彼女はひとつ年下で、ラボの後輩。
同じく後輩の男ともう4年近くつきあっていて、公然の仲。
しかし、5年前に俺が彼女を振ったことは誰も知らない。
彼女を仮に美子、俺を隆とします。
美子の彼氏は半年前から別の大学のラボに移っていて、遠距離だった。
新年会のあと、美子と俺と、あと2~3人の後輩とで別の店に飲み直しに行ったが、後輩達の騒々しいもりあがりに俺と美子はあまりついていけなかった。
騒ぐ後輩達を尻目に、俺と美子はカウンターで話していた。
「美子は結婚しないの?」
「結婚?だれと?」
「誰とって・・・」
しばらく沈黙したあと、美子がぼそっとつぶやいた。
「あたし、恋愛向きの体じゃないんだもん」
それまで、過去の経緯もあって俺は美子の恋愛について話すことはなかった。
なんとなく、もうそういう話もできるかな、と思って話を振ったところだったので、俺は美子の返事に言葉を失った。
「恋愛向きじゃないって・・・反応しないの?」
おそるおそる切り出すと
「反応しないっていうか・・・」
「美子だけの問題じゃないんじゃない?」
「そうかなぁ・・・」
久しぶりの酒のせいもあって、俺は急にどきどきしてきた。
「嫌いなんじゃないんだよ。ただ、そういうことしなくてもいいのにって思うの。そういうんじゃ、だめ?」
そりゃあやっぱり男としてはそれじゃいやだよな、と思ったが、俺は心にもないことをいう。
「うーん、関係しだいだよ」
「あたしだって、関係次第ではそういうことしていいって思うのに」
それからしばらく、美子はくどくどと愚痴を言い続けていた。
そして、すっかりできあがってしまったらしく、目がとろんとして声が大きくなってきた。
「だいたいさぁ、隆さんわかってるんでしょぉ!」
「何が」
「あたしがほんとうに好きなのは隆さんだって」
またでた、と思った。
美子は泥酔するとだれかれかまわず「好き」という悪い癖があった。
それで何人か後輩が勘違いをして、しらふになった美子に振られて傷ついていた。
だからそれを聞いた(かなり大声だった)後輩たちは、「美子さん、またでましたね。そろそろ帰った方がいいんじゃないですか」などと、たいして気にもとめていない。
俺はそれをいいことに、「じゃ、送ってくるわ」と美子を連れて店をでた。
タクシーを拾って、美子を押し込んで俺も乗り込んだ。
タクシーの中でも、美子はずっと「おい、隆、わかってるのか!」「お前、あたしを何とかしろ」などと言い続ける。
運転手に恥ずかしいので適当にあしらってると、美子の声はどんどん大きくなる。
俺も切れ気味になって、「うるせぇな、そんなにいうなら襲ってやるから、着くまでおとなしくしてろよ!」というと、美子は急におとなしくなった。
そして美子のマンションについた。
俺はタクシーの中での美子の態度に少し腹がたっていたので、美子から鍵を奪って玄関を開けると、ほとんど押し込むように美子を部屋にいれ、そのまま帰ろうとした。
しかし、美子は玄関に倒れ込んだまま、苦しそうに息をしている。
さすがに少し心配になり、美子の肩をたたいて、「おい、ちゃんと着替えて寝ろよ。俺帰るから」というと、美子は倒れ込んだ姿勢のまま、一言言った。
「恋愛向きの体じゃないけど・・・襲って」
その一言で俺の理性がふっとんだ。
俺は美子を抱き上げると、部屋へ入った。
ベッドはもうひとつ奥の部屋にあった。
美子は泥酔していたと思ったが、急に足取りがしっかりしてきたようだった。
ひょっとしてはじめから俺を誘うつもりだったのかと思うと、なおさら興奮した。
俺も美子も丈の長いコートを着ていたが、そのままベッドになだれこんだ。
俺は美子にキスをした。
美子はすぐに口を大きく開いて舌をからめてきた。
んぐっ、んぐっと音がするような激しいキスの後、美子は荒い息で言った。
「そう、あたし、キスがいっぱいしたかったの。キスが大好きなの!」
そして俺たちはまた激しく舌を絡めた。
俺は結婚してから妻以外の女とキスするのははじめてだった。
甘い。
唇も舌も、抱きしめた肩もすべて感触が違う。
当たり前だが俺はさらに興奮して、きつく抱きしめながらますます激しく舌を絡めた。
美子は少しずつ柔らかくなるようだった。
そして、唇が少し離れるたび「んあっ、ああっ」とあえぎ声がでてきた。
俺が「恋愛向きだよ」というと、その言葉で感じたのか「んああっ」と大きな声を出した。
俺は一旦立ち上がり、コートを脱いでまた美子におおいかぶさった。
美子のコートのボタンをひとつずつはずして脱がす。
その間、美子は俺の頬やおでこにキスをする。
コートを脱いで、服のまま抱き合ったが、もうがまんできなかった。
俺は一気に全裸になると、美子のセーターをめくった。
美子はブラジャーをつけていなかった。
いきなり乳首があらわになり、俺は一瞬ひるんだ。
しかし、セーターをめくりあげられた美子の姿を見てはもう我慢できない。
いきなり乳首にしゃぶりついた。
美子がまた大きな声をだした。
乳首を軽くかむたびに美子は「んあっ、おあっ」と声をだす。
舌で乳首をころがしながらジーンズのボタンをはずすと、あとは美子が自分で脱いだ。
俺はパンティの上からせめたかったが、美子はジーンズと一緒にパンティも脱ぎ、めくられたセーターだけになった。
俺はそのセーターを脱がせた。
