彼女の中はメチャクチャ気持ちいい。
濡れてるからかな。
出し入れするたびにグチャグチャと音がする。
そうだよな、こんなにツユダクだもん。
PCMAX
気持ち良くて当たり前だよ、とか思いながら奥まで突く。
突いたら、すぐに引き出す。
それの繰り返し。
これだけで、何でこんなに気持ちいいんだろう。

「やんっ、奥に当たるうぅ」

俺が奥まで突く度に、彼女の喘ぎ声は高まった。

「そんなに奥いいの?」
「うんっ」

「どれくらい、いいの?」
「んっ、わ、わからない、けっどぉ」

「わからないけど?」
「すごくいぃっ、奥にぃっ」

「そんなにいいんだ?」

無言で頷くのを繰り返す彼女。
もうマンコはピクピクからビクッビクッって感じになってる。
腕とか肩の辺もプルプルしているから、自分では言わないけど軽くイッてるのかな。
彼女も楽しめているみたいだし、俺もそろそろイッても大丈夫かなって思った。
てゆーか我慢しろって言われても厳しかっただろうけど。
それで彼女の耳元で、「もう、イクよ」って言った。
彼女は無言で首を振っている。
頷いているんだろう。

俺は、もう彼女に構わずピストンを優先させた。
引き上げるよりも、なるべく奥まで突っ込んでチンコ全部で快感を得るようにした。
彼女はさっきから余裕がなくなっているみたいで、「あっ、だめっ、イッ、イッちゃうぅ」って言いながら俺にしがみついていた。
両手は首に回されているし、足は俺の腰にロックされている。
胴体はビクビクしながら俺のピストンを受け入れていた。
さっきからベッドはギシギシいって、エッチの激しさを物語っている。

その辺からは感覚的にしか覚えていない。
奥まで突っ込んだ時に彼女の中が一層締まってきたのと、出し入れの最中にチンコの表面で膣内のヒダヒダの感触を味わうのに夢中になっていた。
俺はほとんど無言でピストンを繰り返す。

「はぁはぁ、だめー、すっすごくいいのぉ~、おかしくなっちゃうぅっ、もっともっと」って彼女の声だけが響いていた。

俺もイこうとしながら彼女のマンコの奥に先走りでドロドロのチンコを擦り付けた。
グニグニグニグニして奥を突いた後に小刻みなピストンピストンってのを繰り返していた何セット目かに限界が来た。
下からせり上がってくる精液を感じて、「イクよっ!」って彼女の耳元で告げた。

「ああぁん、いいよ、きて~」

彼女の声を聞きながら、最初はそのまま出そうとしたけど、どうしても気になる事があって最後の理性を振り絞って、引き抜いてから腹出しした。
吐き出した精液はドビュッドピュッって大量に流れ出て、一番飛んだのは彼女の胸の辺りまで飛んでいった。

「はぁはぁ」

お互い肩で息をしながら、しばらくそのままの体勢でいたけど、俺は枕元にあったティッシュを取り寄せて一気に何枚かを引き抜いた。
自分のを拭いてゴミ箱に捨てると、動けないままの彼女にかかった精液を拭いてやった。
大量に出たから、何回か拭いてはティッシュを捨てっていうのを繰り返した。
それから立ち上がって部屋にある自販機で烏龍茶を買って、一口飲んでから彼女に持っていった。

「ありがとう」

一口飲むと仰向けになって、「ふぅーーー」って息を吐いた。

「気持ち良かったぁーー、俺さん、やるねー!」

俺を見上げて言った。
烏龍茶をサイドテーブルに置くと、彼女の横に潜り込み、並んで仰向けになった。

「そうかなぁ」

「そうだよー!気持ち良かった」

俺の頬に手を伸ばして・・・。

「こう見えて、結構遊んでるとか?」
「遊んでないよ」

「うそー。だって舐めるのとか、チョー気持ち良かったよ」
「たまたまじゃない?」

「ほんとに、たまたまなのかなー。あやしぃー」
「まぁ喜んでくれたのは嬉しいけど」

そんな話をしてたら、だんだん落ち着いてきた。
俺は起き上がって烏龍茶の缶を取り上げた。

「ちょっと訊いていい?」
「何?」

「なんか投げやりになってる感があるんだけど?」
「何が?」

「いや、気のせいだったらごめん」

烏龍茶を一口飲んだ。

「うまく言えないんだけど、なんかこう投げやりな感じがしたから」

「気のせいじゃない?」

「だったらいいけど・・・。ごめんね」

テレビの音がやけに大きく響いた。
彼女は天井を見つめている。
この部屋はプラネタリウムみたいに小さな明かりを映して天井に星があるように見せていた。
光源はゆっくりと回転しながら移動して一回転して元に戻る。
彼女は、それを追いかけているみたいだ。

