友達はみんな結婚・出産と、女としての人生を無事送っていますが、私は変なプライドと理想の高さから、この年を迎えてしまいました。
しかし、『耳年増』という言葉があるように、年相応の性の知識は持ち合わせているつもりでした。
それがあんな経験をするなんて・・・。
私は男性経験が乏しいせいで、ある偏った性癖を持ち合わせていました。
それは、男性の性器そのものに異常に興味があるということです。
特に男性がマスターベーションをしているところや、男性自身が勃起しているところを直に見てみたい!という衝動に駆られてしまう時があります。
実際に、以前公園にある公衆便所の男性用の個室に隠れて、男の人が用を足しに来たところを覗き見たことがあります。
しかし、そんなことでは到底私の欲求を満足させることはできませんでした。
若ければ風俗のお店に勤めればすぐ済むことでしょうが、私の年では・・・、それにプライドもありますし。
そんなことを考え続けて思いついたというか、苦肉の策として浮かんだのが成人映画館、いわゆるピンク映画館でした。
きっと成人映画館なら、男性が映画を観ながらマスターベーションに励んでいるところを覗き見することができる。
そう考えたんです。
それが浅はかな考えだったと気が付くのは後になってからでした。
8月も終わりに近づいた平日のある日、私は会社のお休みをとり、計画を実行することにしました。
平日を選んだのは、観客が少ない方がいいのと、女性が成人映画館に一人で入るのを他の人たちにあまり見られたくなかったからです。
私が向かった映画館は上野にある『◯◯劇場』でした。
平日の昼間であり、人目に触れずに入館することができました。
この映画館は女装の男性が出入りするという噂を聞いていたので、チケットを渡す時にも館の人に白い目で見られることもありませんでした。
初めて入る成人映画館にドキドキしていたのを覚えています。
2階席を選んだのは、そのほうが人も少ないだろうと思ったからです。
さすがに男性のための映画館ということで館内は汚らしく、なんか変な匂いが立ち込めていた気がしました。
この日の私のいでたちは、黒のサマーセーターに黒のタイトスカートと全身黒ずくめの格好で、場内でも目立たないようにしていました。
扉を開けて場内に入ると、スクリーンいっぱいに男と女が交わりあっているシーンが目に飛び込んできました。
目を凝らして場内を見回すと7、8人の観客がいるのがわかりました。
私はさっそく好みの男性を後ろ姿から探し出し、見つけるとそっと音もなく斜め後ろの席に腰を下ろしました。
男性は後ろから二列目の席に座っており、30代後半といった感じでした。
前の席と間隔が離れているので身を乗り出さないと様子を窺うことはできませんでしたが、明らかに男性の肩の動きは、自分のモノをしごいているようでした。
私は他の客に気づかれないように、さりげなく身を前に乗り出して男性の行為を見ることができました。
初めて見る男性のその行為は、まるで別の生き物をお腹の上に乗せ、愛おしむかのように手首を動かしては色々な速度で刺激を楽しんでるかのようでした。
興奮して見入っている私は、急に人の視線を感じ、そちらに目をやると男性客が私をいぶかしげに見つめていました。
私は姿勢を正し、素知らぬ顔でスクリーンの方を見ました。
しばらくして私を見ていた男性客が席を立ったので、再び前の席の男性の行為を見ることに興じました。
いよいよ映画のクライマックスシーンとなり、男性の手の動きもリズミカルとなり、発射の瞬間を迎えているのがわかりました。
足が硬直し、男性自身を前に傾けたかと思うと、激しい手の動きとともに、数回に分けて白い液が前に飛び散るのがわかりました。
気が付くと私はスカートの上から股間を押さえていました。
なんとも言えない満足感を覚えた私は、続きの自己処理をするためにトイレへと向かおうと席を立つことにしました。
