ベッドに転がり込み、俺もユキエさんも無言で裸になった。
上から見下ろしたユキエさんはきれいだった。
細い指で俺のを握ると・・・。
「あれからずーっとおかしかったのよ、主人にも自分からせがんだりして恥ずかしかった」
今までの態度が嘘のように、俺のチンチンを懐かしそうに擦った。
俺はテンパり、そのまま先を入れた。
ユキエさんは十分オッケーだったようで、ぬちゃっと音を出して俺のチンチンは入っていった。
半年ぶりの気持ちよさをチンチン全体で感じながら俺は夢中で腰を振った。
俺が深く突くたびにユキエさんは、俺が何回も思い出しては自分で処理した声をあげた。
俺はすぐに限界に達して、久しぶりに奥に発射した。
「あれからしてないの?」
鼻息を荒くしてすぐにまた動き出した俺に、ユキエさんは時々、「キャ」と声を出ながら聞いた。
「してません」と俺は答えて腰を打ち付けた。
「そう」と言いつつ、俺が乱暴に胸を掴むと、頭をそらせて高い声をあげた。
溜まったものをすべてぶつけるように、俺はひたすら腰を振った。
ユキエさんは高い声を俺が突くたびにあげ、俺が奥にねじ込んで腰を押しつけてまわすと、しがみついて、「ああっ」と一声あげて力を抜いた。
俺はこれまで冷たくされた恨みを晴らすように、ユキエさんをひっくり返し、後ろから犯した。
「気持ちいい・・・」
ユキエさんは妙に具体的な言葉で喘いで顔をシーツにうずめた。
俺は「好きです好きです」と呟きながら、もう一度ユキエさんを仰向けにして大きく腰を打ち付けた。
ただ声をあげるだけだったユキエさんだったが、俺が彼女の両手を持ち、体を少し持ち上げながら全力で腰を動かすと、「私も、私も好き」と眉をしかめて半開きの口で言った。
「んごんぐんが!!」
俺は半分叫びながら奥に発射した。
ユキエさんがぐったりしてしまったので、俺は仕方なく1回抜いて横になった。
「阿部くんのこと好きになったかも、笑わないでね」
ユキエさんは俺の胸に手を乗せて言った。
「どうしようもないのにね」と言いながら、「しばらくはどうでもいいかなあ」とつぶやき、俺にキスをした。
「今から帰る」というご主人の電話を俺の体の上で聞き、その日最後の高い声をあげて、ユキエさんは腰を細かく震わせた。
俺は満足しきれないまま下宿に帰った。
もっとユキエさんと一緒にいたいということばかり考えていた。
ただ、これからはもっと頻繁に会えると、勝手に思い込んでいた。
だが、その日からまた連絡がなくなった。
自分から電話をしたかったが、もし嫌われたのなら迷惑をかけることになる。
俺はユキエさんの家の周りを夜にバイクで走ったり、家の明かりを外から眺めたりした。
春になり、俺はたまらずユウダイの携帯に電話をした。
たまたま家にいた彼は、「明日、入学式なんだよ。母さん、来るって言ってんだけど、ハズいよなあ」などと話していた。
「で、先生どうしたの?」
そう聞かれて俺は焦った。
「いや、先輩にJリーグのチケットを貰ったんで、彼女とでも行ってきたら?」
俺はありもしない話を持ち出した。
「マジで?いつのやつ?」
俺は慌てて、「たぶん来週のかな」と答えると、「日曜日?東京?横浜?」と聞かれた。
俺は適当に答えて、「じゃあ送るわ」と言って電話を切った。
それから急いで新橋まで出て、定価よりだいぶ高くなっているチケットを2枚買った。
夜家に帰ると携帯が鳴った。
ユキエさんだった。
「ユウダイにチケットありがとう」
それだけ言うと少し黙り、「明日の昼間は学校かな?」と聞いてきた。
俺は電話なのに首を振り、「空いてます空いてます」と答えた。
「そう、じゃあ阿部くんのおうちに行ってもいいかな?」
次の日、バス停で待っていると、着物姿のユキエさんが降りてきた。
マンションまでの5分くらいの間、2人とも無言で歩いた。
俺の下宿はユキエさんの家からは2駅離れていたが、彼女は周りを気にして顔を俯かせて俺について来た。
そして部屋に入ると、「綺麗にしてるんだね」と言って見回した。
きちんと正座して座るユキエさんからいい匂いがした。
「チケットありがとう」と彼女は言い、「ユウダイとは今でもよく話すの?」と聞いた。
「あの子、一緒に写真を撮るのを嫌がってね、照れ臭いのかなあ」
急にユキエさんは母親の顔を見せた。
「阿部くんも、あのくらいの頃はそうだったの?」
そう聞かれ、「そうなる前に母親が死んだんでわからないです」と答えた。
「え・・・ごめんなさい」
ユキエさんは少し驚いたようだった。
「言ってませんでしたっけ?」と俺は笑った。
ユキエさんは、「そうなの・・・」と言い、「ごめんなさい」ともう一度謝った。
俺は手を振って、「それよりどうしたんですか急に。正直、嫌われたと思いました」と伝えた。
ユキエさんはそれには答えず、「ユウダイとは仲良くしてあげてね、兄弟がいないから、阿部くんが先生になってくれてすごく喜んでるの」と言った。
「ユウダイ君も好きですが、ユキエさんが好きなんです」
俺は思いきって言った。
甘えた気持ちからかもしれないが、もしかしてサヨナラを言いに来たのかもしれないと思うと、全て伝えてやると開き直っていた。
ユキエさんは一層困った顔をした。
変な沈黙が続いた。
