サラリーマンしてる20代後半のモテない男だった俺に高校生のギャルの彼女が出来た話。

世間の学生が夏休みの真っ只中の7月下旬。
仕事帰りに車でコンビニに寄って弁当買ってたら、なんか高校生位の私服のカップルが駐車場で喧嘩してた。
最初は口論だったが、俺がレジで会計して唐揚げ弁当下げて店を出る頃には、男の方が真っ黒日焼けのギャルを蹴り始めた。

「何すんだよ!!」

「うるせービッチが!!」

・・・って感じのDQNな会話。
正直関わり合いになるつもりは全くなかったのだが、二人が喧嘩してる場所が問題で、俺の車の真後ろ、つまり二人が退かないと車が出せない。

(うぜぇ・・)と思いつつ車に乗るが、俺が車に乗っても退かない二人。

これはもうクラクションかと思った瞬間、男が女の子をカバンか何かで叩こうとフルスイング。
それをギャル間一髪で回避。
見事、俺の軽車のフロントガラスにカバンの角が直撃。
ビシッって感じでヒビが入る。

「おいこらぁあああ!!」

日頃大人しい俺も流石に頭きた。
車から飛び出してきた俺に男の方はびっくりして、ギャルを突き飛ばしてどっか逃げて行った。

「おいこら待てや!!!」

やっぱ女を殴る奴なんてこの程度なんだろう。
結局逃げて残されたのは半泣きで地面に座り込んだギャルのみ。

「あいつ君の彼氏?弁償させたいからアイツの名前とか住所教えてくれる?」

「・・・」

ギャルはブスッとしながら携帯とメモ用紙出して彼氏の名前と住所を書いて渡す。
それにしても髪を染めて日焼けした絵に描いたようなギャルだ。

「君もあんなのと付き合うのやめときな」

「あんたに関係ねーし」

(まあそうだろうよ)

・・・と、よく見ると結構可愛い。
なんでこんな子があんな屑とカップルなのか、正直ため息が出た。

「あっ」

「?」

ギャルが立ち上がると声を上げたので、見てみると太ももの辺りに血が出てる。
どうやら彼氏に突き飛ばされた時に怪我した模様。
大した事はないみたいだが血が伝ってソックスに赤いシミが広がっている。

「おい、怪我してるじゃないか」

「別に・・」

泣きべそかきつつ、そのまま足を引きずる感じでその場を去ろうとするギャル。

「ちょっと待ち」

「うるせーな!ほっとけよ!!」

「ほら、せめてこれで消毒してバンソーコー貼っとけ」

車に持ち歩いてるバンソーコーと消毒液を渡すと、ギャルはぶっきらぼうにそれを受け取って自分で処置を始めた。
処置のためにただでさえ短いスカートを捲るので太ももが艶かしい。

「見てんじゃねーよ」

ギャルがジト目で睨んでくる。

「み、見てねーし!!」

「そんじゃ・・」

消毒液とバンソーコーの箱を俺に返すとヒョコヒョコと歩き始めるギャル。
荷物が多そう。

「おい、家近くか?送って行ってやるぞ」

「・・・」

ギャルはジト目で俺を窺うように下から上に観察。

「なに?ナンパ?」

「ち、ちげーよ!!!親切で言ってんだろ!!」

ギャルは少し考えるようにしていたが割とあっさりと助手席に乗ってきた。

「家近いの?」

「◯◯町」

「えっ、◯◯町?!」

なにげに遠い。
車で1時間くらいか。
ほとんど隣の県ってくらい。

「こんな所で何してんの?」

「うっせーな、ほっとけよ」

「駅でいい?」

流石に家まで送るのは無理かと思ったので、駅までと思ったが・・・。

「金ねーし、彼氏に取られた」

「・・・」

仕方なくギャルと1時間ドライブする事に。

話を聞くと、ギャルの名前はマヤで高校2年生。
彼氏は別の高校の3年(どうやらヤンキーのようで殆ど行ってない)。
今日は彼氏の住んでるこの街に遊びにきたが、顔を見るなり金をせびられるわ、SEXさせろだわとうるさくて、とうとう喧嘩に。