二人はとうとう全裸で抱き合った。
美子は腰を俺におしつけるように動かしながら、キスを求めてきた。
再び舌が絡み合う。
美子の腰の動きが激しくなる。
だが、俺は立たなかった・・・。
「おかしいな、たたねぇよ」
思わず美子にいうと、「そんなもんだよ・・・」と言いながら俺のやわらかいペニスを握る。
妻より細い指がゆっくりとペニスをこねくりまわす。
その刺激で、少しずつペニスが硬くなる。
俺はキスをしながら、美子の股間に手をはわせた。
あまり濡れていない。
しかし、クリトリスは勃起していた。
俺がクリトリスをつまむと、美子は「あっ!」と言って俺のペニスをぎゅっと握った。
その刺激で、俺のペニスは急速に力を増していった。
それとともに、じわっ、という感じで美子の股間も濡れてきた。
つまんだクリトリスを一度離して再びつまんだときは、すでに愛液でぬるぬるになっていた。
美子の腰が動く。
二人の舌はますます激しく絡まる・・・。
俺は美子の横に肩肘をついて、美子のクリをはじいていた。
美子はその俺のペニスを・・・もうこねくりまわせない・・・しごきはじめた。
気持ちよさに声がでた。
美子はだまって体をずらし、横向きのまま俺の股間に顔を近づけていった。
何をするのかわかったので、俺の指がクリを離れても気にしなかった。
美子は、ペニスにキスをするまもなく、すっぽりと口に含んだ。
根本を手でつかんで、ひたすらに吸い、ピストンをする。
ペニスの先が美子ののどに当たる。
しゃぶるというより吸い込むという感じ。
俺は横向きから仰向けになる。
美子は俺の尻を抱きしめるように上にのり、さらにピストンを続けた。
俺は美子の頭をかるくたたいて、次の行為をうながした。
美子は俺の意を察して、ペニスから口を離し、俺の横に仰向けになった。
俺は美子におおいかぶさり、また情熱的なキスをした。
しかし、いざ、という段になり、また俺のペニスは縮小してしまった。
やはり罪悪感があるのか、美子は俺のペニスを握ったまま、よくわからない笑顔を浮かべた。
俺は、どうすればいいのかわからなかった。
しかし、美子が一言「こんなもんだよ」と言った瞬間、その言葉に激しく反発したくなった。
俺は体をずらし、美子の顔に馬乗りになった。
美子は俺が何をしようとしているのかすぐわかったようだ。
顔をすこし起こした。
俺はそのまままっすぐ美子の口に挿入した。
美子の姿勢では、口を動かすことはできない。
美子は萎えた俺のペニスをちゅう、ちゅう、と吸う。
俺はゆっくり腰を前後に動かした。
また、おれのペニスは力をとりもどした。
まだ完全ではなかったが、俺はもう入れたかった。
美子の腰がずっと動き続けていたからだ。
俺は美子の口からペニスをぬき、そのまま下がって、美子の脚を開いた。
完全ではないので、手を添えて、しかし一気に美子に突き入れた。
美子が、いままでになく大きな声をだした。
今までの声は、はじめに息を殺すような「ん」があったが、今度は「ああっ!」と解放されたようだった。
俺も、とうとう挿入したことで気が晴れたのか、美子の中でどんどん硬く、はちきれそうになるのを感じた。
俺は美子をだきしめ、キスをしながら腰を動かした。
美子の腰の動きは早くはなかったが、動きが大きかった。
イチ、ニ、サン、という感じではなく、イッチ、ニイィ、サァン、という感じだ。
俺もそれに合わせてゆっくり、大きく動いた。
突き上げるたび、美子は顔をのけぞらせて声を出した。
寒かったが、気にはならなかった。
突き上げながら、俺は親指で美子のクリを刺激した。
すると、それまで無言であえいでいた美子が急に激しく動いて「あっ、だめっ、だっ、やめてっ!」と叫んだ。
そのときの動きと、美子のせっぱ詰まった声に刺激され、おれはもう行きそうだった。
そのまま腰の動きを早めて、ずんずんずんずん、と激しく突いた。
美子は両腕を上にあげ、激しくあえいだ。
俺はAVみたいだと思った。
妻はこんな風に手をあげたりしない。
美子の乳房が上下に揺れる、あえぎ声がだんだん激しくなる。
俺ももう我慢の限界。
美子っ、というと、「なに?」と的はずれな返事。
ちょっとこけそうになったが、「いくよ」というと「うん、きて」。
そのままさらに動きをはやめ、トップスピードで3、4秒突いた後、俺はペニスを抜き、美子の上で果てた。
美子は俺の精液がこぼれないように気をつけながら体を少し起こして、俺のペニスに残ったしずくを吸い取った。
俺は美子の腹にある精液を気にせず美子を抱きしめた。
二人の間で精液がねちゃ、と嫌らしい音を立てた。
しばらくそうして抱き合ったあと、俺はまた言った。
「恋愛向きじゃない」
美子は少し寂しそうに「恋愛ではこうならないの・・・」と言った。
しばらく沈黙のあと、俺は美子にキスをした。
美子も舌を絡めてきた。
1分くらい、今度は声もなく唇を合わせた後、どちらからともなく離れ、寒いね、と言ってシャワーを浴びた。
俺は一緒に浴びたかったが、別々だった。
シャワーが終わると、俺は服を着て「帰るね」と言った。
先に浴びた美子は裸のまま布団にくるまっていた。
泊まっていけということかな、と一瞬思ったが、俺はそのまま帰った。
以上っす。
今も毎日顔合わせてますが、このときの話は一度もしてません。