なんで17時からの約束なのに、そんな早く出る必要があるのかwと思ったけど、どうやら兄は買い出し以外に寄りたい場所があるらしい。
17時からの約束だけど、兄が戻ってきたのは18時近く。
そしてほくほくの笑顔を浮かべてこう言った。
「喜べ。今日の代金は全て俺が持ってやるぞ!好きなだけ飲め!」
兄の買ってきたお酒やお摘みにまじって、不自然に浮いたお菓子たちが目についた。
(ああ、そういうことね・・・)
聞けば6万くらい出たんだとか。
で、その結果遅れたと。
「迷惑料として半分よこしなさい」と言ったけど、「お前にはこれで十分だ」とコアラのマーチを渡されたw
考えてみたら、兄がパチンコで遊ぶのもこのとき初めて知った。
20年間ちょっと一緒に暮らしているのに。
それだけここ数年は関わりが無かったんだよね。
「んじゃ、始めるか。並べるの手伝って」
そう言うと兄は、重そうなビニール袋をテーブルの周りに無造作に置いた。
ビール、日本酒、焼酎、チューハイ、ワインその他諸々、お摘みもそれに合わせて大量にあった。
どう考えても2人で宅飲みする量じゃないんだけどw
乗せられるだけテーブルに乗せたら、兄がもうビールのフタを開けていた。
乾杯もしてないのに。
まあいいかと、チューハイに手を出したらピシッと手を弾かれた。
そしてグラス一杯に注いだビールを私に差し出して、ほらって。
「私、ビール飲むなんて一言も言ってないんだけどw」
「どうせお前の事だから、いつもジュース感覚でサワーとかカクテルばっか飲んでたんだろ?ほら、カンパーイ」
兄は半ば無理やり私にグラスを渡して乾杯をした。
兄の言うことは悔しいが図星だ。
飲めなくはないけど美味しくもない。
寧ろ苦手な味だ。
相当まずそうな顔をしていたのか、そんな私を見て兄はへらへら笑っていた。
「まずは酒の味に慣れないとな。サワーばかりを湯水のように飲んでたら、そりゃ悪酔いするわw」
確かに兄の言うことも一理ある。
少なくとも兄は私より経験豊富で、記憶無くす程の酒癖の悪さを克服したくらいだし。
何だか気に入らなかったけど、ここは大人しく従う事にした。
「周りのペースに惑わされるな」とか「ある程度飲んだら烏龍茶を挟め」だの、色々言われながら私はグラスを空けた。
お酒の味がちゃんとして、飲み過ぎないものを選んで飲めと兄は言う。
試しに飲んでみろと言われ、日本酒、焼酎、ウィスキーなど少しずつ試してみたけど、どうも合わない。
唯一飲めるのはワインくらいだった。
これなら飲めるかな。
「なら、サワーはなるべく控えて、それ(ワイン)を少しずつ飲みな」
なんだか兄が妙に偉そうだ!
