流れる汗を拭きながら所長が戻ってきた。
(まずい・・・)
このままの格好で出るわけにはいかない。
しかし出ないと逆に怪しまれる。
「あれ、◯◯くん?いないの?たまの留守番だから買い物に行ったのかな?それともトイレ?」
私の所在を確認するように言葉を続ける。
「あ、はい!ちょっとロッカーの掃除してます!何か忘れ物ですかぁ!」
私は覚悟を決めて、胸の突起がわからないように掃除道具を抱えて小走りに事務所へと向かった。
「なんだ、珍しいな。うっかり見積書を忘れてね。危ないとこだったよ」
「え、あぁ、そうなんですか・・・。所長のうっかり癖って治らないですよねー」
軽口を叩きながら私もはビクビクしていた。
気づかれないうちに早く出て欲しい・・・、と。
「そうなんだよなあ。探すの面倒だし、プリントアウトするかな」
不自然に揺れる私の胸をねっとりと見つめる。
股間に血液が集中し下着の中で怒りに満ちた状態になっているのがわかる。
「そ、そうですね・・・」
相槌を打ったものの私の視線は宙を泳いでおり、所長の横顔が一瞬ニヤッとしたのを見落としていた。
「そういえば掃除してくれてたんだよね。すまんな。で、綺麗になったの?」
「え、ま、まあ・・・。あんまりすることもないから入念にしちゃいましたよ」
あまり触れて欲しくない話題だ。
それに、さっきからずっと道具を抱えてて腕が痛い。
「あ、俺、鍵とかあんまり掛けないんだけど開けちゃったかな?」
私は危うく持っていた道具を落としそうになった。
「い、いえ、私物が入ってるし、勝手になんて開けないですよー」
胸の高鳴りが事務所に響きそうだった。
「だよな。そうそう、ロッカーの中にも忘れ物したんだよ。紙袋入ってるから持ってきてくれる?中身は見ないでね、俺のだから」
(まずい・・・)
胸の動悸はかつてないほどのスピードになっていた。
袋の中身はさっきまで自らの快楽のために使っていたあれだ。
「そんな~、見るわけないじゃないですか。失礼して持ってきますね」
ゆっくりとロッカー室に進む。
所長は私の後ろ姿を、狙いを定めた肉食獣のような視線で見つめた。
(ど、どうしよう・・・)
私はまず、愛液にまみれたバイブを綺麗に拭き取り、丁寧に紙袋に入れた。
そして欲望のスイッチを入れた忌まわしい雑誌を元通りロッカーに戻し、下着を回収した。
「◯◯くん、何してるのかな?」
居るはずのない所長がロッカーの入り口で仁王立ちしている。
(あっ!)
不意を突かれ、私はその場にへたり込む。
右手には自分の下着、左手には口の開いた紙袋・・・。
私の頭はすっかりパニック状態で次の言葉が出てこない。
「中身、見ないでって言ったよな」
薄っすらと微笑みを湛えてはいるが、そこから出てくる言葉は冷酷なものであった。
「◯◯くんは俺に嘘をつくんだな・・・」
「・・・そ、そんな・・・、嘘って・・・」
「ふふん、俺はその紙袋、しっかり閉じてたからな。そんなもの見せれないしな。それに雑誌も見てたようだし・・・」
いつから見られていたのだろうか。
ずぶ濡れの子犬のように私は震えていた。
「そ、それは・・・」
言い逃れはできない。
しかし職場で恥ずべき行為に耽っていた負い目もあり、私はそれ以上言葉を続けることができなかった。
「す、すみません・・・」
必死に振り絞った最後の言葉。
所長はその瞬間、私が落ちたと感じていたのだろう。
「君がそんな人のプライバシーを盗み見するような下衆な人間だったとはねぇ。どうなの?」
勝ち誇ったように、しかし冷酷に所長は私を罵る。
「も、申し訳ありません・・・」
半べその私はそれしか答えられなかった。
「謝られてもねぇ・・・。俺の恥ずかしいとこ、こっそり見て『すみません』で終わりって虫が良くない?」
返す言葉がなかった。
確かにそうだ。
所長の秘められた部分を興味本位で覗いたのは私本人であった。
「おかしいよね。やっぱり償ってもらわなきゃねぇ。どうだろう、俺の恥ずかしい部分を君は見た。だから俺も君の恥ずかしい部分を見せてもらおう。もちろん口外はしないよ。これでお互いおあいこだ」
「そ、それは・・・」
「おいおい、ずいぶんと都合がいいじゃないか!俺の恥部は見られて君のはだめですってなんだよ!なんならこの場でもっとキツいことをした方がいいのか!」
所長はわざと凄みを利かせながらベルトに手をかけズボンを脱ぐ。
(犯される!)
