今から20年くらい前、『新宿OS』によく出ていたお姉さんに恋してしまったことがあります。
童貞の学生だったので、最初はステージに上がる勇気などなく、舞台の上に敷かれた布団の上で妖しいライトに照らされながら他の客と交わる彼女の姿を、胸が張り裂けそうな気持ちで眺めるしかありませんでした。
行為後、客の局部に付いたコンドームの中を満たしている精液が今でも目に焼き付いています。
PCMAX

彼女のステージが終わったあと、劇場のトイレで、さっきの客と自分の姿を重ね合わせながらオナニーに耽りました。
私のお姉さんに対する恋愛にも似た感情は、行き場のない切ないまでに辛いものでした。
ステージの上で裸体をさらし、他の客と重なりあう彼女の姿は、セックス経験のなかった私に毎回、激しい嫉妬を掻き立てました。
ですが、それとは別の感情というか、言いようのない胸の高まりと、心臓を撫で回されるような高揚感を感じたのです。

そんな状態で、1人目の客との交わりを終えた彼女と、ステージのすぐ脇で見つめていた私の目が合ってしまいました。
彼女は私に向かって笑いながら、「学生さん、大丈夫?」と声を掛けてきました。
私はその意味がわからず、彼女に声を掛けられた嬉しさと突然のハプニングの驚きで、「あ・・・あ・・・」みたいなしどろもどろの返事しか出来ませんでした。
(その返事すら、周りの音楽にかき消されて彼女には聞こえなかったと思います)

「じゃあ・・・次は特別に学生さんね」

彼女の言葉は冗談なのか本気なのか・・・固まったままの私に彼女は手を伸ばし、ステージに上がることを促しました。
周りからはブーイング似た冷やかしの声。
足は骨が抜けたみたいにガクガクし、立ち上がのもやっとです。

セックスの経験もないのにステージに上がるなんて・・・。
無理だ・・・そんなの出来ない・・・。

初めての経験に対する猛烈な不安と、童貞であることのコンプレックスが私を思い留まらせようとしました。

(でも、今を逃したら彼女とは永遠に・・・)

私は冷静を装う臆病な感情を握り潰し、覚束ない足取りでステージに上がりました。
ステージの上に敷かれた真っ白な布団はスポットライトで照らされ、妖しく艶めかしい色で浮き出されているようでした。
これからこの布団の上で行う彼女とのセックスが、あくまで見せ物であることを思い知らされるような気持ちになりました。

「じゃあ下を脱いでね」

彼女に促されてジーンズのベルトを外しましたが、そこで手が止まってしまいました。
性器を女性に見せるのは初めてでしたし、勃起してるのを他の男に見られたくなかったからです。
照明に照らされたステージから薄暗い客席を見渡すと、大勢いるはずの客の姿があまり見えず、それがせめてもの救いでした。
でも、何人かの客の眼鏡が反射でギラギラ光っていたのが、今でも記憶に残っています。

私は覚悟を決めて、一気にジーンズとパンツを脱ぎました。
その瞬間、恥ずかしい気持ちが彼女に対する切ない感情の訴えに変わったのです。

僕の勃起を見て欲しい・・・。
性欲だけでこんなに勃起してるんじゃないんだ・・・。
お姉さんが好きだから、お姉さんに初めての女性になって欲しい・・・。

上手く言えませんが、理性的な人からは馬鹿げた想いだと言われるかも。
でも、頭の中はそんな感情が駆け巡っていました。

彼女は枕元に置いた小さなカゴから四角いビニールの包みを手に取りました。
綺麗なマニキュアの指先で包装を破り、中からピンク色のコンドームを摘みました。
童貞だった私には息を呑むような光景でした。
憧れの彼女とのセックスが現実として果たせる・・・。
その思いが一気に高まり、口の中に生唾がこみ上げました。
彼女の中に注がれる私の精液を遮る薄いゴムの膜が、今から行う交わりが妄想なんかではないことの証に思えたのです。

私の性器は彼女の全てを欲しがるかのように硬さを増し、生き物みたいに脈打ちました。
彼女に1人の男として扱われることに恍惚の快楽を感じたのです。
ステージの上で間近に見た彼女は、それまで以上に美しく艶やかでした。
私には、ほのかに漂う香水の匂いも快楽の催眠術に陥れる媚薬に思えました。

促されて布団の上に仰向けになると、彼女は指先のコンドームを唇に咥え、そのまま私の勃起した性器に被せてくれました。
彼女の口内の柔らかで温かい感触が、亀頭の先端から根元に伝わるや否や、経験したことのない快楽が全身に広がりました。
ライトに照らされた眩しい光の中で、まるで天上にいるかのような錯覚に陥る瞬間でした。
唇が亀頭をなぞり、舌が茎に絡みつくように這い回りながら私に至極の悦びを与えてくれたのです。

