今の彼女とは高校が同じで、お互い大学に進んでから付き合い始めた。

卓球部で目立たなかった俺に比べて、彼女は吹奏楽部で結構人気もあった。
地元を離れて同じ大学に通うようになって、お互い知り合いも少なかったから親密になり、俺が告白して付き合う事になった。
PCMAX
その時は天にも昇る気持ちになった事を覚えている。

俺は童貞で、付き合って3ヶ月くらいして初エッチした時は死ぬほど緊張した。
彼女は初めてではなかったらしく、コンドームをつけてくれたり手慣れた様子で、それで複雑な気持ちになったけど、彼女の過去を詮索する事はできなかった。
それから俺は猿になったかのように連日彼女にエッチを迫った。
彼女は拒否する事なく応えてくれた。

次第に俺も緊張しなくなり、AVで仕入れた知識をもとに様々なプレイを彼女に求めた。
(といってもせいぜい69や立ちバックくらいだが)

やがて俺がエッチに慣れてきた事を察した彼女は、今まで清純を装っていたのに、淫乱の本性を現し始めた。
次第にエッチの時は俺をリードするようになってきたのだ。
騎乗位はもちろん、玉舐め、アナル舐めを求めていないのに彼女の方からやり出し、生でのエッチも求められるようになってきた。
俺も快楽には勝てなかったから、彼女の要求には全て応えた。
同時に彼女の過去が気になるようになってきた。

ある日、普段は俺の部屋で過ごす事が多かったのだが、その日は彼女のアパートで料理を振舞われる事になった。
彼女はいそいそとパスタを作っていた。
俺はどこか落ち着かず、ビールを飲みながら彼女の後ろ姿を見ていた。

「あっ、塩コショウ切れてる」と彼女が言った。

味付けには致命的な調味料を切らした彼女は、「ちょっとコンビニで買ってくるから待ってて、ゴメンね」と言って外に出て行った。

俺は手持ち無沙汰になり、しばらくビールを飲んでいたが、酔いのせいもあったのか彼女の過去を見てやろうという気持ちになり、手始めに彼女の勉強机の一番上の引出しを開けた。
そこには彼女が昔使っていた携帯が入っていた。
入学してしばらく経ってからiPhoneに2人で変えたのだが、それまで使っていた携帯だ。
見覚えがある。
もちろん電源は入っておらず、充電も切れてるだろうと思ったが、試しに電源ボタンを押してみると画面が点灯した。
ソフトバンクの931SH。
操作可能になるまでの時間がずいぶん長く感じた事を覚えている。

俺は手始めに、メールの受信BOXを見た。
4月以降は俺のメールもチラホラ見える。
まだ付き合う前の初々しいメールだ。

スクロールして遡っていくと、昨年の10月以前から急にある男の名前が増えた。
『S』というその男の名前は、俺も知っている。
俺と彼女が同じ高校だった男。
俺は一度も話した事はないが、確か彼女とは二年生の時同じクラスだった。
学校祭ではリーダーを務めていた、どちらかというと目立つ男だ。

メール本文のプレビューを流し見していると、一通のメールが目に飛び込んだ。

『今日は美里(彼女の名前)やばかったね(^-^)/トシヤもまた美里としたいって』

??と思って他のメールを見る。

『トシヤのちんこ咥えてる時の美里、超えろかった・・・(*^^*)』

そして添付されていたのは、美里が男のチンポを咥えながら、カメラに向かってピースしている画像。
男の顔は切れていて見えないが、上半身に来ているのは俺が通っていた高校の指定カッターシャツに似てる。
美里も上半身は制服で、下半身は何もつけていなかった。
トロンとした目でチンポを咥えながら、左手はチンポをしっかりと握りしめ、右手は俺と写真やプリクラを取る時にもよくやる、手の甲をカメラ側に向けたピースサイン。

俺は目の前が真っ暗になった。

他にもメールは続いている。
添付ファイルがある事を示すメールを開けると、M字開脚をしながらピースしてる画像や、背面騎乗位でハメている画像もあった。
どの写真もピースしたりポーズをとったり、楽しそうに撮っている。
俺は目眩の中で強烈に興奮していた。

今度はデータフォルダを開いて見た。
デジカメフォルダの中に、男2人が勃起したチンポを晒しながらピースして笑っている画像があった。
おそらく彼女が撮ったものだろう。
圧巻だったのは高校の男子バスケ部の部室で、彼女を男2人が囲み、彼女が2人のチンポを握りながらカメラ目線で笑っていた画像だ。
ヘラヘラと笑う男達。
チンポを今にも咥えようとしている美里。
そこまで見たところで、玄関のドアが開く音がして、俺は慌てて携帯を引出しに戻す・・・のではなく、自分のポケットに仕舞った。
今思うとなぜそんな事をしたのかわからない。
きっと混乱していたのだろう。

