何年も前に別れた彼女の話だけど、交際当時、明らかにやってる最中に俺に電話を掛けて来やがったことがある。
その時の会話だ。

彼女「・・・もしもし」

ブイィィィィンブイィィィィィン。
PCMAX

俺「何だ?『忙しくて今日は電話できない』って言ってなかったっけ?」

ブイィィィィンブイィィィィィン。

彼女「うん・・・あんま長く話せないんだけど・・・ちょっと時間あったから」

ブイィィィィンブイィィィィィン。

俺「それより、さっきから変な音聞こえるんだけど・・・何の音?」

ブイィィィィンブイィィィィィン。

彼女「・・・何も聞こえないけど・・・」

ブイィィィィンブイィィィィィン。

俺「思いっきり聞こえるだろ!ブイイーンて!」

ブイィィィィンブイィィィィィン・・・。

彼女「・・・分かんない・・・自販機の音かな・・・近くにあるから・・・」

ブイィィィィンブイィィィィィン。

俺「自販機がそんな音するか!・・・お前、今何してんだ!?」

ブイィィィィンブイィィィィィン。

彼女「何もしてないから!」

ブイィィィィンブイィィィィィン。

俺「ふざんなよお前!俺を馬鹿にしてんのか!?」

ブイィィィィンブイィィィィィン。

彼女「だから何もしてないから!」

ブイィィィィンブイィィィィィン。

俺「こんな事して楽しいか!?」

彼女「本当に何もしてないから!・・・あっ!」

俺「あれ?音が止まったぞ・・・」

彼女「ごめん!ちょっと呼ばれたから電話切るね!」

俺「は?誰に呼ばれたんだ?」

彼女「・・・電話切るね!」

俺「おい、ちょっと待てって!」

彼女「お願い!電話切らして!」

俺「何言ってんだ!?」

彼女「・・・ちょっと」

俺「お前、今やってんだろ!」

彼女「・・・ちょっと!」

俺「おい・・・誰かいんのか!?」

彼女「・・・帰ったら掛けるから!・・・電話切らして!」

ビッタン!ビッタン!ビッタン!

俺「・・・」

ビッタン!ビッタン!ビッタン!

彼女「・・・ちょっと聞いてる?」

ビッタン!ビッタン!ビッタン!

俺「・・・」

ビッタン!ビッタン!ビッタン!

彼女「・・・電話切るからね!」

ビッタン!ビッタン!ビッタン!

俺「・・・」

ビッタン!ビッタン!ビッタン!

彼女「・・・」

ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!

俺「もしもし・・・」

ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!
ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!
ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!

俺「・・・」

ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!
ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!
ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!
ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!
ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!ビッタン!

謎の複数の声。

「わっはっはっはっっ!!」
「ひゃっはっはっは!」
「ゲラゲラゲラゲラ」

ブチッ、プーッ、プーッ、プー。

当然次の日、徹底的に追求したよ。
でも彼女、絶対に口を割らない。
優しく聞いても無駄。
殴っても無駄。
飴も鞭も一切通用しない。

「何もしてない」の一点張り。

数日後、彼女が性病に感染してるのが分かった。
それでも何もしてないとしらを切る。
拷問にかけた。
それでも絶対に口を割らない。
結局、何もわからないまま別れた。

しばらくして人から事実を聞かされた。
彼女、二股かけてた。
もう一人の男にそれがバレて、輪姦されたんだって。
あれは、その最中だったのか・・・。
そりゃ俺には言えないわ。
彼女、俺と別れた後も、そいつらに頻繁に輪姦されてたらしい。
相当に悲惨だったって。
参加する男はどんどん増えるわ、それを見物しに来る奴までいるわ、金も取られてたって。

二股なんてかけたばっかりに・・・。
あれ?俺、寝取られたわけじゃないな。