(1人で行くか?)
なんて考えたりもしたが、それはそれでなんか寂しいしね。
諦めかけたが、妹(サトミ、19歳、専門学校)に声をかけてみた。
ま、ダメ元だけど。
妹のヤツは運動オンチで、スノボも含め、スキーなんてやったことがない。
ましてや俺とも、そんなに仲が良いわけじゃなく、2人で遊びになんて行ったこともない。
どうせ「きもい」とか「うざい」とか言われ、軽くあしらわれると予想していたのだが、予想に反し、「お兄ちゃん、連れてって」と。
妹のヤツ、普段は「兄ちゃん」と言うくせに、頼み事をする時だけは「お兄ちゃん」になる。
俺にしてみたら、彼女と行くにしても1人で運転するわけだし、誰でもいいから眠気覚ましの話し相手が欲しかったってのが本音。
要は、一緒に行ってさえしてくれれば、相手は誰でも良かった。
これでスキーに行けると、ただそれだけが嬉しかった。
妹のヤツ、生まれて初めてのスキーってことで意外と燃えていた。
ウェアや帽子、グローブやゴーグル、おまけに靴まで、たぶん親父にねだったのだろうが、あっさり揃えやがった。
親父も甘いよな・・・。
俺なんか、大学時代のバイト代を貯めて、どうにかこうにか買ったんだし、板なんて働き出してやっと買ったってのに。
ど素人のくせして、『ellesse』のウェアなんか買って俺に見せびらかす妹を見て、少し腹立たしく思ったりしたよ。
男親って、どうしてこんなに娘に甘いかね?
そんなこんなで金曜日の夜、仕事が終わって帰宅するとすぐ助手席に妹を乗せて、俺は芸北に向けて出発した。
芸北にはスキー専用のゲレンデがあり、俺はそこがお気に入り。
あまり綺麗ではないし、広くもないけど、安心して滑れるところがいい。
ちなみに俺んちは福岡市ね。
出発するや否や、妹のヤツ、30分くらいベラベラと喋ってたと思ったら急に寝ちまいやがって・・・。
俺は暗い車内に1人って感じになってしまった。
「一緒に行く意味ねぇじゃん・・・」
1人呟きながら俺は車を走らせた。
もともと眠くなる高速では行く気がなくて、3号線、2号線をひたすら走り、4時前に芸北国際に着いた。
土曜日、俺は滑りっぱなし。
ど素人の妹が俺に着いて来れるはずはないから、スクールの1日コースに強制入学。
俺が教えると俺自身が滑れなくなるし、きっとイライラしてスパルタになるし、俺の為にも本人の為にも、金はかかるがそれが正解だと思う。
ところが夕方になって、俺がいた上級者コースに妹が上がってきた。
「大丈夫か?」と心配したが、こけ方をちゃんと習ったらしく、とりあえず怪我はしなかった。
ってか、そこそこには滑ってた。
ちゃんとスクールで覚えたからか、ボーゲンはなかなか様になってて、ちょっと驚いた。
2、3回、一緒に上級を滑ったかな。
日も暮れて来たので、初日はそれで終わり。
その夜は広島市内のウィークリーマンションに泊まった。
「彼氏と来たかったな~」なんて、妹のヤツ・・・。
それは俺のセリフだって!