「今日ってさ・・・」

しばらくそうしていた彼女が不意に言った。

「なんで俺さんが来たの?」

俺はAからされた話をそのまました。
ケイコちゃんを落としたいからっていうのは少しぼかして、なんかケイコちゃんが気になるみたいだから程度に留めた。

「そっかぁ」

彼女は起き上がって言った。

「ケイコ達はうまくやってるのかなぁ?」

「どうかなぁ?」

俺は嘘をついた。

「じゃあ俺さん、今日は迷惑だったんじゃない?」

「そんな事ないよ」

お互い、下だけベッドの中で上半身は裸のままだ。
汗ばんだ体にエアコンの空気が心地いい。
彼女は座り直して、僅かに俺の方に近付いてきた。
触れてないのに、二人の体温が伝わるほど近い。

「ねぇ・・・」

彼女が俺を抱き締めて耳元で言った。

「なんで、そういう風に思ったの?」

彼女は、さっきの話を持ち出した。

「なんとなくだよ」
「なんとなく・・・ね」

「そう」
「それだけで、そんな事言う?」

彼女は腕を伸ばして少し離れ、俺の顔を正面から見た。
テレビのせいで、時々明るくなるから彼女の表情がはっきりわかる。
お互い見つめ合っていた。
しばらくそのまま見合っていたけど、彼女の方は譲りそうもない。
それで、仕方なく説明した。

「初めて会ったのに『中でいいよ』なんて言うから」

「それだけ?」
「それだけ」

「だって私がヤリマンなだけかもよ」
「そんな感じはしなかったよ」

ちょいギャルっぽいけどヤリマンって感じはしなく、これは本当だった。

「ふぅぅーん」

納得したような、しないような表情だった。
彼女はそのまま仰向けでベッドに倒れ込んだ。
目蓋が何度か上下する。

それから俺に背を向けて横になると、「私さぁー」と話し出した。

彼女がAを好きな事。
ケイコちゃんも、それを知っている風な事。
サークル絡みで何回か大人数での飲み会はあったけど、Aと二人だけで飲める機会がなかった事。
今日やっとAと少人数の飲み会が実現して意気込んで来た事。
でも、いざ飲み会が始まったら、Aが自分のことを見ていないのがはっきりとわかった事。
そんな事をぼそぼそと話し出した。
俺は頷くことしか出来なくて、ずっと彼女の背中を見ていた。

彼女の話が終わったみたいなのに何も言えないで黙っていると、「あー、すっきりした!」と起き上がって、こっちを向いた。
笑顔だった。

「シャワー浴びよー」

俺の手を引いて一緒に起き上がろうとする。

「先にいいよ」

「一緒でいいじゃん」

正直行きたい気持ちはあったけど、今の話を聞いたら、なんとなく遠慮しなきゃいけない気持ちになった。
それで横になりながら浴室に向かう彼女を見ていた。
途中、彼女は一度振り返って手を振った。
何の意味か判らなかったけど、同じように振り返したら笑って浴室のドアを閉めた。
それから彼女が出て来るまで、ずっと天井を見ていた。
五分もしないで彼女は裸のまま戻って来て俺の隣りに滑り込んだ。

「俺さんも浴びてきなよ」

ベッドから押し出すようにして言う。
今度は素直に従った。

最初の時よりも簡単に浴びて出ると、彼女がソファに座って手招きをしていた。
テーブルには新しい缶ビールが二本置いてある。
確か自販機のビールは、これで最後の筈だ。
彼女が何も着ていないので、俺も何も着ないで隣りに座った。

「かんぱいしよー」

缶ビールを差し出して笑顔で言う。
彼女がフタを開けたので、俺もそれに続いた。
さっきよりも乾いた音がした。
お互い少しずつ飲むと彼女は、「あのね」って内緒話みたいに言い出した。

