結婚して以来、妻の元上司が週末になると家に飲みに来るようになった。
その都度、変わったワインやブランデーなど持って来たりカクテルを作ってくれたりする。
最初は2時間ほどで帰ってくれたが、ともすると午前3時くらいまで居座ったりする。
妻は割と酒がいける方だが、私は酒が弱く、とてもついていけない。
深夜に突然酔って訪ねて来ることもあって迷惑している。
それで、私だけが先に寝室に戻って寝るバターンになっていった。

ところがこの元上司、最近は酔うと「マッサージ」と言って妻の体に触れようとするらしい。
妻の話だと、初めは手のひらのツボを押すだけだったが、最近は肩や腰などもマッサージしたがるそうだ。
で、その手つきがいやらしいのだそうだ。
背中をマッサージする時は、胸の方に手が回らないように脇を締めてるいため、かえって肩が凝ると言っていた。

私はその様子が見たくて、その日は酔っても寝室に行かなかった。
ところが水割りとカクテルを数杯飲んだら、つい、うとうとと眠ってしまった。
妻の声で気付くと、元上司は妻が座るソファーの背後に立ってマッサージをはじめようとしていた。

「きょうはいいれす。ほんとにいいれす」

妻もかなり酔っているようで呂律が回っていない。
その日の妻は、今日は疲れたので早く寝たいと言って、風呂を済ませてパジャマに着替えていた。
私はソファーのひじ掛けにもたれ、たぬき寝入りをして様子を窺った。
妻はすぐに大人しくなった。
かなり飲まされたのか、肩を揉まれながら頭をこっくりこっくりしている。
元上司は揉みながら俺の方をチラチラ見る。
私が起きていないか観察しているのだ。
そしてグラスを妻に持たせ、さらに飲まそうとしている。
妻はさっきから目を閉じ、ほとんど寝ている状態なのに、それでもグラスを口元に運ぶと妻は無意識に飲んだ。

何度も何度もカクテルを飲まされた妻はガクンとうなだれ、またマッサージがはじまった。
マッサージを続ける両手は妻の鎖骨の下の胸の膨らみまで下がってきた。
私は頭に血が上り、(この野郎!)と思ったが、同時に下半身に猛烈に血が集中するのを覚えた。
パジャマの下に元上司の太い指が入り、人差し指でパジャマの襟口を持ち上げて中を覗き込んでいる。
ブラを着けていないので胸が丸見えだろう。
それでも妻は項垂れたまま眠っている。
長い髪が垂れているため妻の表情は見えない。

元上司はマッサージの手を止め、妻の頬を両手で挟んで顔を起こした。
顔を仰向けにすると、覆っていた髪が除けて、だらしなくポカンと口を開けた妻の顔が見えた。
元上司は泥酔して寝ている妻の顔をじっくりと眺め、指先でそっと瞼を開いて眠りの深さを確認しているようだ。
やがて起きないことが分かると、ソファーのひじ掛けに慎重に腰を下ろし、左手をソファーの背もたれに回し、自分の体勢を安定させて妻にキスをした。
唇を重ねたまま片手を胸に当て、乳房をパジャマの上からを弄り、ボタンに手をかける。
1番上のボタンには触れず、2番目のボタンを外そうとしている。
すぐにボタンは外され、元上司の毛むくじゃらの手がパジャマの内側に入っていった。

パジャマの下で元上司の手が妻の胸を這いまわり、乳房を丹念に揉んでいる。
その間も唇は重ねたままで、ちょうど私の位置から唇の辺りがよく見えた。
妻の唇を覆う元上司の唇の動きや舌先の動きまでよく判る。
腕枕するように腕を回し、妻の顔を引き寄せてキスする姿は、まるで恋人同士のように見えた。
元上司の舌先が妻の歯茎の間まで動き回り、クチャクチャという音やチュッという音が聞こえる。

元上司の手がパジャマから出て、今度は妻のズボンの中に入っていった。
ズボンの下で手がモゾモゾと動き、パンティの中に入り込んだのが判った。
おそらく恥毛まで届いてるはずだ。
妻のパジャマに潜り込んだ元上司の手は、陰核を刺激するようにクリクリと円を描いた。
ソファーの脇にだらりと下がった妻の手の甲が反って、指先がピクピク動いている。
感じているのだろうか。
単なる反射なのかもしれない。

元上司は一旦ズボンから手を抜き、妻の口に吸いついていた顔を上げた。
私の方をチラチラ見ながら両手で妻の片膝を持ってゆっくりとずらしていく。
妻の脚は90度ほど開いた。
一方でボタンを外したパジャマの隙間から乳房を掴み出した。
白い乳房が顔を覗かせる。
仰向けに体を反らし、片乳だけ出された恰好は滑稽だった。
その乳首を元上司の太い指が無遠慮に摘みあげ、キュウとしごくと上を向いて尖る。
元上司は妻の胸に顔をうずめ、乳首を口に含み、片手はパジャマのウエストのゴムをくぐって再びパンティの中に潜り込んだ。
先程より深く手が入り、指がもぞもぞと股間のひだをかき分けて膣口に侵入する動きを見せる。
元上司の毛むくじゃらの腕が持ち上がり、妻の白いお腹が見えた。
手首を『く』の字に曲げると、指先が膣内に沈んでいくのが判った。

私の心臓は限界を超えて高鳴っていた。
その音が元上司に聞こえてしまうのではないかと心配になるほど。
私がこんな思いをしているのに、気持ちよさげに寝息を立てている妻の図太さに呆れた。

元上司は妻の膣に収めた指をゆっくりと上下に動かし始めた。
指の動きにつれて妻の吐息がふうふうと乱れ、妖しさを帯びていく。
おそらく指は2本入っているはず。
指の動きは次第に速く、深くなっていく。

(妻は眠りながらイカされるのか?)