俺は途端に弱気になり、「でも無理なのはわかってます、迷惑かけてすみません」と言い、「なんていうか、もう無茶は言わないので安心して下さい」と言った。
「私も嬉しいのよ、冗談かもしれないけど、この年で『好き』なんて言ってもらえるなんて」
「冗談なんかじゃないです!」
俺は小さなテーブル挟んでユキエさんの正面に正座した。
「阿部くん、たぶん、その・・・初めてだったから少し変になってるのよ」
俺は「違います」と言い、「別にああいったことをしなくても、俺はまったく平気ですから」と強がった。
「したくないの?」
「いえ・・・いや、それだけじゃないってことです」
ユキエさんは笑った。
何かからかわれているような気がして俺は黙った。
薄い黄色っぽい着物を着て正座しているユキエさんは、どこからどう見ても15歳の子供を持つお母さんには見えない。
「『したい』って言ったらどうだって言うんですか?」
俺は少しすねるように言ってしまった。
「別に初めてだろうがどうだろうが、俺はユキエさんが好きなんです、仕方ないじゃないですか」
俺は逆切れ気味に言った。
「ごめん、ごめんなさい」
ユキエさんは帯を触って立ち上がり、俺の横に座った。
「自分でもどうしていいかわからないけど、男の人、それも阿部くんみたいにちゃんとしてる若い人に『好き』って言われるのは」
ユキエさんは俺の膝に手を置いた。
「凄く嬉しいの。その、ああいったことをしたいって言われるのも、もちろん阿部君だからだけど、そんなに嫌じゃないのよ」
俺は混乱した。
「あんなことの、その・・・初めてが私みたいなおばさんだったのは、阿部君には良くなかったと思うの」
ユキエさんは俺の膝に手を置いて、目をしっかり合わせて言った。
きっちり揃えた細い眉、くっきりとした唇や目元。
化粧なんてどうでもいいと思ってたけれども、ユキエさんみたいな大人の女性が本気で化粧をすると、こんなに色っぽくなるのかと俺は思った。
「だから関係ないって言ってるじゃないですか。俺はそういうこととは関係なくユキエさんが好きなんです。迷惑ですか?」
彼女は俺の目をじっと見たまま、「そういう気持ちが落ち着くまで、阿部君と一緒にいる責任はあるのかもね」と言った。
俺にはよく分からなかった。
よく分からないまま、俺はユキエさんを抱き寄せてキスをした。
ユキエさんは俺にしなだれかかるような形で抵抗もしなかった。
家で会う時とまったく違う匂いがした。
「我慢できないの?」
ユキエさんが聞いた。
俺が「できません」と言うと、「仕方がないわね」と言って俺のチンチンをジーパンの上から触り、「今だけだからね」と言った。
俺はベッドに座らされ、ユキエさんは俺の脚の間に着物を着たまま跪いた。
俺はジーパンを下ろされ、トランクスを脱がされた。
綺麗にセットされた髪と頭越しに見える首筋を見ながら、俺はユキエさんの頭が動くのをチンチンから上がってくる気持ちよさに耐えながら眺めていた。
チラチラと白い足袋が見える。
「ずず・・・」とか「ん・・・」といった音がユキエさんの口元から聞こえる。
1回、2回とユキエさんは頭を上下させると、俺のチンチンを口から外して軽く咳き込んだ。
「大きいから顎が痛くなるの、ごめんね」
ユキエさんは手のひらを開いたまま俺の竿に添えて、舌を出して根本から先までゆっくり舐め始めた。
「彼女が出来たらちゃんと言ってね、それまでは私の責任だし」
舌が俺のくびれの辺りを通ると、俺は気持ちよさにうめいた。
その声を聞くと、ユキエさんはその部分だけを舌で舐め続け、右手で根本を軽く握り、自分の口に当たるところまでゆっくり上下に動かした。
頭越しにうなじが見える。
形のいい耳を見ながら俺は必死に我慢していたが、限界に来ていた。
「んは・・・すみません、もうだめです」
俺はユキエさんの肩を掴んで止めてもらおうとした。
着物を汚したら大変だ。
俺でもそのくらいは分かっていた。
ユキエさんは、「そう」と言うと、俺の膨れ上がった先を軽く咥え、左手でくびれの辺り、右手で根本を握り、ゆっくりと上下に動かした。
もちろんAVやらエロ本やらで知っていた。
でも・・・。
口の中に出すなんてことができるのか?
風俗でもないのに?
こんな綺麗な奥さんに?
俺の好きな人に?
「あ、だめっ」
ユキエさんは軽く目を閉じている。
長いまつげが目立つ。
俺は深く息を吐いてユキエさんの口の中に大量に出した。
一瞬眉をひそめたユキエさんは、聞こえるくらいの音を出して喉を鳴らしし、飲み込んでくれた。
いくら出しても、俺のチンチンはそびえ立ったままだった。
ユキエさんは和風のバッグからハンカチを取り出し、俺の先を丁寧に拭いてくれた。
「満足した?」
ユキエさんは聞いた。
「もう好きだなんて思わないでしょ?阿部君はまだ若いから、こういう気持ちと好きな気持ちを一緒にしちゃってると思うの」
俺のくびれの部分を拭きながら言う。
「同じくらいの年頃の彼女が出来たら、すぐ忘れるわ、ね?」
俺を諭すように見上げながら言った。
俺は首を振って、「満足もしてませんし、俺はユキエさんが何を言おうと好きなんです」と、跪いたままのユキエさんを見下ろしながら言った。
ユキエさんはため息をついて立ち上がり、「ハンガー、あるわよね?」と言いながらゆっくり帯を解き始めた。
<続く>