「そいつの、どこを好きになったん?」

真剣に理解できないので思わず聞いてた。

「・・・」

ギャルは答えずに押し黙ってた。
家に着いたので彼女を降ろす。

「じゃあこれで。念の為、足の怪我は明日にでもちゃんと病院で見てもらえよ」

「・・・」

ギャルしばらく俺を睨みつけた後、車を降りていく。

(礼もなしかい・・)という感じで、その日は終了。

正直、お礼にフェラでもしてやろうかみたいなエロ漫画的展開を期待したものの、そんな事は一切なかった。

・・・それから3日くらいした仕事帰り。
またコンビニで買い物してたらあのギャルが話し掛けてきた。

「よっ・・・」

「どうしたん!?」

びっくりして少し思考が止まった。

「・・・借りを返しに来た・・」

「借り?何の話?」

「・・・」

「っていうか、よく見つけたな」

「ここで待ってれば会えると思って待ってた・・・」

(いやいや、確かにここをよく利用するけど毎日来てるわけじゃないぞ・・・)

正直、ちょっと引いた。

「ね、何処か行こうよ」

「えっ・・どこに?」

付き合った経験のない俺には未知の世界だった。
とりあえずマヤの提案で近所のジョイフルに。

「好きなの注文していいよ・・私、払うし」

「いや、高校生に奢ってもらうわけにはいかねーよ」

「お前こそ好きなもん頼んで食えよ、奢ってやるから」

「・・・」

こんな感じでギャルと飯を食う事に。

「あいつとは別れた」

「えっ?あいつ?なに?」

唐突な発言に意味が分からない俺。

「別れた」

「ああっ・・うん、それが良いだろうな。余計なお世話だけど、女殴る奴はやめといた方が良いよ」

それにしてもコイツは何でいつもこんなに怒ってる感じなんだ?

「あんた名前は?」

年上にも遠慮のないタメ口だが不思議と腹は立たない。
ある意味新鮮というか、ギャルらしいというか、とりあえず名乗る。

「携帯とメアド教えてよ」

「・・・」

断る理由もなし・・いや、実際は大人として作ろうと思えばあっただろうが、何となく交換してしまった。
ジョイフルで会計を済ませて外に出るとギャルは・・・。

「じゃあ」

一言、そう言ってスタスタ駅の方に歩き始めた。

「えっ?」

結局その日はメアドと番号を交換しただけでギャルは帰っていった。

(一体何しに来たんだあいつ?)
(借りを返すとかなんとか言いつつ、飯奢らされただけじゃね?!)

この時の免疫のない俺には全く理解できない行動だった。
その日の晩から高校生ギャル、マヤから頻繁にメールが来るようになった。

『今何してんの?』

大抵はこんな感じで、俺が仕事中だろうが夜中に寝ていようがお構いなしで唐突な内容のメールが送られてきた。

金曜日の夕方『土日はヒマ?』というマヤのメールに『暇だけど?』と返信。

『遊びに行くから今から迎えにきてくれる?』というので車に迎えにいく。

マヤの家の近所のコンビニでマヤを乗せる。
その日のマヤの格好はギャルバリバリで、ホットパンツにキャミというのか?
まあ、足とか肩とか小麦色の肌が露出してる感じ。
気持ち今までよりメイクが気合入れてたかな。

「どこに行きたいの?」

一応、これはデートだろう。
さすがの俺も何となくそれは分かっていたが、どうしたらいいのか分からない。
にも関わらず、言いだしっぺのマヤの一言。

「べつに・・」

(えーーーーっ)

「・・・行きたい所あったんだろ?」

「・・・」

(黙るなよ!!)

結局フラフラと市内を回ってたら「トイレ」という一言でショッピングセンターに入る事に。
子供が走り回る店内でベンチに腰掛けてマヤを待つ。

(なげぇ・・女ってなんでこんなにトイレ長いの?)

実質10分くらい待ったと思う。

「・・・」

やっと出てきたマヤ。

「せっかくだしフードコートでなんか食っていこうぜ」

「何か食いたいものあるか?」

「別に・・」

(お前は一体何をしたいんだ・・)