そのとき、ふいに妻の脚が閉じた。
元上司は意表をつかれ、妻の太ももに手を挟まれた。
手を妻のズボンの中に入れたままの恰好で顔をそむけ、身じろぎもせず固まっている。
妻は「むうぅぅん」と色っぽい吐息を漏らして寝返りを打ち、元上司の方にお尻を突き出す格好に落ち着いた。
元上司はようやく妻のズボンから手を抜くことができ、顔を上げた。
そして、さっきまで自分が座っていた長ソファーに戻り、タバコに火をつけた。
妻の眠りが深まるのを待っているのだろう。

しばらくして元上司は妻のソファーの傍らに屈みこんで、パジャマの上着のボタンを外しにかかった。
すべてのボタンを外してパジャマをたくし上げると、元上司は立ち上がった。

カシャ。

シャッター音が聞こえた。
元上司は手に携帯を持っていた。
半裸の妻にレンズを向けてカシャ、接近してカシャ、顔を覆う髪を上げて寝顔をカシャ。
さすがに写真はまずい。
写真だけは止めなければと思っている間にも、次々と携帯に収めていく元上司。
パジャマのズボンをお尻の下まで引き下げてカシャ。
お尻を覗き込み、尻肉を手で広げてカシャ。
そんな写真、悪用されたらどうする・・・。
すぐに元上司の暴挙を止めなければ・・・。
私が目を覚ませば撮影を止めるだろう。
とりあえずトイレに立つふりをして撮影を止め、すでに撮られた写真のことはそれから考えようと思った。

私はソファーから立ち上がり、震える膝でドアに向かった。
なぜか元上司の方に顔を向けることができなかった。
トイレに入り便座に座ったが、良い案は浮かばなかった。
とにかく妻のことが心配だった。
あまり長くトイレにもいられないので居間に戻ることにした。
トイレから出ると、元上司がカバンを片手に上着を羽織りながら居間から出てきた。

「いやいや、すっかりお邪魔してしまった。いやいや、本当にすまん」

そう言いながら私の前を横切り、そそくさと玄関から出ていってしまった。
居間に戻ると妻はまだソファーのひじ掛けにもたれて眠っていた。
パジャマは元通りに着せられていた。
妻の肩を揺すったが起きない。
頬をピシャピシャと叩いて声をかけると、ようやく「なに~?」と顔をこちらに向けた。
その目は虚ろだった。

「大丈夫?」と聞くと、「らいようぶ」と答えた。

「気持ち悪くない?」と聞くと、「うん」とにっこり微笑んでみせた。

妻の無事が分かり、私は安心した。
妻を抱えるようにして寝室に連れて行き、寝かしつけた。
布団に倒れ込むようにして、妻はすぐに深い眠りに就いた。

元上司がしていたように、そっと妻のパジャマのズボンに手を入れてみた。
手をパンティの中に滑り込ませると、柔らかな恥毛が指に触れた。
さらに指を進めると、パンティの布地が大量の愛液で濡れていた。
陰核の周りの陰毛も濡れていた。
膣口まで指を進めると熱い蜜が洪水のように溢れ、私の指をヌプリと膣に迎え入れた。
こんなにも濡らしている妻は初めてだった。
いとも簡単に2本の指を咥えこんでしまう。
奥まで入れるとキュンと締め付けてきて指先が心地よい。

(こんな風に元上司の指も締め付けていたのか・・・)

私は下半身に経験したことのないむず痒さを覚えた。

翌朝、私は昼近くまで寝てしまった。
妻はまだ寝ている。
妻を起こして昨夜のことを問いかけたが、何一つ覚えていなかった。
泥酔し眠っている間に元上司に弄ばれ、半裸の写真を撮られたことなど夢にも思っていないようだ。
妻にはそれ以上のことを追及しないことにした。

元上司に撮られた妻の写真が気になった。
おそらく今度が初めてではないだろう。
撮ろうと思えば、これまでにも2度、3度はチャンスがあったはず。
私がいなかった時には、あれ以上の行為をしていたに違いない。
写真も沢山撮っているに違いない。
元上司に写真を返してくれと頼んでも、とぼけてかわされるだけだろう。
訴えたところで、寝たふりをして元上司の痴漢行為を傍観していた私の立場はどうなる?

考えもまとまらぬまま、月日だけが過ぎていった。
妻との行為の最中、脳裏にあの晩の出来事が蘇った。
セックスの回数も増え、熱の入り方も今までとは違った。
妻もそれに応えてくれた。

あの日以来、元上司は訪ねて来ない。
私に勘付かれたと思っているのか、そうに違いない。
週末は部屋で妻と2人、ゆっくりお酒を飲むようになった。
あの晩を思い出してソファーで交わったりもした。
元上司が来なくなったことで妻も喜んでいる。
そう思うと、慌てて帰宅した元上司が少し気の毒になった。

<続く>