ふと見ると先ほど私を見つめていた男性客が、後ろの壁にもたれて映画を観ていました。
私はその前をそそくさと通り抜け、トイレへと向かいました。
その後こそが、私にとって忘れられない異常な出来事の始まりだったのです。
場内から外へ出た私は、先ほど見た男性の行為の興奮冷めやらぬまま小走りで女子トイレへと向かいました。
トイレに入ると「ふーっ」とため息をつき、初めて入るポルノ映画館の女子トイレの中の様子を眺めました。
ちょっと汚い感じでしたが、とりあえず一番奥の個室を選び中へ入ると、我慢していた用を足しました。
備え付けのトイレットペーパーで尿の処理をして、そのまま指を局部へと滑らせました。
「あぁっ」
思わず吐息を漏らし、指をワレメに這わせるとヌルヌルと指にまとわりつく液で溢れていました。
場内での男性の性器を思い出しながら、私はしばらく自分で局部を弄びました。
映画のシーンのいやらしい声がトイレの中まで聞こえてきていることに気が付き、私はそれを聞きながらさらに指を激しく動かしました。
私は立ち上がるとスカートを捲り上げ、目を瞑って男性のマスターベーションのシーンを回想して、いつも家でしているように腰を前後に動かしながら局部への指の出し入れをして快感を味わいました。
20分ほどが過ぎ、さすがに疲れた私は、トイレットペーパーで局部と指を拭うとパンティを上げて身支度を整えました。
とりあえず化粧直しに洗面所へ向かおうと個室のドアを開けようとしましたが、何かが引っ掛かっている感じでうまく開きませんでした。
どうしたんだろうと錠を何回か動かしていると、今度は急にドアが引っ張られるように開けられました。
そこには男が立っていました。
男は場内で私を見ていた男でした。
ニヤニヤと笑みを浮かべて私を舐めるように見るその男は、50代半ばといったところで、長身で眼鏡、頭頂部まで禿げ上がった髪をポマードで固め、煙草の匂いの染み付いたヨレヨレのジャケットを着た、汚らしい感じのする人物でした。
「何してたの?」
男は小声で聞いてきました。
「えっ?」
私は何のことを聞いているのかすぐにはわかりませんでした。
「ションベンにしては長いね」
「・・・」
私が答えずにいると・・・。
「オナニーしてたでしょ」
私はとっさに先ほどの質問の意味がわかり、首を横に振りました。
「本当?おじさん、トイレの下の隙間からずっと見てたんだよ」
血の気が引き、顔がかぁーっと熱くなるのがわかりました。
男はさらに言葉を続けました。
「さっきも映画観てるふりして、前の男のセンズリ覗いてたよね、それで興奮してトイレへオナニーしに来たのかな?」
すべてを察しられていることを知り、私は萎縮して思わず後ずさりをしてしまいました。
すると男は私を奥へ追いやるように顔を近づけながら個室の中へ入ってきました。
男は個室の錠をかけ、ドアを背にして立ちふさがりました。
「なんなんですか!」
私は抵抗の意味も込めて男の目を睨んで言いました。
「よく来るの?」
男は逆に聞いてきました。
「・・・いいえ、・・・初めてですけど・・・」
私が答えると、男はまたニヤニヤしながら・・・。
「女の人があんまり一人で来るような所じゃないよね、今日はどうしてここへ、ポルノ映画館に来てみようと思ったの?」
男の真相を突く質問に私は小声で答えました。
「別に・・・映画が観たかったから・・・」
男は嘘をついている私をニヤーッと笑いながら見て・・・。
「女の人がポルノ映画なんか観てると痴漢に遭うよ。そんなに足の出てるスカートなんか穿いて・・・。痴漢されたくて来たの?」
そう言うと、私の体を下から上へ舐めるように見て、またニヤーッと笑みを浮かべました。
「違います・・・」
私の声はさらにか細くなっていました。
「彼女みたいに可愛い子がトイレでオナニーしてるの見て、おじさんもオナニーしたくなっちゃったよ」
そう言うと男はズボンのファスナーをゆっくりと下げてみせました。