仕方ないので、とりあえずフードコートで俺が食いたいものに付き合ってもらう事に。

「ここの焼きそば結構美味いんだよ」

「・・・」

・・・と、二人で焼きそばとおにぎりと味噌汁の定食食べた。

そしたら小学生くらいのガキが数人走ってきて、俺達のテーブルに引っかかるようにぶつかって走り抜けた。
味噌汁のお椀が倒れて俺とマヤにかかった。

「あっち!!コラ走るんじゃない!!」と言うが既に遠くに逃げていった後だった。

「くっそ・・親の顔が見てぇぜ・・おい、お前火傷とかしてないか?」

ポケットテッシュをマヤに手渡しながら溢れた器とかを片付ける俺。

「服は?・・大丈夫みたいだな。ちょっと待ってろ、おしぼり貰ってやるから」

その間もマヤは終始無言で、不思議な生き物を見るような目で俺を見てた。

その後、特に話題のない俺はマヤを連れてゲーセンに行く事に。

「プリクラ撮ろうよ」とマヤ無言新党から珍しく提案があったので代案なき我が党は即採用。

ずっとぶっきらぼうなくせに、プリクラの「ハイチーズ!」というアニメ声にしっかりピースサイン作って顔を作るマヤに吹いた。

「何笑ってんの?」

ジト目で睨むマヤ。

「いや・・いつもブスッとしてるけど、わにゃうと可愛いと思って・・」

なけなしの勇気を振り絞って、歯の浮くような事を噛みつつ言ってみる俺。

「・・・ばーか」

(ひどい・・)

「格闘ゲームやる?」

(ここはスパ4の腕前を見せて感心させてやるか)

「はぁ?あんたオタク?だからモテないんだよ」

「・・・」

(今お前は全国のスパ4ファンの心をエグッた)

落ち込んでる俺を置いてマヤがクレーンゲームの中の景品を食い入るように見てる。

(カエルの・・ああケロロ軍曹のぬいぐるみか)

「ケロロ軍曹好きなの?」

意外と漫画を読むのかと少し意外だった。

「ケロロ知ってんの?」

「うち、漫画全巻あるよ」

「ケロロって漫画あんの?」

どうやらマヤはケロロ軍曹をぬいぐるみでしか知らないようで、マヤは自分の財布からお金を出すとクレーンゲームを始めた。
どうやら赤いやつを狙ってるようで、数回チャレンジするけど取れない。

「ちっ・・」

徐々にイライラしだすマヤ。

「あーーっもうっんだよこれ!!」

俺は辺りを見回すと、ちょうど店員が居たので・・・。

「すみませんあのクレーンの赤いやつ、少し場所動かしてもらえませんか?」

「あっ、イイっすよ」

えらくフレンドリーな店員だった。

「えっ何?」と、マヤが聞いてくる。

「こういうゲームって酷い配置のヤツは、言えば直してくれるから」

「あの赤いの欲しいんだろ?」

ギロロを指差す。

「うん・・」

「見てな」

そう言ってお金を入れてやる。

(よし・・ここかな・・)

「あっ・・」

「惜しいな」

もう少しでゲットという寸前の所で落ちる。

「もう一度」

「よし・・」

「あと少し・・」

マヤが息を呑むようにして俺の服を掴む。

「取れた!」

マヤが声を上げる。

「ほれ、やるよ」

「・・・」

「これ欲しかったんだよな?」

「・・・ありがと・・」

ぬいぐるみを抱きつつ赤面するマヤにドキッとした。

その後はいい時間だったのでマヤを家に送る事に。
マヤは車に乗ってる間、助手席でギロロを眺めてなんか機嫌がよかった。

「今度、漫画見に行くから・・」

コンビニでマヤを降ろすと自分の家に帰っていった。

翌日、寝てたら朝早くマヤから電話がきて起こされた。

「ん・・なに?」

「早く迎えに来てよね」

昨日の今日だったが、とりあえず支度して迎えに行く事に。

「今日はどうしたの?」

「ケロロ軍曹の漫画見せるって言ってただろ」

(いや、持っとるとは言ったが、見せる約束はしてないんだが・・)
・・・と思ったが黙っておいて家に連れて行く事に。

(つーか女の子が俺の家に?どうした・・俺死ぬのかな?)

家に着くなり俺の部屋の本棚を見てマヤが一言。

「オタクかよ」

「さーせん・・」

・・・とか言いつつ、マヤはケロロ軍曹を本棚から見つけると、俺のベッドに腰掛けて読み始める。

(マジで読み始めやがった・・)

それからお昼までの2時間、マヤは一言も喋る事なく俺のベッドを占領してケロロ軍曹を読み耽った。
オタクを馬鹿にしているマヤには理解できないネタが多いはずだが、それでも時々「ぷっ」と吹き出しては俺の視線を気にしていたのは可愛かった。
が、俺は気づかないフリしてコーヒーを入れたり、TVを見たりして時間を潰した。

