ある日、親友の知子が話していた高校の同窓会の通知が来ました。
今までも数回開催されていましたが都合が悪く出席したことはありませんでした。
今回は障りになる理由もないので出席しました。
高校時代に淡い恋心を抱いていた真君も出席してました。
宴もたけなわになり、男性陣も女性陣もそれぞれ塊りになって思い出話や近況を伝える雑談に花が咲き、あっという間に予定の時間が過ぎました。
飲み足りない人、思い出話に興奮している人、皆さん二次会のお店に向かいます。
私はお酒も体質的に弱いし、親友の知子も来ていないので、失礼して一人で駅に向かい商店街を歩いていました。
後ろから突然肩を叩かれ、びっくりして振り返ったら、真君が傍にいてにっこり笑っています。
「真理ちゃんと話がしたかったけど、機会がなく残念だなと思っていたら、一人で駅に向かって帰って行くんで、皆には悪いけど急用が出来たことにして追いかけて来たんだ」
調子のいい子ではなかったので信じられるけど・・・。
「あらぁ、私に興味なんて全くなかったのに変ねぇ、別の誰かの間違いじゃないの?」と意地悪く言ってみた。
「そんなことないよ。真理ちゃんのこと気になっていたけど、部活で毎日しごかれてさ、彼女を持つ意識がなかったんだよ」
高校時代、恋愛に発展して楽しんでいた早熟な子もいたけど、恋心か憧れか、判然としないまま過ぎてしまった子も多かった。
私もその一人だと思う。
「真理ちゃん、急いで帰らなきゃならないの?僕とゆっくり話す時間ないの?」
単刀直入に聞かれどぎまぎしながら、思わず「良いわよ」って承諾してしまった。
後から考えると“赤い糸”が真君との間に繋がっていたみたい。
同窓会の人達に逢わないように、新宿にあるホテルのスカイラウンジで落ち合うことにして別々に行動をした。
秘密めいて、電車の中で気持ちの昂ぶりを感じたことを鮮明に覚えている。
実際は二次会に向かう人たちに対して会いたくないだけの単純な理由なのに、真君と示し合わせて秘密の行動をしている気持ちを持ってしまったことが予期していない結果になってしまった。
静かに流れる音楽の調べと光り輝く都心の夜景、家事と育児の平凡な時間を過ごしている主婦が、突然一番のお気に入りのワンピースと、夫からプレゼンントされた装身具で装い、高校時代に恋心を抱いた男性とラウンジバーでカクテルを飲めば、ただ訳もなく異次元の世界に入り、その場の雰囲気に流されて男と女の行きつくとこへ自然な形で収まりました。
主人とは週に二回、お互いの愛情を確かめるような、型通りのセックスを致しております。
私が嫌だなと思うことはしませんし、主人の射精に合わせ私も達し、そのまま眠りに入ることで満足しておりました。
真君と体験した後の私のセックス感は根底から変わりました。
真君は私の希望したことをことごとく無視して私を翻弄しました。
最初にシャワーを使うことを拒まれ、「真理ちゃんの匂いを体全体で感じたい」と言って部屋に入るなり抱き締められ、キスの雨で顔一面を濡らされました。
「少し落ち着かせてぇ」って言ったのに、窓際に立たされ、お洋服の上から胸や背中、そしてお尻の辺りまで何回も何回も撫でられたんです。
最初は綺麗な夜景に感激し、気持ち良く体を真君に預けて心地良さを味わっていましたが、だんだん性感が高まって来て、もっと強く感じる部分を刺激して欲しいと思いました。
でも真君は変化しないの。
もしかして焦らしているのかしら?と思ったりしましたけれど、恥ずかしくて真君に言えないし、息が荒くなり体を捩るようにしたら「どうしたの、飲み過ぎて気持ちでも悪いの?」なんて聞くの。
「ううん違うの、意地悪ね」って体を一層寄せて甘えたのに、耳元に口を寄せ、小声で「ちゃんと言ってくれないと分らないよ」ですって。
小声で話す息がくすぐったいようでいて、ぞくって感じで下腹部に響くの。
体が燃えるように熱くなってくるけど、主人以外の男性に抱かれた経験が無いので恥ずかしくて自分から行動が出来ないの。
(あああ、焦れったいし、苦しい・・・)
真君がまた言うの。
「ねっ、言ってごらんよどうされたいの?」
相変わらず背中やお尻を擦りながら、決して急所には手が行かないの。
太腿の内側をすーっと撫でられ、思わずしがみ付いて「もっと強く刺激して、真理のことめちゃくちゃにして」って言ってしまったの。
その後の真君は、私には初めてのことばかりだった。