彼女は唇を離すと、聞き取れないような小さな声で私に話しかけました。
思わず目線を逸らしてしまった私に優しい笑みを浮かべながら、「初めて・・・かな?」と尋ねたのです。
私は彼女が口にした「初めて」の意味が、ステージに上ることではなく、セックスそのものであることがすぐにわかりました。
当時、私は19歳でしたが、年齢以上に童顔で17歳くらいに見られることもありました。
誰が見ても童貞そのものの少年でした。
勇気を出して正直に頷いたのですが、舌が乾ききったようになって声が出ませんでした。

周りのお客さんたちには私たちのやり取りが聞こえるはずはないのですが、様子ですぐわかったのでしょう。
客席から、「おっ、筆下ろしショーだぞ」との声が聞こえましたが、彼女は人差し指を立てて唇に当て、周りの客を静かにさせてくれました。

何色もの光が混じった中で、彼女は仰向けの私の上で脚を開き、狂おしいまでに勃起した性器に手を添えて自分の秘部に宛てがいました。
そして口を微かに開きながらゆっくりと私の勃起の上に腰を下ろしたのです。
私にとっては、女性との初めての交わりというより、憧れだけで遠くから見つめるしかなかった彼女と結ばれた瞬間でした。

彼女の中は温かな粘液で艶めかしく濡れ、膣壁が茎の全てを愛でるように包み込んでくれました。
今にして思えば、秘部の中のぬめりは、見ず知らずの男の性器を苦痛なく受け入れるために彼女自身が中に塗ったローションだったと思います。
でも私にはそれが、彼女が私を迎えてくれる証に思えました。

溢れる程の至福の悦びに私は嗚咽のような喘ぎ声を漏らしながら真っ白なシーツの上で仰け反りました。
見た目が17歳のあどけない少年ながらも、男としての本能が受精を求めるかのように勃起を彼女の中に突き立てたのです。

仰向けになった私の上に重なった彼女は、焦らすかのようにゆっくりと大きく腰を動かしました。
劇場の中に音楽は流れていましたが、それにも関わらずお客さんたちは水を打ったように静まり返り、ステージの上で行われている私達の交わりを息を呑みながら見つめていたと思います。
彼女は下になった私の背中に手を回し、起き上がるように促しました。
一旦、お互いの体は離れてしまいましたが、そのまま彼女は布団の上に仰向けになると、スレンダーな両脚を開いて再び私を求めてくれました。
私は唯一身に着けていたTシャツを脱ぎ捨て、全裸になって彼女の上に重なったのです。
彼女の手が私の勃起に添えられ、体の奥深くへと導いてくれました。
2回目の挿入ということもあり、先程の時に増して交わりの瞬間を実感することが出来たと思います。
私の未熟ながらも張り裂けんばかりに強張った亀頭が彼女の膣口を押し開き、温かい粘液に包まれた膣壁に沿って子宮の奥へと達する至福の瞬間は、今でも脳裏に焼き付いています。

ついさっきまでの私にとって、彼女は舞台の下から仰ぎ見るだけの手の届かない女優さんでした。
それが今、照らされた光の中で私と結ばれているのです。
童貞の私には、夢の世界へと連れ出されたような思いでした。

その時、彼女の枕元に置かれた小さなカゴが目に入りました。
その中には先客が彼女と交わった証・・・他の男が彼女の中で放った欲望の跡・・・。
おしぼりに包まれ、真っ白な精液で満たされたコンドームがあったのです。
見えないように隠してはいたのでしょうが、私には切ない事実でした。
今までも何回となく自分の目で男と交わる彼女の姿、彼女の体に精を放つ男の姿を見つめていたのに・・・。
時には自慰の対象にもしていたのに・・・。

今、そんな私を弄ぶかのように彼女は体を仰け反らし、耳元で喘ぎの声を漏らしながら私の肉茎を受け入れているのです。
それまでに感じたこともないほどの言いようのない激しい嫉妬心がこみ上げました。
彼女は何人の男の欲望を、そして射精する肉茎の縮動を、この露わな膣の中で感じたのだろう?
彼氏、あるいは未来の夫となる男が彼女の今の姿を知ったら?
初めてのセックスを彼女に委ねながらも、嫉妬とサディスティックな感情に打ちひしがれ、得体の知れない初めて感じる悩ましいほどの下劣な快楽に浸ってしまったのです。

それらは全て、一瞬の間にすり替わった屈折した欲望でした。
堪えようのない射精への甘い誘惑がこみ上げ、体の奥深くから濃厚な精液が溢れ出そうになりました。
彼女の首筋に付けられた金色の装飾品が2人の交わりに合わせて揺れ動いています。
私はほとんど本能のように彼女の耳元に顔をうずめ、偽りのない喘ぎの言葉を繰り返し発しました。

「お姉さん・・・好きです・・・好きなんです」

はっきりは覚えていませんが、彼女は笑みを浮かべながら頷いてくれたような気がします。
そして私の下半身に手をまわし、抱き寄せてくれたのです。
その瞬間、一気に下腹部が震え、熱い樹液のような精が茎を伝わり彼女の中へと注がれました。
1人の男として私の射精を感じて欲しい、彼女の全てを独占したいと願いながら、ライトの光に包まれながら果てました。
避妊のための幕に遮られながらも、彼女の子宮の奥深くまで達することを願いながら・・・。