その日、久々に行ったら新しい人がいました。

（新人さんかな？）と思ったのですが、４０代後半のベテラン風の人だったので、（転職かー）と勝手に思っていたんです。

いつも担当してくれている人がお休みだったので、手の空いているそのベテラン風のおじさんに頼むことにしました。

見た目がベテランなので、（任せて大丈夫かなー）と思ったら想像以上に上手で、いつの間にかウトウトしてしまうほどでした。

口の端からよだれが垂れそうになってふっと起きたら、太ももの辺りをマッサージされていました。

「あの・・・腰をお願いしたんですけど」

「立ち仕事でしょ？太ももが凝ってると腰も凝るんですよ」

そう言ってマッサージを続けられました。

確かに太もものマッサージは気持ち良くて、気づけば腰の痛みも楽になっていました。

（さすがベテランさん。これからはこの人に頼もうかなー）

そう思っていたら、お尻の割れ目に何度か手が当たるようになってきて・・・。

なんか嫌な感じがしたので手で押さえようとしたら、「どうかしましたか？」と聞かれて、つい、「いえ、大丈夫です」と言ってしまいました。

すると、『何も言わない子だ』と思われたのか、大胆にガツガツとお尻を揉まれました。

マッサージというより鷲掴みです。

それでも他のお客さんの手前、なんだか大きな声は出せなくて・・・。

今思えば、そこで騒いでいれば良かったんです。

お尻を揉まれまくられたせいで整体用の着衣も捲れ上がり、たぶんパンツが丸見えになっていたと思います・・・。

明らかにこれは痴漢だと思ったので起き上がろうとしましたが、強い力で腰を押さえつけられて起き上がるこができません。

とても怖かったです。

ゆっくりと割れ目を指で弄られました。

（このままだと犯される！）

誰でもいいから異変に気づいて欲しくて大きく咳払いをしました。

すると受付のおばちゃんが、「◯◯ちゃん大丈夫？お水を持ってこようか？」と聞いてくれました。

「お願いします！」

元気良く言うと、痴漢男は何事もなかったようにタオルを私にかけ、通常のマッサージに戻しました。

すぐにおばちゃんがお水を持ってきてくれたので、私はほっとしました。

・・・でも。

おばちゃんがいなくなると、また痴漢行為が始まりました。

必死に手で押さえましたが、お尻をたくさん触られました。

痴漢男の息が荒くなり、このままではチンコを触らせられたりしそうで気持ち悪かったです。

「今日はもういいです」

拒絶の声を振り絞っても痴漢男は、「じゃあ終わりのマッサージをするね」と言って、残り１０分間、きっちり痴漢してきました。

マッサージという名の変態行為が終わると痴漢男は、「タイ古式ですから、ちょっと違和感あったかもしれませんが、マッサージ効果はあったと思いますよ」と自慢気なんです。

無性に腹が立ちましたが、確かに腰痛は軽くなりました。

後で電話でクレーム入れてやろうと思いましたが、そんなことをしたらもう二度とその整体に行くことはできないので・・・本当に悩みました・・・。

家に帰ってもまだモヤモヤしていると、母が帰って来るなりいきなり言ったんです。

「◯◯！あそこの整体じじいにセクハラされなかった！？」って。

私は驚きのあまり、「なんで？」と聞いたら、お隣の娘さん（２０代・ＯＬ）がマッサージ中に体を触られたと、痴漢被害を訴えていたそうなんです。

ただ、お隣の子はお世辞にも可愛いとは言えないおデブちゃん。

なので整体師の痴漢をあまり信じてもらえなかったようです。

「痴漢・・・された」

今しかないと思い、私は勇気を持って母に痴漢されたことを打ち明けました。

すると母は「あのじじい！」と怒鳴った後、「誰でもいいーんじゃねーか！」と一言。

痴漢されたことよりも、母にそう言われたことが悲しかったです。