お洋服は脱がせないで、ジッパーを下し、ブラを下げてお乳を揉みしだき、乳首を捻るの。
今までさんざん焦らされていたので、あっという間に軽くイカされてしまったの。
その後はストッキングとショーツを一緒に膝まで下されて、下腹部全体に舌が躍るの。
シャワーも使っていない濡れ濡れの下腹部を卑猥な音をさせて吸われたり、突かれたり舐められたり凄いの。
窓枠に手をついてやっと立っている状態。
声は止められないほど出ているの。
主人にはこんな厭らしいことさせたことないし、今までベッドの中で秘めやかな行為こそ夫婦和合のセックスだと思ってきたのに、真君の扱い方ったらまるでレイプみたい。
でもこれって初めて知った感覚だわ。
あっ・・指を挿入してして来たわ。
やだぁ、折り曲げて引っ掻くように擦ってる。
あっ、指の出し入れが早くなった。
「あっあっああああああああ、やだぁー出る出る」
おしっこみたいなのが出てる。
「真君止めてぇ、恥ずかしい止めてぇ」
びゅっぴゅって出てるの。
「真理、すっごい感度良いな、潮吹いたぞ」
「潮吹いたってどういうこと?おしっこじゃないの?」
「違うよ匂いもない綺麗な淫水だよ」
私には理解し難いことばかり。
「ねぇお願い、もう寝かせて、ベッドでして、ねっ」
真君たら「もう少し我慢しろ」ですって。
窓枠に両手をつかせ、お尻を思いっきり後ろに出させ、真君のペニスを挿入して来たの。
「あっあー気持ちいい、あっあ、いっいー、真君あたるぅあっあー」
部屋いっぱいに私の声が響いているみたい。
下腹部がびくびくして両脚が震え起っていられない。
床に崩れそうなのに真君が両手で支え、いきなりお尻を平手でぴちゃって叩いたの。
下腹部の奥に刺激が走り、「うぉー」って叫んで陰唇がひくひく震えてイッてしまったの。
私、こんなに刺激の強い快感って初めて知ったの。
ベッドでは二人とも全裸になって真君に様々な体位をさせられ、肛門まで舐められたり、指を入れられたりして翻弄されてしまったの。
荒々しく扱われ、恥ずかしいことをされると快感が高まり、苦しいのにより求めてしまう自分に驚きました。
主人とでは到底経験出来ない世界を知り、その夜は頭が真っ白のまま真君と別れました。
別れ際に真君も、私も家庭が大事、乱したくないことを確認して、これ一回だけの不倫で済ますことを誓いました。
あの日から一月が過ぎました。
夢みたいな経験、私の体に強烈に感じ悶えることが意識に残り、思い出すと体の奥から濡れてきます。
結婚して主人を受け入れ、愛情に包まれた営みを当然のように思い、私の好むセックスで主人も満足していると考えていたことに疑問を感じ、自分から変わろうと決心しました。
主人のペニスを愛しい心でお口と舌で愛撫することを実行してみました。
旦那様ったら驚いて・・・。
「おっ、おい、どうした。どこで誰にそんなこと仕込まれた?」
「内緒。でっ、どう?気持ち悪いの?嫌なの?」
意地悪く聞きながら、ぎこちないけど努力してみたの。
旦那様ったら敷布をぎゅっと握って腰を浮かしながら耐えているの。
「おっおい、出ちゃうよ、止めろ、出る出る」
「良いわよ。真理のお口の中にいっぱい出して」
言葉も行為も初めてなのでとっても新鮮なの。
「いったい今夜はどうした?何か真理にあったのか?」
不思議そうな、そして不安そうな主人に数日前から考えていたストーリーを話したの。
「先日、美容院で読んだ雑誌に、人生の中に占めるセックスの大切さ、心豊かに日々を過ごす大事エッセンス、そして具体的な様々なことが例示として書いてあったの。それ読んで、ああ、真理は貴方にとって悪い妻なのかしらって思ったの。男性の喜びに嗜虐性の伴うセックスがある。それは女性を憎む心でなく、より悦びを高める本能であり男女の根源だ。それを人格権の侵害としてとらえ蔑む夫婦があると悲劇に終わる。二人して快感を求めて楽しむセックスを行えば、奥の深い悦びに浸れる充実した人生になるって書いてあったのよ」
主人「僕も淡泊だから、君が嫌がることを強制して夫婦の間がぎくしゃくするより、穏やかな生活が出来ればそれで良いと思っていたけど、内心では興味はあったな。お互いに無理せず行こう。でも君の体、隅々まで自由に見てみたいな。怒るし拒まれれば気まずくなると思い、我慢していたけど、真理の変化に期待するよ」
真君との同窓会不倫は、私のセックス講習会として、旦那様がたくさん喜んでくれる行為へと昇華した。