一本のピンクローターがあった。
このピンクローターが、俺を切ない恋へと突き進ませた。
今思い出しても鬱な少年時代の記憶。

ローターを見つけたのは、クローゼットの中。
うちは共働きで、昼間は誰もいない。
夏休み、サッカーの練習から帰って来ると、おやつが見当たらなかった。
いつも必ず用意してあるのに・・・。
激しく腹が減ってた俺は、非常用袋の中に乾パンが入ってるのを思い出した。
親父たちの部屋のクローゼットの中。
ローターは、その非常用袋の後ろに隠してあった。
当時、正式名称こそ知らなかったが、何に使うものかは知っていた。
友達の家で観たエロビデオに登場したから。

(こんなすごい物が家にあったなんて)

俺は興奮した。

(ぜひ使ってみたい!)

そう思った。
だけど、そんな事に付き合ってくれる女なんているはずがない。
悶々としながらも諦めた。

そんな事も忘れかけていたある日。
サッカーの練習の帰り道でクラスの女子と出くわした。
ハーフの美少女で黒髪のM耶。
でも俺よりも背が高く、「オス!」とか言うような奴だったから全然タイプじゃなかった。
やはり俺にイチャモンを付けてきた。

「よお!チ~ビ」

「うるせー!デカ女」

そんな言い合いをしていたら、M耶がバランスを崩し、乗っていたチャリンコの前輪が側溝に落ちた。
M耶は掴もうとした塀を掴み損ね、手首を少し切ってしまった。

「俺んちそこだから絆創膏取ってくる」

家に入って絆創膏を手に取り、玄関のドアを開けると門の外にM耶がいた。

「おい!入れよ」と、俺は手を振った。

家の玄関に腰掛けたM耶は、当然のように怪我した手を差し出してきた。
ちょっと戸惑ったけど、M耶の手首に絆創膏を張ってやった。

「S史んちって誰もいないの?」

家を見回しながらM耶が言った。

「あ~ウチ共働き」

「ウチもウチも。でもウチはお姉ちゃんがいるけどね」

そんな事を話したと思う。
そしてM耶は唐突に言った。

「ね!ゲームあるでしょ?」
「あるけど?」

「やらせて。ウチ、ゲームってオセロしかないんだもん」
「オセロ!?超つまんねつーか、お前のできるゲームはねーよ。どれもハイレベル」

「わかんないじゃん!」

てな事で、うちでゲームする事になった。
案の定、相手にならず俺は飽き飽きしてきた。
M耶は話し掛けても聞こえないくらいハマってた。
俺はいつの間にか眠ってしまった。

母親の声で目が覚めたら、すっかり夜になっていた。
いつの間にか帰ったのか、挨拶も無しかよ。
でもすぐに、自分にタオルケットが掛けられてるのに気が付いた。

俺は昼間のことを思い出していた。
ウトウトしながら眺めた、斜め後ろからのM耶華奢な背中、少し膨らんだ胸、タンクトップの脇の隙間、ツインテールのうなじ・・・。
俺は後になってムラムラきていた。

次の日、サッカーの練習から帰ってくると、玄関の前にM耶が寝ていた。
ワンピースだった。

「おい!」

M耶が目を覚ました。

「あ・・・練習行ってたのかよ~」
「そうだよ!おめーみたく暇じゃねーの、俺は」

「なによ~、またゲームの相手してやろうってのに」
「マジで言ってんの?お前」

「いいから!早く中に入ろう。暑いよ」

クーラーのタイマーを仕掛けてあったから家の中は涼しかった。

「早く、ゲーム!昨日、あともうちょっとだったんだよ」

ゲームを付けてやると、とり憑かれてるかのようにコントローラーを掴んだ。

「俺、シャワー浴びてくるから」

「どーぞどーぞ」

シャワーを浴びながら俺は考えていた。
あのクローゼットの奥に潜む大人のおもちゃ。

(あれを使ったら、あいつもあのビデオみたいになるのかな?)

もしかしたら、今すんげーチャンスなんじゃ?
でも、土下座してお願いしても無理だろうな。
無理やり縛ってやれば、最初は嫌がっても後から気持ちよくなって許してくれるんじゃ?
でも、許してくれなかったらヤバいよな~。
嘘でも告白して、彼女にしたら思うようにやれるかも?
つかフラれたりして。
・・・などと色々考えてみたが結論が出なかった。

風呂場から出て、いつものようにバスタオルを腰に巻いて自分の部屋に向かった。
途中、居間の横を通るけど、あまり深く考えていなかった。
居間の横を通った時、M耶と目が合った。
M耶は、目が点になって口が開いていた。

「やーらしー。見てんなよ」

M耶は顔を赤くしてパッと目を逸らした。

「み、見てねーよ、バーカ」

「照れんなよバーカ」

そう言い残し部屋に向かった俺も、実はドキッていた。
着替えを済まし、俺は親父たちのクローゼットに向かった。

(ある!ピンクローターがある!)

1階の居間に行くと、あいつは飽きもせず熱心にゲームをしていた。

「なぁ、賭けしよーぜ?」
「賭け?」

「うん。ゲームで勝負して、負けた方が勝った奴の言うことを聞く」
「へ?不公平じゃん。私が負けるに決まってんじゃん」

「コレだったら大丈夫。簡単だよ」

俺はマリオカートをM耶に差し出した。

「いいよ!絶対勝つから!!」

あっさりと(当然だが)俺は勝った。

「ええ!もう一回!」

「だめだよ。約束だろ」

俺は早くメインイベントに移りたくて仕方なかった。

「なに?何すればいいの?」

「チューさせて」

M耶はキョトンとしていた。
その隙に、俺はブチュッとキスをした。
初キスは、おでこは打つし、何がなにやらって感じだった。
M耶は、顔を真っ赤にしながら叫んだ。

「な、まだいいって言ってないのに!」

俺様のありがたい初キスなのに、グイグイ唇を拭いていた。

「罰ゲームだから、いいもくそもねーんだよ」

「・・・でも」

M耶はそれ以上言い返さなかった。

「もっかいやろうぜ!」

「う・・・ん」

また勝った。

「次は胸を触らせて」
「えええええ!やだよ!!」

「うるせー!勝ったからいいんだよ!」
「・・・」

「早く!手どけろ」
「はいはい!さっさとどうぞ!」

とは言うものの、俺の手は緊張していた。
服の上からだったからあまり判らなかったけど、ドキドキした。
次は、胸を直に触ろうと思った。
また勝った。

「また!?なんかツマンナイ。もうやめる!!」
「負けたのに逃げるのはヒキョーです!」

「だって・・・難しいんだもん」
「じゃ今度は・・・胸を見せて。で!で!触らせて!」

沈黙・・・。

「・・・ちょっと後ろ向いてて」

逆らえないと思ったのか、M耶は罰ゲームに踏み切った。
俺は素直に従い、後ろを向いた。

「・・・いいよ」

振り返ると、肩を出し、ワンピースが胸の上で抑えられていた。

「早く!見せて!」

ゆっくりと手が下ろされると同時に少し膨らんだ胸が・・・見えた。
しばらく呆けてしまった俺。
ゴクリと唾を飲み、手が震えたが直に胸を触った。
しばらく手が硬直していたけど、ゆっくりと動かしてみた。
柔らかくてプニプニしていた。
揉んだり、乳首を突付いたり、摘んだり、引っ張ったりしてみた。
そうしている内に、つんと乳首が突き出てきた。
M耶を見ると真っ赤な顔で横を向いていた。

<続く>