翌日昼には、こっちを発つつもりだからね。
運転で疲れてたし、明日に備えて早く寝なくっちゃ。
シャワーを浴び、コンビニ弁当を食べ、さっさと寝た。
当然だけど別々。
翌日、スキー場に急ぐ車の中で、「今日は一緒に滑ろうね」と妹が・・・。
「そりゃいいけど、こけても待っててやんねぇぞ」と冷たく言う。
妹に対する兄の態度なんて、みんなそんなもんだ。
そしたら妹、「誰か優しい男の人がナンパしてくれないかな~」だって。
ナンパは期待できないのが、このスキー場。
スキーヤーばかりだから、そんなに若いのはいない。
ま、そっちの方が、俺にしてみりゃ都合いいんだけどね。
ところが妹、一緒に滑ってみたら、今日は意外と転ばずに遅いなりについて来やがる。
振り切ろうと思えば振り切れるが、こけないなら、あえて振り切る必要はない。
結局、昼過ぎまでずっと一緒に滑ってた。
スキーを終え、さぁ帰ろうと思ったが、妹のヤツ、「せっかく広島まで来たんだから、お好み焼きを食べよう」とか言いやがって。
芸北にはよく行くし、広島市内のウィークリーマンションにもよく泊まる俺だが・・・。
(そういやお好み焼きは食べたことないな)
なんて考えたのが甘かった。
お好み焼きを食べ終え、車に乗った時はもう夕方。
満腹になったことで若干眠気を覚えた俺。
そんな俺に、「宮島にも行ってみたい」と妹が言う。
「彼氏と行け!」
「いいじゃん、連れて行ってくれても・・・」
拗ねた妹を宮島まで連れて行く、俺は優しい兄貴だ。
でも宮島に着いたら、すでに真っ暗で何も見えやしない。
落ち込んだ妹をからかいながら、そのまま2号線を下って行った。
高速で帰れば良かったんだけどね・・・。
すぐに眠りに落ちた妹。
俺も1人にされ、睡魔と闘うことに。
だが岩国で睡魔に負け、コンビニの駐車場に車を停めて眠りに落ちた。
寒くてエンジンをかけてたのが悪く、店員に起こされたのが22時。
ま、少し寝たから大丈夫だろうと、また車を走らせる。
ところが徳山あたりで、また睡魔。
(だめだ・・・疲れきってる・・・)
どうにかこうにか宇部あたりまで車を走らせた所で妹が起きた。
「お腹空いた~」
ラーメンをすすり、さぁ帰ろうと思ったが、かなり眠い。
妹は妹で、「シャワー浴びたい」とか言ってるし。
で、相談した結果、ラブホテルに泊まるかと・・・。
風呂もあるし、ビジホに泊まるより安いし、ま、寝るだけなら文句はない。
最初は妹のヤツ、「え~っ?」とか言ってたが、別にナニしようってわけじゃなく・・・。
「寝るのは別々だからね」と約束させられ、俺はラブホに車を入れた。
妹にお湯を張ってるもらってる間、俺はテレビを観ていたが、いつの間にか落ちていた。
「お風呂入りなよ」と起こされ、湯船に入ってまた爆睡。
声に気付いて目を覚ますと、妹が風呂の入り口から顔を出してる。
「覗くなよ」とからかうと、「ばかっ!」と言われてドアを閉められた。
どうにかこうにか上がって、備え付けの薄手のガウンを着て、ベッドに横たわる俺。
「ソファーで寝てよ」と妹が言ってたが、「あぁ」と返事をするも体が動かず。
それ以降の記憶は無い。
ふと寝苦しさに目が覚めた。
何気に時計を見ると、5時を少し回ったところ。
いつの間にか、きちんとベッドで眠っていた。
そして横には妹が・・・。
なぜか妹に腕枕なんかしてて、しかも妹のヤツ、俺に抱きつき、胸に顔を埋めている。
(な、なんだ?)
