1人で部屋で過ごす時間が多く、何の刺激もないままに専業主婦として暮らしていました。
ストレスが溜まり、どうしていいのか悩んでいました。
ある日、お酒も飲めない私は、コンビニで私の前に並んでいた若い女性が買ったタバコと同じものを買っていました。
短大時代には友達から誘われて少し吸っていた時期もありましたが、20数年ぶりに部屋の換気扇の下で、隠れタバコをするようになっていました。
友達の勧めもあってパートをすることに決め、週末は除いた時間に働ける場所として、ある街の不動産会社にパートとして働き出しました。
その会社は2店舗あり、9時から5時まで、定休日の水曜日以外は金曜日まで働きました。
会社は月に一度、社員懇親会のような宴席を設けていました。
そこで別の店舗にいた彼と知り合ったのでした。
ある水曜日、駅近くのドラッグストアでレジに並んでいると、彼が背後から声をかけてきました。
そんな私のカゴには生理用品の袋がありました。
咄嗟に隠したものの彼には見られたはずでした。
恥ずかしがっている私を彼は、「お茶でもどうですか?」と誘ってくれました。
まだ若い彼に、ひと回り以上も年上の私は、どう映っていたでしょう。
時折、彼は仕事で私の店舗にやって来ました。
挨拶をして軽く話す程度から少しずつ親しくなり、(素敵な人だなあ・・・)と私は女の視線で眺めるようになっていたのでした。
それからの私は彼のことが気になって、ご飯を作っていても、食べていても、洗い物をしていても、お風呂に入っても、お化粧を落としてドレッサーの鏡で髪を解いていても、ベッドに入ってからも、彼のことばかり考えていました。
「嫌だわぁ・・・」
1人呟く私は恋煩いの重症だったのです。
その後、彼が会社の一泊旅行で買って来てくれた素敵なピアスを、そっと受け取りました。
小さな輝く星が垂れたものでした。
社内連絡網で、彼も私もお互いのスマホの番号は知っていました。
あるお休みの水曜日、彼に誘われた気分転換のドライブで、私は彼の車の助手席に乗っていました。
色んな話をして楽しかったし、こんな自分の時間が嬉しかった。
最寄り駅まで私を送ってくれた彼に肩を抱かれ、そっと顔が近づいて来て・・・。
彼との初めてのキスは柔らかくて甘いものでした。
業界の講習会に、私の店舗の営業さんは忙しくて私が出席し、もうひとつの店舗からは彼が出席でした。
ホールのような会場で彼と並んで座り、私の鞄に隠した手で彼は私の手を握ってきました。
ドキドキしながらも、講習会が終わるまで彼と手を握り合っていました。
時折彼は意地悪して、スカートの裾からストッキングに包まれた私の膝を撫でていましたが・・・。
会社には戻らなくてもいい時間だったので、直帰することを店舗に連絡すると、彼も自分の店舗にそう電話しました。
午後5時からは私と彼だけの時間でした。
彼の車で郊外へ向かい、2人でお話をしてコーヒーを飲みました。
どちらともなく、そんな雰囲気が流れてきて、「いい香りがする」と彼は私の顔に近付きました。
そして不意にキスされ、抱き締められ、彼の腕の中で熱いキスを交わしました。
「もっと静かなところへ行こうか?」
彼のその言葉がすべてでした。
私は小さく頷いていたのです。
そんな彼に導かれたラブホテルは、思い出せないほど遠くの過去の出来事でした。
4年も男性の体から遠ざかっていましたが、冬眠していても女の体の感触は本能的に覚えていたのでしょう。
彼の優しい愛撫を受け止めて深い眠りから覚めた私の体は一気に駆け上がっていきました。
男性に抱かれるのも、男性のモノを見るのも4年ぶりでした。
主人以外の男性なら22年ぶりのことでした。
彼のモノは若く逞しく立派でした。
そして、これほどまで優しく丁寧に入念に愛してもらったのは彼が初めてでした。
