受験を控えた僕は塾の夏期講習に通うため、1週間ほど留守番することになった。
そんなある日、千佳子姉さんからメールが届いた。
アドレスの交換はしていたのだが実際にメールが来たのは初めてだった。
そこにはただ、『好きです。千佳子より』と書いてあった。
僕は興奮して動悸が止まらなくなり、チンチンはこれまでになくビンビンに勃起していた。
僕は好きで好きでたまらなかったのだが、彼女のほうは僕のことを弟のように思っていると考えていたので、本当に驚きと喜びでいっぱいだった。
色々な想像を巡らした後、『僕も好きです』と返信した。
程なく『よかったら遊びに来ませんか?』とメールが来たので、もしもの時のために未使用のコンドームをポケットの中に忍ばせ、彼女のマンションに向かった。
その日も、いつもと変わらない感じで彼女は僕を迎えてくれた。
2人でソファーベッドに座り、僕が気恥ずかしさから黙っていると、彼女は「びっくりした?」と尋ねてきた。
僕は「ウ、ウン」と言ったきり、また黙り込んでしまった。
沈黙の中でお互いの視線を窺い、やがて見つめあった。
そしてどちらからともなく抱き合うと、勇気も意気地もないはず僕の中でなぜか突然、野生のスイッチが入った。
(千佳子さんとセックスしたい)
僕の頭の中はそれだけだった。
彼女は全く抵抗しなかった。
僕は興奮の頂点に達してしまい、ほとんど無意識のうちにTシャツ、ブラジャー、Gパン、パンティを剥ぎ取り、彼女の体にむしゃぶりついた。
本能のままに動き、AVで勉強したことなど頭の中から消えていた。
Bカップほどの小ぶりだが形の良いおっぱい、程よい肉付きの腰周り、生え揃ったアンダーヘア、きれいなピンク色の女性器・・・すべてが僕の本能を直撃した。
股間の肉襞にしゃぶりつくと、彼女は「アッアッ」と声を上げ、僕はもう我慢できなくなった。
急いで着ているものを脱ぎ捨てると、ズボンからコンドームを取り出して装着しようとしたが、極度の興奮状態で上手く付けられなかった。
すると、それまで無言だった彼女が穏やかな表情で、「落ち着いて」と言ってくれた。
(最後までOKなんだ!)
さらなる興奮状態となった僕は、なんとかゴムを付け終わると、再び彼女の体を求めた。
初めての女性の体は本当に温かかった。
本能のままに腰を振ると、僕の生えかけの陰毛と彼女の生え揃った陰毛とが擦れ合う音が聞こえ、もともと陰毛フェチだったこともあって余計に興奮した。
ものの1分ほどだろうか、我慢できなくなった僕は、「チカコーーッ!」と叫びながら射精した。
コンドームを縛ってゴミ箱に捨て、再びベッドで彼女と抱き合うと、僕は人生で一番の喜びに浸った。
オトコになった。
あの千佳子姉さんが自分のオンナになった。
しばらく2人とも無言だったが、しばらくして彼女が、「私、幸せ。こういうこと初めてだったし」と言ってくれた。
僕は嬉しさから再び彼女の体にむしゃぶりついた。
その日は結局、3回射精し、彼女の部屋に泊まって余韻を楽しんだ。
それ以来、僕は親の目を盗んで頻繁に千佳子のマンションに通った。
何でも話せる年長の彼女は本当に心強かったし、性欲の強い年頃の僕をしっかり受けとめてくれた。
一時期、狂ったようにセックスした。
また、初体験以来、僕はすっかり気が大きくなっていた。
彼女のことは「千佳子」と呼び捨てにし、話し言葉もタメ口にした。
中学校の友人たちは未経験だったので、彼らに彼女を引き合わせて自慢したり、体験談を語ったりした。
「お前、あんな可愛い子とヤッてんのかよ」
それが彼らの素直な反応だった。
今思えば、非常にデリカシーに欠ける振る舞いであった。
高校入学後も暇を見つけては千佳子のマンションに入り浸った。
その後、専門学校を卒業した千佳子は地方のスタジオで働くことになった。
しばらくは交際が続いたものの現在は疎遠になり、年賀状のやり取り程度になっている。
その後、僕は何人かの女性とベッドを共にしたが、やはり初体験の相手は特別だ。