私はこれから起きようとする出来事に身が硬くなり、目を閉じて男に服従する態度を見せてしまいました。
男はズボンのファスナーをゆっくりと下ろすと、「大きい声出しちゃだめだよ」と私の耳元に口を近づけて囁きました。
「何をするんですか?」
私は馬鹿げた質問をしました。
男がこれからしようとしていることぐらい誰だってわかります。
かえってその言葉が男にとって、私が何かを期待していると思わせてしまったかもしれません。
男は私の手首を掴むと、手のひらをズボンの中へと導き入れました。
熱い脈拍が手に伝わってきました。
「どう、わかる?」
男の問いかけに私は頷いていました。
「おじさん、彼女のオナニーしてるとこ見てオチンチンがこんなに大きくなっちゃった」
私は抵抗もせず、男が私の手のひらを使ってズボンの中の男性自身を愛撫させるのを、視線を落として見ているだけでした。
「名前なんていうの?」
男は呼吸が乱れてきていましたが、ニヤニヤした顔のまま聞いてきました。
「・・・」
私は黙っていると・・・。
「名前だけ教えて」
「ようこ・・・です」
私が名前を告げたことに男は喜んだらしく、ニヤーっと笑うと・・・。
「そうか、・・・ようこちゃんか。ようこちゃんのオマンコも、おじさんのオチンチンみたいに気持ちよくなってるの?触らせてくれる?」
「イヤです!」
私は慌ててスカートの前を押さえ、男の腕を振りほどこうとしました。
「なんで嫌なの!ようこちゃん?・・・女の人がポルノ映画なんか観に来て、男に痴漢されたり、いやらしいことされても仕方がないよね」
男はこの時はさすがにドスの利いた声で私を支配しようと、先程とはまるで違う形相で私に言い放ちました。
「・・・」
私は今にも泣き出しそうな顔をして見せましたが、男は容赦せず、荒々しくスカートの中に手を入れてきました。
そしてパンティの上から、さっきまで私が自ら慰めていた秘部を慣れた手つきで揉みほぐしました。
「アアーッ・・・」
声を出さずにはいられない快感に体が思わず反り返っていました。
「ふふん、ほーらやっぱり気持ちよくなってる・・・、ようこちゃん、本当は映画館で男のセンズリなんか覗いてるより、こういうことされたくて、ここへ来たんじゃないかな?ん?どうなの?男に痴漢されたくて映画館に来たんでしょ」
私は男の指使いに惑わされたように、考えとは違う返事をしてしまいました。
「はい、そうです・・・」
男はこの返事を待っていたかのようにニヤーッと満面の笑みを浮かべると、勝ち誇ったかのように姿勢を正し、小柄な私を見下ろしていました。
「じゃあね、今日はおじさんが、ようこちゃんがせっかく映画館まで痴漢されに来てくれたから、ようこちゃんが満足するように、いっぱい色んなイタズラしてあげるからね。気持ちいいの?いつも自分でオナニーするのとどっちがいい?」
男の質問に、すでに冷静さを失っていた私は思ったことをそのまま言ってしまいました。
「こっちのほうが・・・いいです」
男は「ふん、ふん」と納得した素振りを見せ、さらに淫らな欲求を私に求めてきました。
「それじゃぁそろそろ、ようこちゃんの一番恥ずかしいところを見せてもらおうかな、いい?パンティ脱がすよ」
男はまたしゃがむと同時にパンティに手をかけ、一気に足元へとずり下げました。
私は抵抗する間もなく男の目の前に秘部を曝け出し、男の視線を感じながら慌てて前に手をやり、泣き出したい気持ちでいました。
「手をどけてごらん、おじさんにようこちゃんの一番恥ずかしいところ、見せてくれるかな」
男はそう言って私の手を払いのけました。
男はニヤーッと笑い、私の顔と露わになった秘部を交互に見比べました。
男は私の足を片方ずつ持ち上げると、パンティを足首からスルリと抜き取り、またジャケットのポケットへと押し込みました。
立ち上がった男は、「こういうことしてもらいたかったんでしょ?」と言って、私の恥毛を撫で上げ、指を秘部へと滑らせました。
<続く>