ちと動揺。
妹もガウンを着てたが、覗いた谷間を見る限り、どうもノーブラっぽい。
そしてその胸が俺の体に密着してる。
もっと動揺した。
朝勃起か、それとも興奮したのか・・・息子はMAX状態だった。
(や、やべぇ・・・)
それっきり眠れなかった俺。
腕を抜き、ソファーに移ろうかと思ったが、妹が目を覚ましでもしたら股間のMAXを見られちまう。
それもマズイ・・・。
俺は出来るだけ思考を変え、MINに持っていけるように善処した。
「兄ちゃん、勃起ってるよ」
妹に突然言われ、俺はますます動揺した。
「はぁ?お前、起きてたの?」
「いや、今起きた」
「そう」
「兄ちゃん、勃起ってるよ。妹に興奮した?」
腕枕をされ、抱きついた状態のまま妹が俺に尋ねる。
「朝勃起だし!」
俺は強く否定したが、それがまずかったか・・・。
妹は「そう?」とか言って、ますます俺に強く抱きついてき、足まで絡めてきた。
(マ、マズイって・・・)
「考えてみたら、一緒に寝るのなんて久々だねぇ」
感慨深かそうな妹に、「そうだね・・・」と返すが、俺の心はここにあらず。
「兄ちゃんが中学生になってから一緒に寝たことないもんね~」
「そうだね・・・」
妹は、ちょっとだけ体を布団から出すと、いきなり俺の頬にキスしてきた。
「な、なんだよ?」
「スキー楽しかったから、そのお礼」
「お礼ってお前・・・フツー兄貴にキスするか?」
「ほっぺだからいいじゃん。じゃ兄ちゃん、フツー妹に興奮すんの?」
「興奮なんかしてねぇよ!」
「してんじゃん」
足で股間グリグリ。
「ば、ばか!やめろって」
「やっぱ興奮してるし」
「だからしてねぇって!」
直後に自分の胸を押し当ててくる。
「わ、分かったから・・・やめろって!」
「興奮してるんでしょ?」
「あぁ・・・してるよ・・・」
「良かった、まるで無反応の方が女としては辛いのよね」
「ほうっ。お前も女になったってか!」
胸を押し当ててくる妹。
「分かった!分かったから・・・はい、サトミは女です」
「分かればよろしい」
それからしばらく妹は、学校のこととか、どんな仕事に就きたいかとか・・・色々と話してきた。
でも俺、正直あんまり耳に入ってなくて、絡められた足と当たってる胸にばかり神経が行ってた。
それを知ってか知らずか、妹はずっと、その体勢を変えようとしない。
1時間近く、そのままだったかな・・・。
話が彼氏の話になり、最近ケンカしたことを言い出した途端、突然すすり泣きやがって。
俺の胸に顔うずめて泣くもんだから、俺・・・思わず肩を抱き寄せてしまった。
そしたら妹、ますます大声出して泣きやがって。
妹が泣いてる間、ずっと頭を触ってた俺。
変な気はなかったんだけど、なんとなく、ただ可哀想な弱々しい1人の女として、その時は見てたかな。
ひとしきり泣いた妹、「ごめんね」と言って笑った。
「なんであたし、兄ちゃんにこんな話をしたんだろうね・・・」
「ま、そんな心境だったんじゃないか?」
「そだね。それにしても兄ちゃん・・・優しいね」
「ばーか!」
「アリガト」
そう言うと、妹はまた頬にキスをした。
「あれ?今度は無言?」
「さっきされたから、もう免疫が出来たし」
「そうかな~」
突然妹が体を起こすと、俺の上に乗ってきやがった。
「ここ・・・まだビンビンですがぁ?」
そう言うと足ですりすり。
上に乗った反動で妹の足が肌蹴てるのは、その感触で分かった。
「へへへ。『興奮してる』って白状しなさい!」
顔を近づけ、足でスリスリしながら迫る妹。
「あー・・・してるかもなー」
「素直じゃないなぁ、兄ちゃん・・・」
そう言うと妹、今度は口にチュッって・・・。
「お前、何すんだよ!」
俺はそう返すのが精一杯・・・。
「嫌?」
そう言うと妹、今度はチュ~ッって・・・。
「嫌じゃないよね?嫌だったら、あたしを振り払ってるもんね?」
いや・・・ま・・・確かにそうなんだけど・・・。
「もう1回、キスしていい?」
今度はもっと長くて、しかも1回どころか何度も・・・。
「兄ちゃん、ありがと・・・誘ってくれて・・・」
そしてまた長いキス。
「楽しかったよ」
長いキス。
「好き・・・」
さらにディープキス。
「もっと大きくなってるよ・・・」
ディープキスしながら手で確認してくる妹。
そこまでされたら俺だってもう止まらない。
妹のガウンの帯を解く。
そして肌蹴させると、妹も俺のガウンを解き、前を肌蹴させた。
妹は両手で俺の顔を押さえ、体を密着させて俺にキスをする。
俺は妹の背中に手を回し、しっかりと抱き締めた。
「舐めていい?」
妹はそう言うと布団に潜り、俺のパンツに手をかけ、ゆっくりと下ろした。
そしてしばらくは感触を楽しむかのように手で触っていたが、やがて・・・。
<続く>