5年生になって萌ちゃんと同じクラスになった。
数ヶ月が経過してクラスの連中が仲良くなっても、萌ちゃんは浮いた存在で友達がいなかった。
当時の僕の趣味はスカート捲りで、新しいクラスの女の子のも片っ端から捲っていった。
でもなぜか萌ちゃんのだけは捲る勇気が出せなかった。
5年生の夏休みだったと思う。
萌ちゃんの身長はさらに伸びた。
もう男子全員を見下げるほどだったように思う。
体の発育もすごくて完全に小学生には見えなくなった。
声も低くて女の子が持つ幼い雰囲気はなく、大人の女性の雰囲気さえ漂い始めた。
表情にも憂いを帯びて、先生ですらも萌ちゃんだけは特別扱いしているように見えた。
その頃、僕には目標がひとつあった。
萌ちゃんのスカートを捲ることだった。
夏休みが明けた9月上旬。
僕は実行に移すことにした。
(どんな反応をするんだろう・・・?どんな表情になるんだろう・・・?)
普段はないことなのに心臓のドキドキが止まらなかった。
ある日の朝だった。
萌ちゃんがスカートを穿いてきた。
長い足がきれいだった。
(今日しかない!)
僕は決心した。
お昼休みだったと思う。
僕は萌ちゃんのスカートを捲った。
白い下着が見えた。
「白だーっ!!!」
教室中に響き渡る声で萌ちゃんのパンツの色をクラスの連中に教えた。
その瞬間。
僕は萌ちゃんにビンタされた。
パーンっ!!!
時が止まった。
ものすごい音が響いた。
一瞬で教室が静かになった。
みんな固まって動かなくなった。
萌ちゃんは外に出て行ってしまった。
僕は左側の顔がジンジンするのを感じながら何事もなかったかのように席についた。
やがて僕のまわりに女子が集まり始めた。
「萌ちゃんにあんなことしちゃダメよ」
「謝りなさいよ」
萌ちゃんは友達がいないと思っていたが、意外と慕われていたことを知った。
僕は廊下に出て萌ちゃんを探したが見つからなかったので教室に戻った。
昼休みが終わる直前に萌ちゃんは戻ってきた。
その日の放課後。
偶然にも掃除当番の中に僕と萌ちゃんがいた。
萌ちゃんが僕の方に近づいてきた。
また引っ叩かれると思った僕は体を固くして身構えるていると、「後で校舎の裏の方に来て」と耳打ちされた。
僕の体がガクガク震え始め、掃除どころではなくなってしまった。
(もっとすごいお仕置きをされるんだ・・・)
そう思うと、今すぐすべてを放り投げて家に帰りたくなった。
萌ちゃんのスカートを捲ったことを死ぬほど後悔した。
やがて重い足を引きずりながら校舎の裏へ。
萌ちゃんは先に来て待っていてくれた。
僕は萌ちゃんの5メートル以内には近寄れず、ちょっと離れたところで足が止まった。
「もっと近くに来ていいよ」
僕は少しずつ萌ちゃんに歩み寄った。
まともに顔も見れなかった。
「ごめんなさい!!」
萌ちゃんは僕に頭を下げた。
「へ?」
「引っ叩いてゴメン。ビックリしてつい手が出ちゃったの」
萌ちゃんは何度も僕に頭を下げた。
「な、なんで謝るの?」
「だって・・・あんなことくらいで叩いちゃって」
「悪いことしたのは僕なのに・・・」
どういうわけか僕の目から涙が溢れた。
「泣かないで」
「え・・・いや・・・泣くつもりないんだけど・・・なんでだろう・・・変だよね」
泣きながら変な言い訳をしていた。
「ごめんね。ちゃんと見せてあげるから」
萌ちゃんはおもむろに僕の前でスカートを持ち上げた。
「へ?」
目の前には下着を丸出しにしている萌ちゃんの姿。
パンツの下の方にはメコ筋のようなものまで見える。
(そ、そんなことしなくてもいいのに・・・)
嗚咽をあげていた僕はまともに声を出すこともできず・・・。
「これじゃダメ?じゃあちょっと待ってて」
スカートを下ろすと萌ちゃんは、なんとパンツを脱ぎ始めた。
「へ?」
あまりの出来事に僕の思考回路は完全に停止。
何も穿いていない状態で萌ちゃんはスカートを捲った。
(!!!)
僕は動けなかった。
けど目線だけは萌ちゃんの股間をしっかりと見ていた。
われめの上に薄っすら毛のようなものが生えているのが見えた。
「もうこれでいい?」
僕は必死に頭を縦に振ることぐらいしかできず、何度も何度も頷いた。
萌ちゃんはパンツを穿くと、「じゃあ私、帰るね」と言って僕の前から去って行った。
あまりの出来事に僕はその場からしばらく動けなかった。
数日後。
相変わらずスカート捲りに明け暮れる僕がいた。
「萌ちゃんみたいに引っ叩くよ!」
そう言ってくる子もいたが、気にせずちょっかい出してはスカートを捲った。
萌ちゃんは何事もなかったかのように授業を受けていた。
その日の放課後。
帰宅しようとすると偶然にも萌ちゃんと一緒になった。
「あれ?同じ方向だっけ?」
萌ちゃんの方から話しかけてくれた。
僕はなんだか嬉しくて、この前のことを詫びた。
「萌ちゃん、この前はゴメンね」
「ううん、私のほうこそ」
「あんなことしてくれなくても良かったのに」
「え?だって何にも言わないから怒ってると思って」
「僕、泣いてたからしゃべれなかっただけだよ」
「え?そうなの?私、恥ずかしいことしちゃった」
2人で大笑いした。
僕と萌ちゃんの距離が近くなった。
「ねえ、雄太君って、なんでスカート捲りするの?」
「なんでだろう。自分でもよくわかんないや」
「家に寄ってかない?」
「え?萌ちゃんちに?」
「うん、おいでよ」
「うん」
僕は萌ちゃんの家に立ち寄った。
萌ちゃんは自分の部屋に僕を招いてくれた。
「冷たいお茶どうぞ」
「ありがとう」
暑い日だったので冷茶がとても美味しかった。
「ねえ、これ見て」
萌ちゃんは洋服ダンスの前に僕を呼んだ。
中には萌ちゃんの下着がギッシリと詰まっていた。
「これ全部、萌ちゃんのパンツ?」
「こっちがブラなの」
萌ちゃんが説明してくれた。
「この前穿いてた白いのはこれ」
「これが私のお気に入りなの。ピンク色で可愛いでしょ」
「いつもお母さんに洗ってもらってるんだけど、6年になったら自分で洗いなさいって」
・・・萌ちゃんは大人っぽいけどまだ子供なんだ・・・。
一生懸命に下着の説明をする萌ちゃんを見ていると、なんだか笑えてきた。
「どうしたの?何笑ってんの?」
「ううん、なんでもない。萌ちゃんありがと。もういいよ」
「え?雄太君って下着に興味があってスカートを捲ってんじゃないの?」
「違うよ」
「え?下着じゃないの?やっぱり中身なの?」
「萌ちゃん大好きだよ。また一緒に帰ろうね。ありがとう」
萌ちゃんの目が点になっていた。
僕は萌ちゃんの家を後にした。
なんだかとても清々しい気分だった。
それから萌ちゃんとの長い付き合いがスタートした。
<続く>