「◯◯時に◯◯さんで予約を取りました、◯◯です」
そう言うと奥の控え室に通された。
内装は暗めで、黒い暗幕が所々に張られていた。
その暗幕の向こう側はたぶん事務所だったり、トイレだったり、エレベーターだったり、待機室だったりするのだろう。
偏見で恐いイメージを持ってたが、オジさんもお兄さんもお姉さんもそこらの客商売よりずっと教育されてる感じだった。
声色からして怖さがない、ドスの利いた低い声なんて出さないよ、みたいな。
待機室に入るとお茶とおしぼりを出してもらった。
「会員証はありますか?」と聞かれ、「初めてなんです」と答えると会員証が発行された。
ちなみにこの会員証、多くの店では無料で発行されるが、VIPクラスの高級店は有料制らしいので、初めて行く方はHPなどでチェックすべし。
スタート5分前になると、「トイレは大丈夫ですか?」と聞かれた。
こういうところも印象がいい。
トイレに行かせてもらい、そのままエレベーターに案内される。
中に入ると店員さんが嬢の名前を確認してきた。
で、口臭スプレー。
「失礼しまーす」と口にプシュッ。
1階から3階に上がり、エレベーターが開くと、そこには指名した嬢がいた。
細くてスタイルのいい綺麗系な嬢だ。
実際、(綺麗な人だなあ)と思った。
行ってみなきゃ分からないが、普通に綺麗な人が働いてる!
店にもよるんだろうけど。
「よろしくお願いします」
ペコリと下げられた頭。
嬢は色っぽいドレスを着ていた。
手を握られ、そのまま引っ張られ、首に手を回されてキス。
1~2分のベロチュー。
突然だったので頭がクラッとした。
手を繋いで部屋に案内される。
部屋は左手にベッド。
奥にタイル敷きの浴室。
風俗店独特の造りだ。
浴槽も凄く広い。
ちなみに俺は身長170センチなんだが、足を伸ばしても全く窮屈じゃなかった。
ベッドに座った俺を靴下から丁寧に脱がす嬢。
その間の他愛のない雑談も楽しい。
思い返してみると、よく笑ってくれてた気がした。
コミュニケーション能力が高い嬢だった。
靴下、上着を脱がし、次にシャツとズボンと脱がす。
すると嬢がクルッとまわり、背中をこちらに向けた。
「お願いしていいですか?」
ドレスの紐は首の後ろで結ばれていた。
紐を解く時、変な失敗をしないようにゆっくりと解いた。
「ありがとう」
向き直って微笑む嬢。
プロだな思った。
パンツ一丁の俺とドレスを脱いで下着姿になった嬢。
たぶんだけど脱ぐ順番も考慮されてる。
何せその後に俺はパンツを脱がされ、萎んだちんぽこを露出し、また俺にくるっと背中を向けた嬢がブラのホックを外すようにお願いしてきたからだ。
そういう小さな気配りがすごいなと思いつつ、そういう気配りを嬉しいと感じる俺は、たぶん女に騙されるタイプだ(笑)
それはさておき・・・。
「何か硬いね」
嬢に言われたが、実際ちんこはフニャフニャだった。
「そうですか?」
「緊張してるでしょ?」
「初めてなんすよ、ソープ」
「そうなんだ!それじゃあ今日は楽しまないとね!」
「うっす!」
俺はテンパると後輩な感じになる。
それもどうでもいい。
浴室というかタイル張りの床に案内され、尻の下に窪みがあるスケベイスに座らされた。
「熱くない?」
「うん」
シャワーで体を流され、泡立ったソープで優しく腕、足、胸、腹を洗われる。
もちろん股間もサワサワと。
でもこれは快感よりも、もっと別の感覚があった。
これから始まるエロへの期待を膨らまさせるというか。
亀頭も洗われ、最後にすっと尻の穴を擦られて、「ひうっ」と、変な声が漏れた。
弱いんですよね、尻の穴。
「可愛い声出すんだねー」
にこやかに言う嬢。
「はは、弱いんすよ、はは」
「それは楽しみ!」
(楽しみなのは俺の方だ!)