(何やってんだろ俺・・)と数回頭を過ぎったが、だからってどうしていいのかも解らないので、ひたすらマヤが本を読むのを見ているだけになった。

昼頃になって「お腹空いた」とマヤが言う。

「お前はB型一人っ子だな絶対・・」

「あん?何でそんな事分かんだよ」

(わからいでか・・)

「仕方ない・・どこか食いに行くか・・」

「あのさ、あたしが作ろうか?」

「えっ?」

文章にすると伝わりにくいが、ラメ入りのつけ爪で、どこから見てもギャルのマヤが言うと違和感が半端ない。

「何を作るんです?」

「は?昼飯に決まってんじゃん」

「デスヨネー」

「・・あんた時々言う事がオタクっぽいよ、キモイからヤメな」

相変わらずオタク要素に手厳しいマヤ。

「あいすみません」

マヤはそう言うと冷蔵庫を漁り始める。

「つーか、何もねーし」

まあ、男の一人暮らし、下手に自炊なんかすると返って効率が悪かったりするのだ。
例えばキャベツだってまるまる一玉買うと余ったりするし。
一時期自炊をしようと思い立って色々道具はあるが、ほとんど使う事なく棚に仕舞われているという事で、近くのスーパーに食材を買いに行く事に。

「め、メニューは?」

「・・・カレー」

人参を睨みつけながらマヤが答える。

(よかった・・カレーならどう失敗しても大丈夫だろう)

・・・と思っていたのは束の間、どう見てもカレーに入れないだろうという物までカゴに入れて行く。

(ちくわ・・大根・・こんにゃく・・っておでんかよ!)

「・・マヤさん?」

「あ?」

「カレーだよね?」

カゴの中に目を落としつつ聞く。

「・・・」

(無視ですか?)

結局何を作るのかよく分からない沢山の食材を買って帰る事に。
もちろん会計は俺。

「お前こんなに買い込んでも俺料理しないし、一人じゃ腐らせちまうぞ」

「・・・」

俺を無視して冷蔵庫に買ってきたものを仕舞い込み、お湯を沸かしたり、まな板を出したりし始める。

昔の偉い人は言った、人は見かけによらない・・・。

マヤは意外と手際が良かった。
マヤは手慣れた感じで野菜を切っていく。
驚いた事にフィーラーを使わず、包丁一本でつけ爪の手で器用にじゃがいもの皮を剥いていく。
鍋を二つ用意したマヤは、片方にジャガイモ・人参・玉ねぎ・肉、片方にちくわ・こんにゃく・大根と別けている。
つまりカレーとおでんを並行して作るつもりらしい。

俺はホットパンツでイソイソと料理するマヤの後ろ姿をずっと見てた。

「アホ面で何見てんだよ」

俺の視線に気がついてマヤが振り返る。

「いや、料理出来るんだなと思って・・」

「うち、母ちゃんいねーかならな」

(意外としっかりしてんのかな・・)

「うまい・・」

マヤが作ったカレーは思ったより断然美味かった。

「・・・」

「うまいよ、久しぶりにこんなうまいカレー食べたわ」

家庭の味というか、昔良く食べた家のカレーの味に近い。

「ふーん・・」

褒められて悪い気はしないのかマヤは少し頬が赤かった。
カレーは二回おかわりした。

「おでん、後で温めて食いな」

そう言うとマヤは帰る支度を始める。

「帰るのか?」

俺は車の鍵を取って上着を着ようとする。

「途中で友達の所に寄ってくから電車で帰る」

「あ、そう・・」

なんだろう、一人で帰ってくれるのだから楽だが、少し淋しい気もした。
マヤはそんな俺の表情を見て何か勘違いしたのか・・・。

「・・女友達だし、ショボイ顔してんじゃねーよ」

「えっ?・・あっ・・いや、・・・気を付けて帰れよ」

「・・・」

「・・・」

「じゃあ、またな・・」

そう言うとマヤは帰っていった。

それから平日、俺が仕事の時はメール。
俺が休みの日は朝から俺の家にやってきて、ケロロ軍曹を読んで飯を作り、二人で食べて帰っていく事が2週間ほど。

8月下旬、もうすぐ夏休みも終わりが近づいていた。

(俺たち付き合ってるのかな?)

そんな事を頻繁に考えるようになっていた。

(友達ってわけじゃないよな・・いくらなんでも・・)
(でも、遊びに来ても漫画本読むばっかりだし・・飯だって作ってくれるけど、それは漫画を読ませてもらってるお礼とか?)