美里は俺を見て、「どうしたの?顔色悪いよ?」と言った。

そりゃそうだ、あんなもの見ちまったんだから。
しかし俺にはその場で美里を問いただす勇気はなかった。

「ご、ごめん、ちょっと急に気分が悪くなって・・・」

それだけ言うのが精一杯だった。

「大丈夫?ちょっと横になりなよ。今から薬買ってくるから、ちょっと待ってて!」

そう言って再び出かけようとする美里。
甲斐甲斐しい女の振りをする美里が、俺は急激に憎くなった。
それにこれ以上美里と同じ空間にいる事が耐えられなかった。

「いや、いい。ちょっと今日は帰るわ、俺。ごめん」

何でオレ謝ってんだと思いつつ・・・。

「え、ちょっと大丈夫?送って行こうかー?」

などと言う美里の声を背に受けて俺はアパートを出た。

帰りの地下鉄で、俺はその携帯をつぶさに見て、大体の事を把握した。
美里は高校2年の頃から学校祭のリーダーだった男と付き合い始めた。
美里の方がベタ惚れだった。
美里の処女を奪ったのもそいつだ。

はるか以前に美里の送信メールに『ユウキくん(そいつの名前)にアタシの初めての人になってもらえて凄くうれしぃ(#^.^#)』なんてメールがあった。

それから美里は、ユウキに色んな事を仕込まれたらしい。
ハメ撮りはかなり早い段階で行っていた。
それから青姦、校内でのセックス、バイブ、放尿プレイ・・・。
極めつけはユウキが美里に飽き、別れを切り出したあたりだ。

美里は『何でも言う事聞くから別れないで(。-_-。)』と言い、その『何でも』は、ユウキにとって3Pだった事だ。

俺は美里の携帯にあった多くのハメ撮り画像を、SDカードを経由して俺の携帯に移した。
美里からは俺を心配するメールが何通も来ている。
俺はそのハメ撮り画像の中から、部室で3Pしたときのものを美里への返信メールに添付した。
本文はとても書けなかった。
すぐに美里から着信が来た。
俺は出なかった。

しかしまたすぐ携帯は鳴る。
美里からの着信画面は初めて一緒に撮ったプリクラだ。
まだ付き合う前のデート。
美里が急に腕を組んで来てドキドキした時のプリクラだ。
楽しそうに笑う顔は、3Pをハメ撮りしたときのいやらしい笑顔とは別人のように思えた。

3回目の着信でついに俺は出た。

「・・・もしもし」

それだけ言うのが精一杯だった。
そして受話口の向こうの美里の声は、取り乱してるかという俺の予想に反して、驚くほど落ち着いて平坦な声だった。

「人のケータイ勝手に見るのなんてサイテー」

美里の第一声は、それだった。

「・・・サイテーって・・・、サイテーな事してたのはどっちだよ」

俺は絞り出すように言う。
なんだか話しているのが全く知らない相手のように感じた。

「ああ、あれ?あんたにカンケーないでしょ」

美里が俺の事を『あんた』と呼ぶのは初めてだ。

「ちょ、だっておま・・・」

「別にアタシが昔どんな男とヤッてたってカンケーないじゃん。嫌なら別れれば?アタシも人のケータイ勝手に見るオトコなんてうんざりだし」

「いや・・・、ちょっと・・・」

俺は普段見た事もない美里の様子に狼狽していた。

「てかあんた性格悪すぎでしょ、ワザワザなに写メしてんの?マジむかつくんですけど。キモいわ」

俺は狼狽を怒りで誤魔化して言った。

「キモいのはどっちだよ!あんな写真なんか撮って、アタマおかしいんじゃね?」

「はぁ?うっせーよ。3Pしてなにが悪いの?別にキモチよけりゃいいじゃん、あんたとエッチするより100倍キモチよかったし。・・・あのねぇ、あんたバカだから気づいてないかもしんないけど、アタシGW帰った時もユウキとエッチしたし。トシヤとトシヤの連れも2人来てて5Pだったよ。ハハ!うける!全然気づかなかったっしょ?」

「・・・」

「マジあんたエッチ下手すぎじゃね?てかチンポちっちぇーしwwwwトシヤの一回見せてもらえば?あんたの3倍はあるよ」

「・・・お前、クソヤリマンだったんだな」

「別にそう呼びたきゃ呼べば?だってアタシエッチ大好きだし。あんた以外ね。あーまたユウキとトシヤとしたくなってきたwww」

俺はそこで電話を切った。
自分の周りの何もかもが崩れ去っていくような感覚だった。
俺はそこで何時間もぼーっとしていた。
美里からは二度と連絡がくる事はなかった。

以上が事の顛末。

もうあれから1年くらいになる。
学年が上がって俺と美里は学部によってキャンパスが別れ、ほとんど顔を合わせる事がなくなった。
それでも美里は俺の根も葉もない噂を周りに吹聴してるらしい。
心配なのは今年の成人式。
嫌でも美里やユウキやトシヤと顔を合わせなければと思うと、心が重くなってくる。

俺はこの事は誰にも言ってない。
ただ美里へのささやかな復讐と、画像を見たとき激しく興奮した俺の歪んだ欲望によって、俺は時々その画像を、iPhoneのアプリで晒している。

長文失礼しました。
やっと心の整理がついたので書き込んでみたものの、やっぱなんかこうモヤモヤした気分になりますね。

読んで頂いた方、ありがとうございました。