体を流されてお風呂へ。
湯温はどちらかと言うとぬるめ。
家の浴槽は小さいから、いつもの癖であぐらをかいていると、「脚、伸ばしていいですよー」と促された。
伸ばすと、その間に嬢がすっぽりと入る。
眼福!
「初めてだったら、やっぱりマットとか興味ある?」
「うす!興味津々っす!」
「じゃあマットしよっか」
ニコニコと笑顔を作れるチャンスがあるなら作る。
この辺もプロだ。
突然、嬢がぐっと迫ってきた。
ちんこが股間に触れるのも気にせず突っ込んできた。
その迫り方とは裏腹に優しく唇が触れる。
言い忘れていたが、この嬢めちゃくちゃ唇がいい。
もうぷるんぷるん!
(え?唇ってこんなに柔らかかったっけ!?)って身悶えるほど。
リップかグロスか知らないがテカってて、でも清潔感のある唇はほんのりといい香りがして、どこか甘い。
そんな唇がちゅっちゅと音を立て唇を含んだり、舌先で舐めたり、少し離れるとニコリと微笑んできたり。
なんか俺、今すっげえ可愛がられてるって感じ。
草食系でMな俺はこんな愛でられ方すると嬉しくて堪らないのだ!
そういうところも会話とかで見抜かれるのかな?
キスをしながら嬢の手は俺の息子を触っていた。
指先でスッとなぞられると、お湯の中だろうが快感が走る。
そんな俺を見て嬢は無邪気に笑った。
グッと腰を持ち上げられる。
お湯の中だから簡単に浮く。
俺の頭の後ろにはそういう行為を考慮された枕みたいなのがあって、「首、倒していいよ」と促されたので倒して、嬢を眺める。
筋を滑から舌で舐めていく嬢。
頬張ることはせず、舐めていく。
弱く、なだらかに舐めているかと思えば、途端に刺激を強めた舐めが来る。
舌先で押し潰すような匠の技に、俺は凄いなぁとか思いながら、気持ちよさに朦朧とした。
1つ1つが実に丁寧だった。
2、3分かけて舐めていく。
そして敏感な亀頭に入る。
念願の亀頭舐めだったもんだから、嬉しさと快感が同時に押し寄せた。
裏筋から一気に先まで舐めて、亀頭を満遍なく舌の裏を使って舐める。
ちんこの先を飴に見立てたかのような舐め方。
飴を口の中で転がすように嬢は先っちょをチロチロと舐め、尿道に軽く舌を入れ、舌を高速で動かしながら側面を上から下へ、下から上へ。
そして何気に凄いと思ったことがある。
この嬢の髪の長さは肩よりちょっと上くらいなんだが、こんだけ湯の近くで舐めてるというのに、一切髪を濡らしていない。
だけど髪を濡らさないからといって行為が疎かになることなどなく、逆に行為が十全にできているにも関わらず、髪を濡らしていないことにプロって凄いと思った。
嬢が舐めるのをやめて、耳元に顔を寄せて、「気持ちよかった?」と囁いてきた。
蝶の毒牙にかけられている気分に酔いながら、「うん」と答えた。
いや~嬢って素晴らしいね。
「じゃあ準備するね」
嬢が湯を出て、さっき体を洗っていた床タイルの上に大きなマットを敷く。
このマット、凸凹のある、いかにもソープなソープマット。
ローションを目の前で作るのを見て、職人だなあとか思いつつ、その間もなんだかんだで雑談。
たまに話が途切れたりするけど、重い沈黙じゃなくて心地いい沈黙だった。
せっせとローション作ってる嬢がなんか可愛らしくてよかったよ、うん。
ローションを作り終え、マットにバシャーと塗りたくり、準備ができたので誘われる。
「思ってる以上に滑るから気をつけてね」
フォローも怠ることなく、踏ん張らないようにマットに乗って、うつ伏せを要求されたのでその形へ寝転ぶと、嬢が上に乗ってくる。
全身がローションまみれだから、とにかく滑る、ヌメる。
マットプレイってのは、要するにローションを活かして全身で性感マッサージをすることなのだと俺は思った。
背中に嬢の胸が当たっている、というよりは押し当てられていることが容易にイメージできた。
足には嬢のマンマンが当たっている。
濃い草がずりずりと当たり、たまにやけに柔らかいモノが当たっていた。
たぶん花ビラだ。
上半身と股間を当てながら嬢が上下に体を動かす。
よくもまぁ、あの滑るマットの上であんなに動けるものだと感心する。
動きながら、胸とかに口を当て、大きな音を立てて吸ってくる。
普通の快感ではないことは確か。
指先で肌をすっと触れられるようなくすぐったさってあるだろ?