それからチーズなどを摘みつつ、ワインを少しずつ飲んだ。
兄は私が中途半端に開けたお酒達を、凄い勢いで消化していく。
負けじとワインをグラスにどばーっと注ごうとボトルを手にしたら、またピシッと叩かれた。
「周りのペースに惑わされるなと何度も言ってるだろw」
悔しいが言い返せない。
少しずつ酔いが回ってきた。
兄も回ってきたのか、普段より表情が柔らかくなる。
「こうやって2人で飲むなんて、何だか不思議だな」
少し微笑みながら兄が言った。
なんだかドキドキしてくる。
顔もカーッと熱くなってる気がする。
これは慣れないお酒のせいだと言い聞かすも、変に意識しちゃって兄と目線を合わせられない。
「お前、顔真っ赤だぞww」
兄の笑い声で現実に引き戻された。
それからはお互い少しずつお酒を口にしながら、色々な話をした。
学校の話、友だちの話、バイトの話、恋愛の話。
とにかく色々な話を、今まで話せなかった分を取り返すかのようにいっぱい話した。
中でも面白かったのが、私が兄の部屋に入るのを兄が拒むようになった理由。
「お前、勝手に部屋の中を漁るだろ?思春期の男子が隠してる物を見つけられたら困るからだよw」
当時の私は“嫌われるような事しちゃったかな・・・”と真剣に悩んだのに、そんな理由だったのかいw
この辺りから、だんだん話題が下な方に堕ちていく。
「ところで、高校時代からお兄ちゃんが家に連れてきた彼女らしき人を何人か見てるけど、ぶっちゃけ経験人数何人?」
兄がグラス片手にむせ込んだ。
「それを聞くなら普通は付き合った人数だろww」
そう言いながら兄は指を折り始めた。
「プロのお姉さんはノーカンですか?」
「ノーカンです。そこはまた後で詳しく聞かせてもらいますw」
兄はゲラゲラ笑いながら、二本の手がグーになった状態から指を開き始めた。
「13・・・いや、14かな?」
なんて最低な男なんだw
私もサイテーとか言いながらゲラゲラ笑っていたけど・・・。
「このうち一人はお前だよ?」
兄がそう言ってきて、また顔がカーッと熱くなる。
そんな私に兄はご満悦の様子だった。
なんて最低な男なんだろう・・・。
そして更に最低な質問を兄が私に投げかける。
「なあなあ、お前はどの位の頻度で1人でしてるの?」
「はあ???一人でなんかしないし!」
なんか妙に頭にきた。
本当は毎日しているけど、ムキになって言い返した。
「そんな事言いながら、今日もしたんだろ?」
「今日はまだしてないし!!」
「今日はまだ?」
はめられた・・・と言うか、盛大に自爆した。
兄は私の一人遊びに興味津々だ。
爛々と目を輝かせて聞いてくる。
「頻度は?どんな風にすんの?おもちゃとか使うの?」
あーもう!うざっ!
心の底からうざっ!
半ばやけになって暴露する。
「毎日してるよ!1時間くらい時間かけてゆっくりと!おもちゃなんて使うどころか、触った事もないよ!」
兄の顔がパーッと明るくなったような気がした。
そしてゲスの極みのような事を言ってきた。
「今ここでしてみてよw」
兄の最低最悪な一言に怒りを通り越して半ば呆れたけど、態度に出さずに反撃に出ることにした。
「・・・絶対手は出さないでね?」
無言で首を小さく縦に振る兄。
ゴクリと喉を鳴らしたような気がする。
「・・・もっと近くで見ていいよ?」
ゆっくりと私が足を開くと、兄が私の射程圏まで顔を伸ばしてきた。
そこですかさず、私は膝で兄の頬に蹴りを入れた。
兄がヌゴッ!と何とも言えない声を上げて仰け反った。
お酒で力の加減がきかなくなっていたからか、いいところに決まってしまったのか、もしくは両方か。
兄が頬を抑えながら声にならない叫びをあげ、悶絶していた。
流石にちょっとやりすぎたかな?と思って兄に近づいたら、肩を掴まれて思いっきり凄まれた。
「お前なあ!!」
ヤバい目が本気だ。
酔った頭で私なりに考えて出した言葉は、謝罪の言葉とかではなく「きゃーw犯されるーw」だった。
「お前なあww」
意外とこれが効いたみたいだったw
でも、まだ怒りは収まらないようで・・・。
「すぐに暴力に出るのやめろよ!誰に対してもそうなのかよ!」
「お兄ちゃんにだけだよ?嬉しい?」
「嬉しい訳ないだろwwアホかww」
無理やりだけど、兄の怒りを吹き飛ばす事に成功したw
「蹴ったことは謝るけど、お兄ちゃんが変な事言うからだよ?」