母親でも妻でもなく、1人の女として彼の腕の中で抱かれ、愛されました。
開いた脚の間で、どちらかと言えば薄いヘアの私の部分に顔を埋める彼は、女の扱い方や知識、要領、愛し方を知り尽くしているようでした。
内腿からあそこの周辺を焦らすだけ焦らし、彼の舌は私の縦の亀裂を左右に開いて滑らかに這いました。
こんな快感は、ずっと忘れていた遠い昔でした。
すでに充血した蕾を舌先でソフトに舐め転がし、そっと吸い上げては離れ、ヒダの外も内側も丁寧に舐め、ヒダごと吸い上げられ、尿道口から蕾へと戻り、そっと膣の中には硬い舌先を挿入してきました。
(もうどうなってもいい・・・)
意識が飛びそうになるほど彼は大切に私を、私の体を扱ってくれました。
仕上げとして、濡れたあそこの愛液を彼はすすり上げ、飲み干してくれました。
(こんなに愛してくれている・・・)
私は彼の愛撫を受けながら遠い記憶の絶頂を甦らせていました。
彼の手に導かれて彼のモノに触れ、彼のモノを唇に挟み口の中に、そして喉奥まで含んでいました。
彼の硬くなったモノは本当に立派でした。
それ以上は無理なほどに私の体の奥深くまで挿入し、腰を進めて私に快感を導いてくれました。
薄いゴム一枚越しに彼は私の体内で果て、私も昇り詰めていました。
彼の腕の中で、その余韻に浸り、私は女の時間を取り戻していました。
彼と初めて結ばれてから1週間後、その日は雨の日でした。
彼が私の店に来て仕事を終えました。
私の耳には彼からのピアスが光っていました。
その夕方は送ってもらうだけの予定だった・・・はずなのに・・・。
雨の中、郊外へ向かう彼の車の中に私はいました。
自然と重なり合う唇、腕を回し抱き締め合う2人。
雨の音などもう聞こえませんでした。
私の手を彼が股間に導き、「舐めて」と耳元で囁かれると、コクリと私は頷いていました。
スラックスのファスナーを下げ、トランクスから出て来た彼の硬くて長いモノを、私は愛しく口に含んでいました。
興奮した彼と、そんな彼を見て興奮する私。
2人だけの世界でした。
彼の手がスカートの下に潜り、ストッキング越しに撫でられると理性の制限が解かれました。
「したい」
「ここで?」
彼は頷きました。
「持っているの?」
彼はどこからか取り出したコンドームの袋を私に見せました。
機転を利かせて私は息子に電話を掛け、少し遅くなることを伝えました。
彼は私の左手を持ち、「これが邪魔だね」と言い、私の薬指の結婚指輪を器用に外して前に置きました。
妙な背徳感を得ながらも、もう完全に私は1人の女でした。
靴を脱ぎ、ストッキングを優しく彼に脱がされ、彼は狭い助手席の前に移りました。
パンティも彼に脱がされ、片足に引っ掛けたままで足を開き、シートを倒しました。
彼は大きく開かれた私の脚の間に入り、位置を決めて腰を進めました。
「あっ・・・」
挿入される瞬間のこの快感だけは、男性には分からない女だけのものでしょうか。
静かに腰を進め、彼のモノが根元まで私の中に収まりました。
隙間なく拡張された膣の中で彼のモノはまるで生き物でした。
薄い粘膜と触れ合う摩擦を受け止め、彼の背中を抱き締め、必死に声を殺して私は快感に耐えていたつもりでした。
「はあ・・・あ・・・いや・・・ああ・・・」
彼の鼓動を受け止め、彼は果て、私も果てました。
今では1週間に一度くらい、彼のためにお弁当を作ってあげています。
彼は私の店舗に来ると、他に誰もいない時にはそっとキスしたり、「まだ残っている?」と意地悪く私の耳元で囁きます。
私の左胸のブラのカップの上には彼が残した赤いキスマークがありました。
「また付けないとね」
そう言って彼はお店を出て行きました。
そんな彼の背中を見送る私は、女として最高に幸せな時間を過ごしています。