あれが全身の至るところで起きている感じ。
俺は好きだ。
でもマットってのは、される方もする方も相性があるらしい。
だけど一度は経験してみるべきだ!
満遍なく全身を濡らしながら吸い上げる嬢。
乳首の先はとっくに硬くなっていて、その部分だけ感触が違って、またこれがいい。
例えが悪くて申し訳ないんだが、舌が凄い。
ドリルみたいに動き回る。
動きは速いし、押し当てられているとはっきりわかるほど圧迫が強い。
(人間の舌ってこんな動きすんの!?)ってなる。
キスの時とは全く違う舌の動き。
ローションが滑る音と嬢の淫らな息遣いが部屋を包む。
感じているのか、しんどいからか?
そんくらいの重労働だなとは思った。
でもその息遣いすらも甘美にしてしまう嬢。
プロは凄い。
舌で全身を舐めることを目標としているかのような動き。
てか、最終的には全部舐められたんだけど、背中から下がっていき、尻へ。
アナルではなく、普通にお尻も性感帯ってのは本当なんだなと俺は初めて知った。
丁寧に舐められていると、ほどよい快感がぞくぞくと昇ってくる。
でもアナルの弱い俺は、早くそこに来て欲しいと望むようになった。
そんな気持ちを見透かしたかのような、アナルを避けた嬢の動き。
う~ん、焦らすね!
周りを囲むように舐めていき、円を描くように舐めていき、手を股間の奥に伸ばして袋をつっとなぞられただけで、いつも以上の衝撃でのた打ち回る。
お預けを食らっていただけに快楽は増幅されていて、念願のアナルを強調するように舐め上げられた時は、どうしようもなく感じてしまい、女の子みたいな声が出た。
いやあ、ほんとプロは凄い。
アナルを舐められながら玉袋を爪でなぞられるというのは素晴らしい。
そしてマイサンを握られる。
つまり、穴、袋、棒の3点攻め。
男が喰らう中で、これ以上に気持ちのいい責められ方はないだろう。
油断するとまた喘ぎそうになるが、そう何度も女みたいに声を出すのはアレなので、色々アレなので、必死に声を殺す。
でもまあそれはそれで伝わるようで、「可愛いね」と言われた。
ここで、「なんかキモいんですけど~」とか言わないのは客商売だから当たり前なんだが、だけどまあ受け入れられることもあまりないので、なんだか嬉しい。
そして、そんな喜びってのは快楽に直結しているのか、また感度が増す。
でも、だからってイクまでやるわけじゃない。
だからマットは性感マッサージなんだろう。
次に反対側に向いた嬢は、俺の片足を掴み、胸に押し当ててグルグルと回す。
足の裏に乳首が当たる。
それは快感とは別の心地よさ。
体ではなく心の快楽を埋める行為なんだと思う。
ソープってのは体を満足させるだけじゃないんだぜ!
親指から順番に舐めて、最後の小指をフェラのようにズポズポと吸う。
これは意外に気持ちよかった。
小指に性感帯ってあるんですね、とか思った。
もう片方の足も同じように押し当てられて舐められる。
たまにふくらはぎを陰部の花ビラで擦る。
その行為で、『私(嬢)も気持ちよくなっちゃってるんです』と言わんばかりに、わざとらしすぎない(ここ重要!)喘ぎ声。
嬢ってのは触覚と聴覚を責めるプロだ。
うつ伏せの状態で最後にされたのが、足の下から腹に伸びるよう足を通して、もう片方の足で挟むような体勢になって、上下に動くやつ。
んー、説明が難しいな。
レズ物のAVで、花と花を押し当てるみたいなやつ。
それをされたんだが、これは純粋に気持ちいい。
でも全体的なマットの印象としては、今自分が何されてるのかわからない感じ。
これが大きい。
妄想が膨らむ膨らむ。
色々と終わり、仰向けに寝かされた。
「くすぐったくなかった?」
「ちょっとだけ」
「言ってくれていいんだよ?」
「でもそれより気持ちいいが上だから」
「そっか、よかった」
ニコニコな嬢は天使!