マヤは自分の学校の友達とかの話はあまりしない。
大体は俺が話す事をマヤは黙って聴いてるだけだ。

「お前さ・・」

小さなテーブルで二人で飯を食いながら切り出す。

「俺なんかとこんな事してていいのか?」

「・・・別に・・」

マヤは小さく溜息をつくと一言そう言った。

ちょうどその時、俺の友達数人から電話が入る。
近くまで来ているから飲みに集まろうという事らしい。
断ろうと思ったが、友達の一人が日頃外国生活してる奴で久しぶりの帰国だった。

「すまん、これからちょっと友人達と飲みに行く事になっちまった」

「これ合鍵と電車賃な・・たぶん遅くなると思うから、皿とかはそのままでいいからさ」

どうせいつもマヤは飯を食い終わると帰るので大して気にしなかった。

「・・・」

そんな感じでマヤを残して俺はアパートを出た。

それから朝まで久しぶりの徹夜での飲み会になった。
まあ、そこは割愛する事にして・・・。

日付が変わり空が白み始めた朝の4時頃、家に帰ってきた。

(ふう・・流石に飲みすぎた・・)

そう思いながらドアを開けて中に入ってビックリした。
マヤの靴がそのままだったからだ。

(あいつ帰らなかったのかよ)

部屋に上がってベッドを見ると、マヤが昨日の姿のままスヤスヤ寝息を立てていた。
食器も片付けてあるし、溜まっていた洗濯物も干して部屋は綺麗に掃除されていた。

(・・・寝顔は年相応で可愛いなこいつ・・)

思わず、ふにっと頬を優しく触っていた。

「・・・」

マヤが目を開ける。

「お前、何で帰らなかったんだ?」と聞くと、マヤはガバっと起き上がって抱きついてきた。

「お、おい!?」

(泣いてる?!)

「な、何で泣いてんだ?」

「・・・」

目を閉じるマヤ。

(えっ・・これってまさか、あの・・)

俺はビクビクしつつマヤの口にキスする。

「俺達付き合ってるんだよな?」

二人部屋で抱き合ったまま言うと、「ばーか」とマヤが涙声で言う。
いくら鈍感な俺でもその意味は分かる。

「送っていくよ」

「ん・・」

・・・マヤと正式に付き合う事になったと言っても、何か大きく変わったわけではない。

夏休みの終わり際、マヤが読むべきケロロ軍曹もほとんどストックがなくなって居た。
そんな折にマヤのギャル友を紹介された。
見事にみんなギャルだった。

私を見たマヤの友達の第一声は「チョー受ける」だった。

ジョイフルでギャルに囲まれたサラリーマン。
どう見てもキャバクラみたいだった。
色々質問されたけど、マヤが代わりに答えてた。

「日頃こいつ、あんたの事チョー優しいって惚気けまくりでさ」と一人が暴露。

「シホ、余計な事言わねぇーって約束したから会わせたんだろ」と赤面して慌てるマヤはプライスレスだった。

マヤはグループのリーダー格みたいだった。
散々ギャル達に冷やかされ、別れた後、二人でいつものように俺の自宅で飯を食った。

その日、マヤは親には友達の家に泊まると嘘をついていた。

「本当にいいの?」

裸にバスタオルだけ巻いてシャワーから出てきたマヤは、小麦色の肌に水滴が滴ってスゴくエロティックだった。

「いい加減、ちょっとは自信持てよな・・」

「ごめん・・」

何度もキスを繰り返して舌を絡め合う。
舌を絡ませ合うだけなのに凄く気持ちがいい。
マヤの体温や質感を全身で感じる。

「初めてじゃなくてごめんな・・」

マヤは俺の胸に顔を埋めて泣く。

「その気持ちだけで十分だよ」

マヤの中は温かくて、物凄くキツくて、童貞の俺はあっという間だった。

果てた後、マヤはコンドームを外して口で綺麗にしてくれた。
凄く大事そうに舐め取ってくれるマヤに俺は十分満足だった。

一緒に暮らしたい気持ちはお互い強かったけど、マヤはまだ高校生。
もともと進学のつもりはなかったらしくて、卒業後は先輩の服屋で働くとか決めてるらしい。
そしたら結婚してくれとか言われてる。

俺は全然構わないと思うけど、相手は年頃の娘なんでそんな保証はどこにもない。