私はとっさに身構え、この状態を脱するには提案を飲む以外にないと考えた。
「わかりました。でもどうすれば・・・」
所長はゆっくりと、しかし冷たく言い放つ。
「幸い今日は誰も帰って来ないから、ここで君の恥ずかしいことを見せてもらうよ。まずはこれをしゃぶってもらおうか・・・」
トランクスの股間を指差す。
「そ、そんな・・・」
怯えながらも、私は胸の高鳴りを感じ始めていた。
さっき雑誌で見た光景そのままに、この場で奉仕をするのだ。
「さ、自分で出してしゃぶってみなさい」
催眠術にかかったように私はトランクスに手をかけ、ゆっくりと下げる。
(ふ、太いっ!)
圧倒的な威圧感に私は眩暈がした。
40歳に近いというのに腹を叩きそうなくらい天を向き、大きく張ったエラは膣壁のみならず内臓までえぐり出しそうだ。
紫色に光る亀頭は表面がぴんと張り、鏡のように光っている。
くびれから茎の部分には太い血管が何本も浮き、ドクドクと血液を送り込んでいる様まで見えそうだ。
「早くしろよ」
所長は根元を掴み、私の頬をその巨大な銛で叩く。
「ぶ、ぶたないでください・・・」
潤んだ声で拒みながらも太い茎に手を添えゆっくりと口に含む。
「うっ」
汗と尿が混じった酸味のある臭いに咽そうだ。
「今日は暑くて蒸れちゃったなあ。ほら、心を込めてしゃぶるんだ」
私はねっとりと亀頭に舌を絡める。
くびれた部分を丁寧に舐め、鈴口にちろちろと舌を入れ、大きく頬張り唾液をまぶしてしなやかに首を上下させる。
「ほう、なかなか上手いじゃないか。誰もいない職場でオナニーするとエンジンがかかるのが早いな」
私の動きが止まる。
(ど、どうしてそれを!)
そんなはずはない。
誰もいないことを確認していたはずだ。
私は狼狽する。
「ふふふ、最近はカメラの性能が上がってね。ほら、あそこと、そこと・・・。『私を壊して!』ってね。まさかここまで君が壊れるとは思わなかったよ。ほら、しっかりしゃぶらんか!」
(あああ・・・)
絶望が私を包む。
しかし所長の手が私の頭を押さえ、乱暴に上下させる。
「派手にイッたもんなあ。『中はだめ』って・・・。ふふふ、まずは上の口の中に出してやるよ」
口の中で巨大なモノが踊る。
鈴口からはヌルヌルとした、唾液とは明らかに違う感触の粘液が止め処なく吐き出されていた。
「◯◯、出すぞ!うおっ!」
「ううっ・・・」
巨大な茎がさらに一瞬膨らんだと思った瞬間、口の中に濃厚なオスの青臭い液が流れ込む。
肉棒がビクンビクンとリズムを刻みながら噴射は続く。
「飲むんだ!」
口いっぱいに広がるスペルマを強引に飲まされる。
喉を通る感触に私はビクビクと身体が震え、今日3回目のアクメに達した。
所長はゆっくりと己の分身を口から引き抜いた。
唾液に光るそれは硬度が多少弱くなっていたが、次なる責めに備え、すでに血液を充填させているかのようだった。
肩で息をする私を見下すかのように仁王立ちする所長。
「こ、これで許してもらえますか・・・」
白濁した所長の体液が滲む唇から許しを乞う声がするが、それは歓びの感情がほのかに漂っていた。
「おいおい、ちょっと待ってくれよ。恥ずかしいことをしてもらおうとしてるのに、なんで君が盛り上がってイッてしまうのかね?それじゃおあいこになってないよ」
半ば呆れたような口調で私を追い込む所長。
「そ、それは・・・」
射精の瞬間にも関わらず冷静に観察されていた・・・。
普段何気なく働いている職場で上司を快楽に導いている。
そんな思いが私の股間を潤ませていた。
「じゃあ、そこの机に腰掛けて足を広げて」
はっと我に返ると次なる指示がやって来た。
「こ、ここで、ですか・・・」
「早く」
穏やかであるが決して拒否はできない雰囲気がそこにはあった。
俯きながら、しかし高まる興奮を必死に隠しながら私は机に腰を下ろし、ゆっくりと足を広げる。
「ああ、見ないでください・・・」
足の間に割って入り、目線の高さに私の恥ずかしい秘所が来るように所長は腰を落とす。
「い、いや・・・」
恥ずかしさのあまり私は両手で顔を覆った。
「そうだ、それくらい俺も恥ずかしい思いをいたんだよ」
にやにやしながら心にもないことを言う。
「んー、よく見えないなあ。両手で開いて見えるようにするんだ」
所長は私の両手を静かに掴むと恥じらいの園へと導く。
「ああ、許してください・・・」
ぷっくりとした私の肉の合わせ目をゆっくりと開く。
「ほほう・・・」
値踏みするように開かれた割れ目と私の顔を交互にねっとりと見つめる。
「なかなかのものだな・・・」
冷静に言い放ったものの所長は私の秘所に感激を覚えたようだ。
