挿し絵とともに私はその文章を丸暗記して、心の中で再現フィルムにして映し出していました。
低学年の頃から私が気になってたのが、文章の中の『男性自身』という言いまわしでした。
・・・電車に、中年のサラリーマンが入って来ました。
彼は私の隣に座ると膝の上に鞄を置き、人目もはばからずに突然、男性自身を出したのです。
男の人の『男性自身』って・・・?
初めは意味がわかりませんでしたが、たくさんの体験談や記事などを読むうちに、それが男の人の『おちんちん』を示していることが分かってきました。
(おちんちんならおちんちんと書けばいいのに・・・)
そう思いました。
でも学年が進むにつれて、女は女同士で通じるキーワードでエッチな話をした方が良いことが分かってきました。
小5の時でした。
秋の夕方、近くのショッピングセンターの書店に向かっていました。
エスカレーターで2階に昇ろうとした時、上の段に立ってた高校の制服を着たお兄さんが私の方を向いて、身体の前に持っていたカバンをスッと横に動かしたのです。
(えっ?)
驚きました。
お兄さんのズボンから『男性自身』が出ているのです。
お兄さんは指で男性自身を摘んで、私にその裏側を見せました。
私は父親以外の大人の人の男性自身を見たのは初めてでした。
(あんな、皮を剥いた甘栗みたいになってるんだ・・・)
お兄さんはサッとカバンで男性自身を隠して、駆け上がっていきました。
私は何も出来ませんでした。
(エスカレーターなんかで、男性自身を見せつける人がいるなんて・・・)
私は、まだ目の前にお兄さんの男性自身がチラチラしてるような感じがしたままで書店に向かいました。
書店に近づくと突然、グッと後ろから書店の向こうの階段のところに押されていきました。
階段の踊場で、私は壁を向いたまま押さえつけられました。
後ろから声がしました。
「さっきお前、俺のチンポ見ただろ」
私は強引に身体の向きを変えられました。
そこにはエスカレーターで見たお兄さんがいました。
(見たって言うか、見せたのはお兄さんじゃない・・・)
そう思いましたが、怖くて声が出ません。
お兄さんは私の前にしゃがんで、一気に私のズボンと下着を引き下ろしました。
私のおへその下が、知らない人に見られてしまいました。
お兄さんは、私のおへその下をつついて言いました。
「このオシッコが出てくるところはなんていう名前なの?」
「お、オンナのコ・・・」
私が言ったのは、女性雑誌で使ってた呼び名でした。
お兄さんはニヤニヤ笑って言いました。
「ここはね、オマンコっていうんだよ。言ってごらん」
「オマンコ・・・」
私が言うと、お兄さんはそこを軽くつついて・・・。
「キレイなオマンコだね。痛いことしないから、ちょっと貸してくれる?」
お兄さんはズボンから男性自身を出しました。
それはさっき見たのと違っていて、斜め上を向いて、先の甘栗みたいなところは赤っぽく怒りの形相を見せていました。
「怖い?だったら黙っててよ。変に声をあげたら、来た人がオマンコ丸見えの君の姿も見てしまうからね」
そう言うとお兄さんは私を抱き上げました。
そして男性自身を私のオンナのコの下にくっつけたのです。
お兄さんは身体を揺らしはじめました。
私はこれが、いつも女性雑誌の体験談に書いてある『セックス』だと思いました。
「気持ちいいかい?」
お兄さんが聞きました。
私は小さく頷きました。
私の『オンナのコ』は、確かにお兄さんの男性自身で気持ち良くなっていたのです。
お兄さんが身体の動きを止めて、「ううっ・・・」と呻きました。
私のお尻の辺りに熱い感覚が走りました。
これが体験談で知っていた男の人の『射精』だなと思いました。
お兄さんはしばらく私を抱いていましたが、急に私を突き飛ばすように離して男性自身をティッシュで拭くと、私にもティッシュを渡して、「お前もちゃんとオマンコを拭いておけ」とだけ言い、走って階段から逃げていきました。
私はオンナのコをティッシュで拭いていて、初めて気がつきました。
私はセックスしたんじゃなくて、お兄さんの男性自身を私のオンナのコに擦りつけられていただけのようでした。
でも、それから私は変わりました。
雑誌の体験談を読みながらお兄さんの男性自身のことを思い出して、下着の奥を弄るようになったのです。
そして下着の奥にある、弄ると気持ちいい場所のことを『オンナのコ』から、お兄さんが教えてくれた『オマンコ』と呼ぶようになりました・・・。