「俺さんに謝りたい事があるんだ」

「何?」

「さっきさぁエッチの時、Aさんの事、考えてたんだよね」

もう一度ビールを飲んだ。
きっと、もう半分も残っていないだろう。

「あ、でもね、言い訳するんじゃないんだけど、最初のうちだけね」

弁解するみたいに両手を左右に振った。

「なんか、色々Aさん何してんのかなぁとか、ね。Aさんとやってる気になろう、とかね。ごめんね。でも最後の方はホントに夢中だったよ。ワケわかんなくなってきたしね。俺さんマジうまい!って思ったもん」
「うまくはないよ」

「てゆーか丁寧なのかな。なんとなく優しい感じがした」
「そう・・・」

「でさ、もう一回ちゃんとしたいんだよね」
「?」

「今度はAさんのこと考えないで、ちゃんと俺さんに集中する!」

宣言するみたいに言ったから思わず笑ってしまった。

「なによー!人がマジメに話してるのにー」

「でも俺、できるかどうかわからないよ」

そう言うと膨れた顔をして胸を揺すった。

「私に魅力がないって言うのかぁー?結構いいオッパイしてるでしょう?」

胸を張る。
確かに彼女の胸は大きいし、乳首はピンクで魅力的だった。

「友達からも評価高いんだからね」

それから缶ビールを置くと、俺の手を引いてベッドに潜り込んだ。
一回目の時と立場が逆転して彼女は色々してくれた。
だから思ったよりも、すぐにチンコは復活した。
最初より硬かったかもしれない。
体位も何回か変えたし時間も長かったと思う。
彼女の喘ぎも大きかった。
最後イキそうになったので正常位に戻した。
同じように奥を突くと、面白いようにビクビクしだした。

「ねぇ、さっきはイッてたの?」

頷く彼女。

「そっか」

そのまま突く。

「あぁん、はぁはぁ」

彼女の喘ぎと、ギシギシギシギシっていうベッドの軋みだけが繰り返し聞こえた。
俺が「そろそろイキそう」って言うと、「いいよ」って何度も頷いている。

「どこに出せばいい?」

一応、訊いてみた。
そうしたら俺をギュッて抱き締めてきて・・・。

「俺さんなら中でもいいよ」

耳元で囁いた。
それから何分かどうしようか考えながら出し入れしてたけど、最後、精液が尿道を半分くらいまで上がってきたところで抜いて、一度目と同じようにお腹に出した。

それから後始末をして着替えると、三時間の休憩が終わるギリギリだった。
彼女は部屋を出る時に俺を見て、「ホントに中に出しても良かったんだよ」と言った。
俺は何とも答えなかった。
それはイク寸前まで何度も迷った事だ。

どうしてだろう?

自分に問い掛ける。
イク瞬間、彼女が泣いているみたいに見えたからかもしれない。
だけど、終わった時に見た彼女の顔には、そんな跡はなかった。
きっと、テレビのせいなんだろう。
明かりのせいで、そんな風に見えただけだ。
そう結論づけた。

ホテルを出て彼女を駅まで送って俺達は別れた。

次の日、Aに会った。

「どうだったよ?」

嬉しそうに訊いてきた。

「ホテルに入ったけど、酔いすぎてやれなかったよ」

そんな返事をした。
それから彼女と二人だけで会う機会はなかった。
携帯番号もアドレスも交換したのに・・・。

その後、何度か彼女に会う時は決まってAから呼び止められた時で、振り返るとAと傍にいるケイコちゃんと、それから知らない人達と、その後ろの方に隠れているみたいに居るミホちゃんを見つけて、挨拶したり軽い話をしたりする時だけだった。
時々Aとケイコちゃんを駅で見かける時もあった。
二人は寄り添っていて、人がいっぱい居たから胸から下はよく見えなかったけど、きっと手を繋いでいたんだろう。
そんな時は、俺からはAに声をかけなかった。

Aからは定期的にメールが来た。
でも、あれから飲み会に誘われる事は一度もなかった。
大学を卒業すると、いつからかAとも会わなくなっていった。
ケイコちゃんとも。
ミホちゃんとも。
みんなの連絡先は携帯に入っているのに結局、俺から連絡した事はなかった。

もしかしたら、この先Aに会う時が来るかもしれない。
町で偶然、とか。
同窓会で、とか。
誰かの結婚式で、とか。

その時、Aの隣りに居るのがミホちゃんで、またあの笑顔で俺に笑いかけてくれたらどんなにいいだろうと、今でも秘かに願っている。