私がそう言うと、兄は小さくウッと唸り、「調子乗りすぎたなごめん」と素直に私に謝罪した。
なんだか兄が可愛く思えた。
感情がコロコロ変わるのはきっとお酒のせいだ。
「そんなに見たかった?」
「見たい」
即答w
何でこんなに一人遊びに興味を示すのか・・・。
「・・・ベッドに入ってなら見せてもいいよ?」
私がこんな事を言ってしまったのも、これもお酒のせいだ。
シュンとしてた兄の顔がまた明るくなった。
兄のベッドに潜り、兄に背を向ける形で私は自分の胸と下に手を伸ばした。
それを兄がベッドの外から眺める。
何でこんな事になってるんだろ・・・。
そう思いながらも、そう言えば兄と初めてした時も、この前した時もこのベッドだったな。
・・・なんて思い出したら、それだけで熱くなってきた。
普段声なんて出さないのに、この時はなぜか我慢出来ずに声が出たのは、興奮していたからか、お酒のせいなのか。
もうどうにでもなれと、声も我慢せずにしたいようにしていたら、兄がハァハァ言いながらベルトをカチャカチャし始めた。
「俺もう我慢出来ないんだけど」
やっぱりこんな展開になるのね。
ベッドに入った時点で予想はしていたけど。
正直に言えば私もしたくなってた。
「・・・いいよ」
小声で答えたけど、兄はベッドに来ない。
聞こえなかったのかな?と顔を兄の方に向けたら、兄が一人遊びを始めていた。
こうやって文字にすると馬鹿みたいだけど、何故かこの時は虚しくなったと言うか、とにかく悲しくなったw
そして半泣きになりながら私は「1人でするなら私にしてよ!」なんて事を言ってしまった。
これもきっとお酒のせいだ。
兄は一瞬戸惑いの表情を見せたが、「いいのか?」と言いながらベッドに潜り込んできた。
頭を撫でられ頬を撫でられ、私が目を閉じるとそっとキスをしてきた。
兄の手は卑怯だ。
この手に触れられると、何でも受け入れてしまいそうになる。
1人でするより、兄に触れられるほうがずっと気持ちいい。
特に私は胸を触られるのが好きで、兄もそれが分かっているようで、丹念に私の胸を撫で回してくる。
両胸を揉まれながら、敏感なところを舌で転がされて、それだけで全身が跳ね上がった。
「お願い、もう入れて・・・」
お酒による高揚感と、兄の手による快感で私はもう限界で、兄にすがるようにお願いをした。
私は服も下着も半脱ぎで、すごくだらしのない格好だったと思う。
「ちゃんと脱がして・・・」と兄に言うも、「このままがいい」と拒否されてしまった。
そして兄が寝ている私の足を持って開かせると、座った状態で私の中に入り口を兄自身のモノで何度かなぞり、ゆっくりと私の中に入ってきた。
奥まで入れられるのも気持ちいいけど、私の特に気持ちいいところは、入り口に近いところの上の方にあるらしく、浅く短い間隔で擦られるのが最高に気持ちよくて、大きな声を上げてしまう。
兄も私の弱い所が分かったらしく、そこを何度も何度も攻められた。
もう頭も真っ白になり、達しそうになったところで兄がビクビクと体を震わした。
先に達してしまったらしい。
でも、兄も私が達しそうなのを察したのか、そのまま抜かずに奥まで突いてきた。
数回ぐっと深く力強く突かれ、私も兄に続いて達した。
そのまま私の上に兄が倒れ込んできた。
心臓がバクバク言ってるのが、肌越しに凄く伝わってきた。
しばらくそのままでいると、兄がゆっくり自分自身を引き抜いて、ゴムを結んで包んで投げ捨てるとそのまま動かなくなった。
私も動かなきゃと思ったけど、体が言うことをきかずにそのまま眠ってしまった。
目が覚めた時は深夜2時くらいで、私は自分のベッドの上で寝ていた。
兄が運んでくれたのだろう。
またお酒の勢いでしてしまった。
しかも酔っていたと言っても意識のある状態で。
さすがに今回は罪悪感に駆られたけど、翌朝、兄は何事もなかったかのように普通に話し掛けてきた。
「どう?記憶はあるか?」だって。
あんな事をしておいて、よくもまぁ・・・。
「また飲もうな」
私の背中を叩きながら兄が言った。
どういうつもりで言ったのかは、敢えて考えないようにした。
以上で兄との話は終わりです。
現在進行形の話ではなく10年近く前の話で兄との関係は、私に彼氏が新しく出来てから、ほぼ無くなりました。
宅飲みは何度かしてますけどねw
あまりエロく書けなくて、ごめんなさいm(__)m