二枚の女のトサカが外部からの侵入者を妨げるように密壷を隠している。
白日の下に晒そうと摘み、ゆっくりと広げるとニチャっという音とともにピンクの肉穴が開いた。
中からはこんこんと湧き出る泉のごとくねっとりとした粘液が溢れている。
オナニーでひとしきり盛り上がったからであろうか、メス特有の濃厚な匂いと恥垢の香ばしい匂いが混じり、所長の肉棒は鋼のように熱くなり、血液の流動と同調するかのようにビクビクと首を振っている。
(あぁ、そんなに見られると・・・)
二枚のトサカの上の女の真珠が次第に隆起してくるのを所長は見逃さなかった。
「剥けてきたよ、◯◯。ちゃんと自分から出て来てくれてるじゃないか!」
つるんとした表皮の突起が衣を脱ぎ捨て、ゆっくりとそのすべてを見せ付けるように全体が露わとなる。
「だ、だめ・・・、出しちゃいや・・・」
「ははは、見事なクリトリスだな!毎日、ここを可愛がってやってるんだろ?ここで見せるんだ」
拒否しても無駄と悟った私はしなやかな指先を、真っ赤に充血し硬くしこった女の真珠に宛てがった。
「むふぅ・・・」
指先の腹でゆっくりと撫でる。
ビリビリと弱い波が身体を包む。
剥けた包皮で突起をしごいてやるとさらに快楽のうねりが高まった。
「あう!」
「いつもこんないやらしいオナニーをしてるのか?」
股間にあった所長の顔がいつの間にか私の快楽に歪む顔を見つめていた。
「い、いや!見ないで!」
視線をはずそうとしても、絶えず私は見られ続けた。
こんないやらしい姿を見られるだけでも恥ずかしいのに、それに浸る悦びの表情を観察されるなんて。
異常な興奮が私を翻弄する。
(ああ、だめ!またイッてしまう・・・。イク・・・)
快楽の頂点が見えたその瞬間、指を止められ、強制的に引きずり下ろされる。
「あぁ、どうして・・・、イカせてください・・・。お願い・・・」
快楽のお預けを喰らい、なんとも言えない違和感で気が狂いそうだ。
「誰もイッていいとは言ってないよ。ほら、四つん這いになるんだ」
所長は背後から無表情のまま、私の愛液にまみれた秘所を見つめた。
「早く入れてください・・・。我慢できません・・・」
私の懇願に耳を傾けることなく、所長は小さく遠慮がちに佇むアナルにゆっくりと指を進める。
(そ、そこは・・・)
真ん中に向かって刻む幾十ものヒダを1本1本確かめるようになぞる。
「ううっ・・・」
何周も何周も繰り返しなぞられ、焦らされる。
「所長・・・、お願いです。気が狂いそうなんです・・・。早く入れてください・・・」
「君が何を言ってるのかさっぱりわかんないよ。何をどこに入れるんだ?くくっ、入れるんじゃなくてハメるんじゃないのかな?」
「あぁ、お願いです。所長の黒いペニスを私のおまんこにハメて下さい・・・。お願い早く入れてぇ!」
所長の肉棒の先からはすでに獲物を狙って涎を垂らしているかのように透明な粘りのある体液が溢れ滴っている。
「ふふふ、限界のようだな・・・」
言葉が終わらないうちに熱く硬い鋼が私を貫く。
「ダメ!」
最初の一突きで私は限界を越え、ガクガクと崩れ落ちた。
「おっと、これからなんだよ、◯◯」
震える身体を起こし、所長はゆっくりと抽送を始める。
「あうっ!」
バイブよりも太く、エラが張った肉棒が膣壁をえぐる。
適度なしなりが私のGスポットを絶えず刺激する。
(だめ、強すぎる・・・。ああ、また!)
一度昇り詰めた身体はいつも以上に反応する。
ガクガクと全身が震え、またもアクメに達してしまった。
「こ、これ以上は・・・」
私の願いを全く気にも留めず、所長は無機質な抽送を繰り返す。
白濁した私のメス汁がアナルにまで流れ、女の茂みも雪化粧を施したようになっていた。
何度イカされただろうか。
宴の終焉がやってきた。
「そろそろ仕上げだ。お望み通り、子宮にたっぷりとぶっかけてやるよ」
ピストン運動が次第にスピードを上げる。
「お願い・・・、それだけはやめてください・・・」
私は我に返って必死に懇願するが、膣は怒り狂った欲望を離すまいとさらに絞り上げる。
それに呼応するように抜き挿しのストロークが大きくなる。
「ふふふ、◯◯の下半身は子種を欲しがってるようだな。イクぞ!子宮で受け取るんだ!ああっ!」
欲望が太い幹を猛スピードで逆流する。
「だめ、やめて!イクっ!」
熱い男の迸りが断続的に子宮を直撃する。
まるでドクドクという音が聞こえてきそうだった。
射精の一突き一突きを感じながら意識が遠くなっていく私には、そんな姿まで冷たく見つめるレンズが光っていたことを知る由もなかった。