で、嬢は棒を咥えた。
手で擦ったり玉裏をなぞったり、激しく音を立てて吸い上げたりされると、つい腰が浮く。
どこからか取り出したゴムをいつの間にか棒の上に置いた嬢は、一発でそいつを口でハメた。
3秒にも満たない出来事だった。
凄いよ、あれ、ちょっと感動する。
あまりの手際の良さに感動する。
ソープ初心者が、「いつゴムを付けられたのか判らなかった」っていう話を聞いたことがあるけど、俺もちゃんと見てなかったら絶対に気づかなかったと思う。
最近のゴムは滅茶苦茶薄いし。
しかも嬢はゴムをつけた後も平然とフェラをするもんだから余計にわからなくなる。
(え、付けたよね?)って。
普通のセックスだと、ゴムを付けた後にフェラなんてしないじゃん?
そこから流れるような動作で俺の棒を花園へ迎え入れた嬢は、その状態で乳首を舐める。
いやあ、昔開発されたもんで、乳首弱いんすよね、俺。
軽く腰を動かしながら乳首をコロコロとドリル舌で弄び、だんだん嬢が本気になる。
騎乗位でパンパンと跳ねる嬢。
締まりのいい悪いってあるじゃないですか。
あれって、『ビッチだからー』とか関係ないんだろうね。
少なくとも、その嬢は締まりが良かった。
ちなみに俺の息子は平均サイズよりちょい上くらい。
ところで、嬢が確認出来るように時計を見える位置に置いるんだけど、俺、初めて見たわ。
15分も休みなしで動き続ける女性を。
まじ、プロって凄い。
でも、申し訳ないことに俺はイケなかった。
騎乗位だとイケないってのもあるし、これは相性の問題なんだけどな、俺ってかなり痩せてるんだわ。
んで、その嬢も痩せてるんだわ。
だから骨が結構当たるわけ。
15分も頑張ってもらったけど、さすがに申し訳なくなってきて、時間もなくなってきたので正常位へ。
今さらだけど、嬢の胸はCカップくらいだったな。
あの細さでCカップはなかなか見応えがあった。
正常位になってわかったが、ローションマットってのは本当に動きづらい。
膝で踏ん張りがきかない。
一応、滑り止めにタオルが敷いてあるんだけど、それでも滑る。
よくあんなに動けたもんだと、しみじみ思った。
次は俺が上になって動く番。
なんだかんだでそれは5分程度なんだが、ともあれ滞りなくフィニッシュ。
イッた後、「ありがとう」って言われた。
「それはこっちの台詞だよ」と言うと、「気持ちよくしてくれてありがとう」って。
いやあ、最後までプロ!
フィニッシュ後も時間があるとそのままマットで体を洗うそうだけど、そのときは時間がなかったので、そのまま湯船に浸かり、体を洗ってもらう。
テキパキ嬢だ。
洗ってもらい、タオルで拭いてもらい、至れり尽くせりで服を着て、キス。
もう何度キスをしてもらったかわからない。
良かった、うん。
する前とした後じゃ、俺の心の開き方が違った。
それは要するに、嬢が上手く緊張を解してくれたってことだ。
時間が来たので部屋を出る。
その時にキスをして、エレベーターを呼び、来るまでキスをして、扉が開いたので中へ。
扉が締まらないように手で止めて、またキス。
この何とも言えないひとときが今も頭から離れない。
「またね」
ニコニコと最後まで綺麗な笑みで送ってくれた嬢は手を小さく振っていた。
これにて初ソープ体験談は終了。
行ったことがないやつは行くべきだ!
人生損してる。
匠の技はまじで匠だ。
感動もん。
まあ俺がいい嬢に会えたってのもあるかもしれないが。